今日は、「ゴイサギ」という鳥のお話です。
この鳥も、今の家に住むようになって初めて見た種類のひとつです。
初めてその姿を見た時、私はてっきり、「池に猫がいる」と思ったのです。
遠目ではあったのですが、大きさといい、池のほとりに佇む猫背気味の姿勢といい、
あれはまさしく「猫」そのもの・・・。
図鑑で名前を調べて、本名が分かった後も、私はしばらく「猫サギ」と呼んでいました。
左は成鳥、右は幼鳥です。
成鳥の写真は、こんなのしか無くて・・・。西日に照らされて、色がいまひとつです。
実際は、頭から背にかけての濃紺と、顔からお腹の白のコントラストが綺麗な鳥です。
墨染めの衣を纏ったお坊さんに例える人も有るほどです。
足も本当は黄色なんですけど・・・。
そして、ここがカッコいい所なんですが、後頭部から背中にかけて、真っ白い冠羽が
・・・写っていません。
いつかリベンジしたいです。
幼鳥は、親と違って体は灰褐色で、まだら模様があります。
成鳥の色彩になるまでには、3年ほどかかるそうです。
この子はグレーがかっていて目も赤っぽいので、かなり成鳥に近いと思います。
主に夜行性で、昼間は茂みの中でお昼寝をしているようです。
夜になるとよく、「クワッ」という鳴き声が聞こえてきます。
「ゴイサギ」という名前の由来は、平安時代、帝の命で六位の家来がこの鷺を捕らえに
行き、「宣旨である」と言うと、鷺はおとなしく捕まった。それを聞いた帝は「神妙である」
と、家来よりも高い位を与え、「五位鷺」となったと『平家物語』にあるそうです。
(「けさの鳥」山岸哲 著より)
捕まえに行った鷺が、自分よりも偉くなってしまった家来さん、さぞかし心中複雑だったでしょうね。