チャレンジ鍼灸師82歳:今、新しい医学・医療創造の志に燃えて生きる!

青春時代の社会変革活動の挫折をのりこえ、鍼灸の道へ。

はり灸健保推進:私の戦いの跡を辿りながら・・・・・9

2013年11月09日 | 鍼灸健保問題

私は栃木会長に代わり、
平成59年5月5日の日本鍼灸師会・代議員総会に代理出席し
発言の機会を得ました。

「一般質疑」に入り、いくつかの質疑・応答の後
まず、私の「患者の審査会への不服申請支援の訴え」に対する
富山・岩手・新潟代表からの「日本鍼灸師会」の考え方の質問に
井垣保険部長が答えました。

(昭和59年6月発行「日本鍼灸新265号」の全文を引用し、批判を加えます。)

井垣保険部長

全国の鍼灸師に健保推進のため立とうという檄文をもって
諸問題打破を訴えたが非常な矛盾(どんな?)がある。
健保の再審査請求に十分戦って場合によっては行政訴訟も辞さない
という激しい内容であり、勝つ要素があるようにみえるが、
現在の社会体制、医療体制、医療保険体制からみて
鍼灸師によってこの様な戦いを挑んだとしても勝ちを得ることは非常に難しく
却ってやぶ蛇となるおそれがある。

公開審査で却下されれば
全国的に波紋が及び、これが行政訴訟まで進み
”鍼灸に費用を支払うべきでない”との結論が下されたならば、
現在取り扱い中のものは非常な危険に晒されるので、
この様な行動を起こされることは絶対に反対である。
日鍼会は支援すべきではない。

われわれは強い力もなく、
保険については行政と真っ向から立ち向かう何もない。
只ただ、
我々は当局の理解と患者の支援と要請によって費用が支払われているのであって、
正面きって戦いを挑むならば必ずや敗北することも明白である・・・・・。


これが、当時の最高健保指導者の記録的発言!
「お粗末過ぎて!」まともに批判するのも馬鹿馬鹿しいくらいです。


しかし、
基本的には、現在の健保問題についての「業界中央のレベル」も大同小異。
殆ど変わっていません。

井垣部長は、根本的に「健保問題」の本質が分かっていない
としか言いようのないことを
恥ずかしげもなく、平気で言っています。
まず、
鍼灸師が保険に取り組むのは
「当局の理解と患者の支援と要請によって費用が支払われるため」ではありません。
患者が「鍼灸師の治療」を健康保険で受ける権利を実現するためです。

そして、
「不服申請」や「行政訴訟」は、鍼灸師がするものではなく
患者が患者の権利を主張して行うもの・・・・・
こんな、「初歩的認識」すら欠けています!

この発言の底にあるのは、卑屈な「業者」の保身のみです。
医療専門家としての誇りも確信もありません!

しかし、
私の「患者支援の提案」と「厚生省への申し入れ提案」に対する
小川(当時)会長の見解は、
さらに「愚劣そのもの」でした!


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