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せれすな日記

時々綴る、日々の記録 

ゴイサギとゴイッ子

2007年05月17日 | 鳥ウォッチング

今日は、「ゴイサギ」という鳥のお話です。

この鳥も、今の家に住むようになって初めて見た種類のひとつです。

初めてその姿を見た時、私はてっきり、「池に猫がいる」と思ったのです。

遠目ではあったのですが、大きさといい、池のほとりに佇む猫背気味の姿勢といい、

あれはまさしく「猫」そのもの・・・。

図鑑で名前を調べて、本名が分かった後も、私はしばらく「猫サギ」と呼んでいました。

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左は成鳥、右は幼鳥です。

成鳥の写真は、こんなのしか無くて・・・。西日に照らされて、色がいまひとつです。

実際は、頭から背にかけての濃紺と、顔からお腹の白のコントラストが綺麗な鳥です。

墨染めの衣を纏ったお坊さんに例える人も有るほどです。

足も本当は黄色なんですけど・・・。

そして、ここがカッコいい所なんですが、後頭部から背中にかけて、真っ白い冠羽が

・・・写っていません。

いつかリベンジしたいです。

幼鳥は、親と違って体は灰褐色で、まだら模様があります。

成鳥の色彩になるまでには、3年ほどかかるそうです。

この子はグレーがかっていて目も赤っぽいので、かなり成鳥に近いと思います。

主に夜行性で、昼間は茂みの中でお昼寝をしているようです。

夜になるとよく、「クワッ」という鳴き声が聞こえてきます。

「ゴイサギ」という名前の由来は、平安時代、帝の命で六位の家来がこの鷺を捕らえに

行き、「宣旨である」と言うと、鷺はおとなしく捕まった。それを聞いた帝は「神妙である」

と、家来よりも高い位を与え、「五位鷺」となったと『平家物語』にあるそうです。

(「けさの鳥」山岸哲 著より)

捕まえに行った鷺が、自分よりも偉くなってしまった家来さん、さぞかし心中複雑だったでしょうね。


オオヨシキリがやって来た!

2007年05月07日 | 鳥ウォッチング

5月の陽気に誘われてか、今年も家の裏の池にオオヨシキリが飛来しました。

オオヨシキリはこれからの時期、ヨシ原で巣作り、子育てを始めます。

ウグイス科の鳥だけあって、姿はウグイスに良く似ていますが、違うのはそのさえずり。

「ギョ、ギョ、ギョ、ギョギョチーギョギョチーギョギョチー・・・」と、とにかくにぎやか。

いつご飯食べてるの?と思うくらいしょっちゅう鳴き続けるし、時には夜になっても

まだ鳴いている事も。

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今の家に越してきた当初、まだ鳥のことをよく知らなかった私は、ある日突然池に

響き渡るこの声を聞いて、「新種のカエル?」と思ったほどでした。

そう、鳥の鳴き声というよりは、カエルの鳴き声に近いのです。

でもね、全然嫌じゃないんですよ。

ざわざわ~っと風に揺れるヨシの葉音と、ギョギョチーのさえずり。

ああ、初夏の始まりだな~と、季節を感じる風物詩となっているのです。

それにね、小さな身体で大きく口を開けて、一生懸命鳴いているところを見ると、

つい応援したくなっちゃうんですよね。

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毎年、シーズン初めてのこのにぎやかな声を聞くと、

「あ!今年も来てくれた~♪」と、嬉しくなってしまいます。


ヒナっ子の受難

2007年04月30日 | 鳥ウォッチング

今日も朝から、眩しいほどのいいお天気。 爽やかな風、柔らかな新緑・・・

こんな日は鳥見でしょう!と、いつもの公園へ繰り出しました。

公園の入口で、可愛いエナガがお出迎え。

今日は、エナガdayになりそう・・・な予感は見事に的中しました。しかもこんな形で・・・。

公園の中ほどで、しきりに鳴いているエナガの声を聞き、目を凝らしました。_011_4

何だか、鳴き方が普通じゃないような感じがして・・・。

すると、いました!木の枝に、巣立ったばかりと思われる、ヒナっ子が。

多分みそっかすで、ほかの兄弟達のようにうまく飛べなくて、それで親鳥が一生懸命呼んでるのね~なんて言いながらしばらく観察していました。

そこへやって来たのが、公園内の施設で働いているおじさん。

私達の様子を見て、「何かいるの?」と声を掛けてきました。

「エナガのね~ヒナっ子がいるんですよ~」とカメラの画像をみせて説明したら、

「えっ、そしたらひょっとして・・・」と詰め所に何かを取りに行ったようでした。

そして、戻ってきたおじさんが持っていた袋の中には・・・

_012_1 「あちゃ~・・・」 可哀想に、怯えています。

さっき親鳥が必死に鳴いてたのは、この子を探していたんだ・・・。

「これね~、さっき下に落ちてたからって、見つけた人が届けてくれたんだよね~。これって、同じ種類の子だよね~」と、おじさん。

どうやら、私達に何とかしてもらおうと思っている様子が・・・

ちょっと待って。私達、別に森のレンジャーでも何でもなくて、ただの一般ピープルなんですけど・・・。

でもおじさんは仕事中だし、私達は明らかにヒマそうだし・・・。

「あまり近づくと木の上のヒナっ子も怯えるし、親鳥も警戒して子育てを放棄するかも

しれないので、タイミングを見て放してみます。」と、引き受けるしかありません。

そして親鳥が少し離れた時をねらって、夫がヒナっ子を木の足元に放してやろうとする

と、何と自分でぱたぱたっと飛んで行きました。

よかった、怪我をしているわけでは無いようです。

でも、怖がって茂みの中に潜り込んでしまいました。

そのうち、戻ってきた親鳥が気付き、茂みの中に餌を運んでやるようになりました。

この分なら、たぶん大丈夫でしょう。

でもちょっと心配だったので、しばらく様子を見ることにしました。

お昼用に買ってきたパンも、ここで食べる事に。

おじさんも実は心配だったらしく、何回か見に来てくれました。

私達が来る前にも、ご飯粒をあげようとしてみたり、おじさんなりに何とかしようとして

くれてたみたいです。(おじさん、いい人・・・)

と、そのうち、木の上にいたヒナっ子が、意外な行動を!

