☆史上最強の法則-海外支局☆

☆The Unrivaled Principle in History☆

優駿の法則11~優駿の条件

2009-05-29 20:00:00 | ダービー馬を探せ!2009
 日本ダービー。正式には『東京優駿』という。
呼んで字の如く、3歳世代の中で最も優れた馬を選ぶ一戦。
その檜舞台に立てるのは、数千頭の中から選りすぐられたエリート18頭のみ。

 だが、実情は『玉石混合』。
人間社会でも、身の程知らずにも、一流と呼ばれる大企業に入ったはいいものの、入った瞬間に目的を達成したかのように安心してまったばかりに、その後は泣かず飛ばずのクスブリ野郎がいるように、ダービーにおいてもまた然り。
ダービーに出走したまではよかったものの、その後、条件戦に戻ってコロコロといとも簡単に負けてしまう馬が如何に多いことか。
ダービーに出走できたからといって、喜んでいる場合ではない。『競馬の祭典』とよく言われるが、そのお祭り気分な名前とは裏腹に、今後の競走馬人生をかけての壮絶な戦いなのである。
そして、その戦いを制した者、即ち、スーパーエリート1頭のみが、『優駿』という名の史上最強の称号を与えられるのである。

  エリートのエリートによるエリートのための戦い―

そこには、真のエリートたるための数々の難関が用意されていて、どこの馬の骨か分からないような馬は、決してスーパーエリートにはなれないようになっているのである。

☆優駿の条件☆ 
1.最低でも重賞連対実績があること

 最初のハードルは、やや甘めに設定してあるが、ここでは『キャリア組』と『ノンキャリ組』の選別が、明確に行なわれる。
馬場改修となった03年以降の過去6年のダービー3着以内馬18頭全てに、重賞連対実績がある。

要は、ノンキャリ組の出世は、ダービー出走が天井であるという厳しい現実をここで突きつけられるわけだ。

【脱落馬】
×④トップカミング
×⑥ケイアイライジン

折角、トライアルで出走権を得たものの、残念ながら出世はここまで。

2.芝1800m以上の重賞勝利があること
 あちこちのメディアでよく見かける『過去10年データ』に『マイル以上の重賞実績』と書いているが、アレを鵜呑みにしてはいけない。なんでもかんでも過去10年で括ればいいってもんじゃなく、むしろ対象期間が長ければ長いほど、そのデータの傾向の精度は落ちる。
 過去6年で見ると、ウオッカを除く17頭全てに芝1800m以上の重賞連対実績がある。つまり、ウオッカ並みに強い馬でないと、如何にマイルでの実績があろうとも、ダービーでは一切用無しということだ。
 また、その17頭のうち05年3着シックスセンス・08年3着ブラックシェルには、重賞勝利経験がないことに注目。いくらキャリア組だからといって、この重賞勝利がないという点は、出世競争においては大きなマイナスとなるのである。

【脱落馬】
×③フィフスペトル…朝日杯2着・函館2歳S

×⑤マッハヴェロシティ…青葉賞2着

重賞勝利はなく、なんとこの馬は1勝馬。
まあ、この馬に関してはキャリアうんぬんではなくて、大先生が乗る時点でアウト!!

×⑨ジョーカプチーノ…NHK杯・ファルコンS
いくらNHK杯馬といえど、容赦なく篩い落とす。

×⑩アントニオバローズ…シンザン記念

×⑪セイウンワンダー…朝日杯

たとえ復調著しい2歳チャンピオンでも、情けはかけない。

×⑬シェーンヴァルト…デイリー杯1着

×⑭ゴールデンチケット…兵庫CS・毎日杯2着

重賞勝利経験はあるものの、それは地方競馬・園田でのもの。もちろんダート。
中央重賞では毎日杯の2着があるのみ。
そもそも、この馬、前走の兵庫CSを含めて2勝をあげているが、どちらも地方でのものが、スーパーエリート決定戦のダービーにはそぐわない。ダービー出走だけを夢見て、弱い相手を選び選び出走しているのがミエミエで、なんともセコ過ぎる。さすがセコビッチ・森先生のことだけはある。

×⑯トライアンフマーチ…皐月賞2着
穴人気になりそうな同馬だが、そもそも同馬は1勝馬である。
ここまで来れたのは、トライアルで2着に入ったお蔭で、言うならラッキーパンチが2回続いただけなのだ。

 と、以上の二つのハードルをクリアできたのは9頭のみ。
この9頭こそが、スーパーエリートたる最低条件を満たしているのである。
だが、決して安心してはならない。更なる難関がこのあと待ち受けている―

=つづく=






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