惰天使ロック

原理的にはまったく自在な素人哲学

サール「Making the Social World」詳細目次訳 (ver. 0.1.14)(c)

2010年01月24日 | MSW私訳・Ⅰ
ついでだから自分用に作った詳細目次(原書の目次は章見出しだけしかないので、Amazonでは確認できない)の日本語訳も載せてみる。ただし未読部分も含まれているわけで、突拍子もない誤訳をやらかしている可能性が小さくないと言っておく。

ジョン・R・サール「つくる社会哲学──人類文明の構造」目次
John R. Searle, "Making the Social World ── The Structure of Human Civilization"

目次

はじめに
謝辞

第1章 この本の目的
1-1 社会、基本的事実、この哲学プロジェクトの全体像
1-2 社会の哲学
1-3 概念装置
1-3-1 地位機能(status functions)
1-3-2 集合的志向性
1-3-3 権利義務力(deontic powers)
1-3-4 欲望によらない行為理由(desire independent reasons for action)
1-3-5 構成的(constitutive)規則
1-3-6 制度的現実
1-4 宣言によって創出される地位機能
1-5 哲学プロジェクト全体における本書の位置づけ
1-6 探求を導くいくつかの原則と区別
1-7 「認識論的客観・主観」対「存在論的客観・主観」
付録:この本の一般理論と「社会的現実の構築」の特殊理論の比較
1-a-1 場当たり式(ad hoc)の場合
1-a-2 束縛されない(freestanding)Y項
1-a-3 集合的認知のいらない制度的事実
1-a-x 術語の変更

第2章 志向性
2-1 志向性の基礎
2-1-1 志向性と意識
2-1-2 志向状態の構造
2-2 「背景」(the Background)と「網状組織」(the Network)
2-3 意図と行為
2-4 複合的な意図と行為
2-5 志向性の一般的な構造

第3章 集合的志向性と機能の割り当て
3-1 集合的志向性を分析する
3-2 集合的志向性についての目下の考え
3-2-1 「『我々』志向性を『私』志向性に還元すること」への反論
  * ビジネス・スクールの場合(1)
  * ビジネス・スクールの場合(2)
3-3 集合的志向性に関する他の考え方
3-4 「我々」志向性はいかにして個体へ移行するのか
3-5 分析の直観的な動機づけ[モチーフ、とすべきか]
3-6 協同(cooperation)と集合的認知の区別
3-7 機能の授課
3-8 結論

第4章 生物学的言語と社会的言語
4-1 音韻論・統語論・意味論としての言語
4-1-1 離散性(discreteness)
4-1-2 合成性(compositionality)
4-1-3 生成性(generativity)
4-2 言語と前言語的心性に共通する特徴
4-3 前言語的心性にはない、言語のみにある特徴
4-4 言語にはない、意識にはある特徴
4-5 言語の機能:意味・伝達・表象・表出
4-6 表出(expression)と表象(representation)の区別
4-7 充足条件に充足条件を授課するものとしての話者の意味
4-8 言語学の慣例と語・文の意味
4-9 統語論的合成性
4-10 次の一歩:権利義務論(deontology)
4-11 権利義務論の社会的現実への拡張:
   いかにして言語は社会的制度の創出を可能にするか
4-12 これまで主張してきたことのまとめ
4-13 地位機能宣言の非神秘性

第5章 制度と制度的現実の一般理論:言語と社会的現実
5-1 制度的現実の大海
5-2 制度と制度的現実の一般理論
5-2-1 制度的現実の創出
I型:制度なしの制度的現実の創出:境界に壁をたてる
II型:構成的規則「XはCにおいてYと見なされる」
III型:複合的な場合:法人格(corporation)の創出
5-3 言語行為と権利義務力
5-4 制度的現実の持続的な維持:さらなる地位機能宣言
5-5 さらなる問題
問1: 地位機能と権利義務力
問2: いかに手品をやりおおせるか
問3: この説明はどのように基本的要請に整合するか
問4: なぜ言語は特別であり、単にあまたある社会制度のひとつではないのか
問5: 書くことの特別な役割とは何か
問6: もし、制度的現実がそれが存在すると信じられていることによってのみ
   存在するのだとしたら、どうして我々は新たな事実を発見して驚くのか。
   どうして社会科学が新しい事実を告げることができるのか
問7: 制度的現実についての言明はなぜ典型的に内包的(intensional)であるのか
問8: 制度的現実を創出する上での想像力の役割は何か
5-6 結論

第6章 自由意志、合理性、制度的事実
6-1 権利義務力
6-2 なぜ社会はこの構造を持ち、他の構造ではありえないのか
6-3 工学的な問題としての社会の構築
6-4 無意識ロボットは制度を持つことができるか
6-5 我々はロボットのように振る舞うようにプログラムされうるか
6-6 権利義務力、合理性、自由の間のつながり
6-7 制度とナマの(brute)力
6-8 結論

第7章 権力: 権利義務力・「背景」権力・政治権力他
7-1 権力の概念
7-2 フーコーと生権力
7-3 「背景」の風習と権力の行使
7-4 政治権力のパラドックス:政府と暴力
7-4-1 すべての政治権力は地位機能にかかわる、それゆえに
   すべての政治権力は権利義務力である
7-4-2 すべての政治権力は地位機能にかかわるがゆえに、
   すべての政治権力は(行使は上からなされるとしても)下から生じる
7-4-3 個人はすべての政治権力の源であるとしても、彼もしくは彼女の
   集合的志向性にかかわる能力によって、個人は(典型的に)無力を感じる
7-4-4 政治的な地位機能の体系は少なくとも部分的には認識された権利義務力が
   欲求独立な行為理由を与えるがゆえに機能する(work)
7-4-5 ここまでの分析の帰結は一般的な政治権力と特殊技能としての
   政治的リーダーシップは区別されるということである
7-4-6 政治権力は地位機能にかかわるがゆえに、それらの大部分は
   言語的(linguistically)に構成される(constituted)
7-4-7 社会が(我々が言う意味での)政治的現実を持つためには、
   いくつかのはっきりした(distinguishing)特徴を必要とする:
     (1) 公的領域の部分としての政治による公的領域と私的領域の区別
     (2) 非暴力的な集団闘争の存在
     (3) 集団闘争は必ず(must)権利義務力の構造の中で
       社会的な財(goods)を巡って行われること
7-4-8 武装された暴力の独占は政府(統治?)の本質的な前提である
7-4-9 民主主義のいくつかの特徴
7-5 結論

第8章 人権(human rights)
8-1 地位機能から導かれる権利義務力としての権利
8-2 すべての権利は義務を伴う(all rights imply obligations)
8-3 いかにして普遍的人権が存在するのか
8-4 積極的な(positive)権利と消極的な(negative)権利
8-5 言論の自由の権利
8-6 人間の権利と本性
8-7 積極的な権利は存在するのか
8-8 権利の定式化についての実用(主義)的な重要性(pragmatic considerations)
8-9 権利に関してよくある5つの論理的誤り:
  絶対的な権利・条件つき権利・見かけ上の(prima facie)権利
8-10 結論
付録:
8-a-1 普遍的人権
8-a-2 消極的普遍的人権
8-a-3 積極的普遍的人権

結びにかえて:社会科学の存在論的基礎

項目索引
人名索引

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