自分から茂みの中に飛び降りて(落ちたんじゃありません)落ちた子の側に、ぴたっと寄り添ったのです。

泣かせるじゃありませんか。鳥にだって親子愛はもちろん、兄弟愛だってあるんです。

おじさんの言うことがまた良くって、「人間も見習わんといかんねぇ、鳥の親は絶対に

子供の虐待なんてやらんだろうねぇ」

その後おじさんは、休憩か何かでおばちゃんと交代し、私達もその場を離れました。

でもその後の様子を聞きたいので、連休中にもう一度あの場所へ行こうと思います。

どうか、ヒナっ子たちが無事に独り立ちしていますように。


飛ぶ翡翠

2007年01月29日 | 鳥ウォッチング

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美しい瑠璃色の羽を持つ “飛ぶ宝石” カワセミです。

実際、タイトルの「翡翠」はカワセミの別名なのだそうです。(辞書にも載っていました)

光が当たった背中は特に美しく輝いて、思わず見とれてしまう程です。

うちの裏の池にも棲み付いていて、時々「チッチッチッチィー」と鳴きながら飛ぶ姿が見られます。

でも遠くの方にいることが多いので、なかなかクリアな写真が撮れません。

今回は、近くの公園で昨日撮ってきた写真をご覧下さい。

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右の写真、体に似合わぬ程の鋭いくちばしに比べて、ちんまりとした足の、なんと可愛らしいこと!

池の上に張り出した枝に止まって、じ~っと水面を凝視しています。

カワセミの狩りは、一瞬です。

あっという間に水中にダイビングし、次の瞬間にはもう木の枝に戻っています。

くちばしにはしっかりと、小魚や水生の昆虫などをくわえていますよ。

時には水面の上で、ホバリングをすることもあります。

そんな一瞬をカメラに収めてみたいのですが、うちのカメラの性能ではとてもとても・・・

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こちらはお食事を終えて、満足げなお顔。お食事前の眼光鋭い写真とは違い、表情も

柔らかい気がするのですが、いかがでしょう。

右は林の茂みの中で休憩中?お腹も一杯になったし、これからお昼寝ってとこかな。

カワセミは、土手などの斜面に横穴を掘って、そこで繁殖をするのだそうです。

あの美しい羽と、土手の横穴、ちょっと結びつかない気もするのですが、

あの頑丈そうなくちばしがあれば、何だって掘れそうですね。

写真は、最後の一枚だけは by 私です。(あとは by 夫)

遠くの方にいたのを、思い切りズームして撮ったので、ピントボケボケです・・・。


愛しのコゲラ

2007年01月27日 | 鳥ウォッチング

_010_5 キツツキの仲間でいちばん小さい、コゲラです。

体長は15cmで、ほぼスズメとおなじ大きさ。

最近では、住宅街や公園でも見られるようになりました。

小さくたってキツツキですから、一人前に木をつついてエサを探したり巣穴を作ります。

ギィー、と鳴きながら移動するので見つけ易いのですが、とにかくよく動き周るのです。

木の幹をらせん状に回りながら、ちょこまかちょこまかと上って行くので、

「今だっ!」とシャッターを切っても、ちょうど木の裏側に回ってしまったり・・・。

でもいったん木をつつき始めた時が、シャッターチャ~ンス!

あの小さい体でひたむきに木をつついている姿・・・健気です。

「頑張れ~」と応援したくなるほどの可愛らしさです。(もちろんシャッターを切ることも忘れませんよ)

1度近所の公園で、巣穴を掘っているコゲラに遭遇したことがあるのです。

「コココココン」と木をつつく音はするのに、姿が見えない。どこ?どこ?と探している

うちに、木の幹に穴を見つけ、あそこから音がするのでは・・・と気付きました。

しばらく見張っていると、そのうちにやっぱりコゲラがひょこっと顔を出しました。

そして今まで掘っていた木屑をペッとはき出し、また仕事に精を出し始めました。

この時はもの凄く興奮してしまいました。春になったらコゲラの子育てが見られる!

成鳥でもこんなに可愛いのに、ヒナっ子なんてどれほど愛らしいだろう・・・!

それからは毎週のようにその巣穴を見に行ってしまいました。

でも、もうその巣穴にコゲラを見つける事は出来ませんでした。

見つけた時、あまりに嬉しくて巣穴の下でキャーキャー騒いでしまったので、

警戒されたのかもしれません。悪いことしちゃいました・・・。

その公園では、あの時のコゲラかどうか分かりませんが、相変わらずあちこちで

「ギィー」「ギィー」と声が聞こえます。

まだコゲラにとっては住み易い場所であることに変わりはないようです。

春になったら、今度は大騒ぎせずに静かに子育てを見守りたいと思います。

でもやっぱり見つけたら、興奮しちゃうかも。