「差不多」的オジ生活

中国語の「差不多」という言葉。「だいたいそんなとこだよ」「ま、いいじゃん」と肩の力が抜けるようで好き。

2010年の振り返り

2010-12-31 | つれづれ
今年も今日で終わり。社会的には日本の政治状況は、その醜さ、情けなさに拍車がかかり、将来展望には明るさが見えずじまい。モラルダウンも著しく、もはやひとつの文明の末期的状況といえるかもしれない。政治主導の改革が期待できないとすれば、カタストロフィによる根本的な転換しかない。だが、それは大きな痛みを伴い、しかも方向性が「流れ」によって決まる危険な将来像。できることなら2011年こそは、改革の元年としてきちんと人口減少時代の将来像を政治に描いてもらいたいと切に願う。もう時間はない。

「本」では感想を書かないことが多い社会科学系の本で、今年は「移行期的混乱―経済成長神話の終わり」(平川克美さん著)という本が印象に残りました。現在の状況は歴史的な転換点であり、有史以来初めての人口減少社会を迎える。経済成長に重点を置いた社会構造、生活はもはや立ち行かないし、そもそもそれが本当に人々にとって幸福といえる状況をもたらしたのか、と疑問を呈します。筆者は主張します。「総人口の減少を食い止める方策は、さらなる経済成長ではない。あるいは経済成長を続けるための方策は、総人口の再増加でもない。むしろ、それとは反対の経済成長なしでもやっていける社会を考想することである。その考想がひとびとに共有されたとき、人口動態もまた平衡を取り戻すはずである」と。

まったくその通りだと思いました。アジるのではなく、徹底的にデータに基づき、論を展開していく筆致に、内容はため息をつきたくなるような内容ではあるのですが、爽快感さえ感じます。状況は暗いですが、日本人の多くがある時点でこの考え方を共有できたとき、日本は新たな価値観に従った社会、生活を手に入れることができるのだと思います。来年こそは。期待をこめて。

閑話休題。今年は個人的には大変充実していました。仕事面で少々、変化があり、これまでの仕事の総括的なことを形として残せたのがなによりでした。新しい仕事内容はやりたかったことだけに、日々新鮮、学びながら走ってきました。走るといえば、自転車ではホノルルセンチュリーライドに出場して100マイルを無事に完走できたのが何よりうれしかった。年間トータルでは12月に入ってあまり走れなかったのが響き、4600キロと目標の5000キロをやや下回ってしまいましたが、楽しく走れたのでなによりでした。ワインもDRCを飲めたし、ワイン会を仲間同士で楽しめたし。あ、そうそう。千葉ロッテマリーンズの逆境からの日本一という素晴らしいニュースもありましたし。ファン冥利に尽きるシリーズでした。

というわけで、公私共に充実していたとはっきりといえる一年。また来年も新たなことに挑戦するつもりでいます。良い一年にしたいものです。

皆様、どうぞよいお年をお迎えください。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
てのさんも (KINちゃん)
2010-12-31 20:00:56
よいお年をお迎え下さい
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あけましておめでとうございます (もんろー)
2011-01-01 03:18:58
今年もよろしくお願い致します。
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