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matta

街の散歩…ひとりあるき

大屋根のもと職住一致

2010年11月03日 | 建物
LeicaM8.2+summicron 35mm 1st

大屋根は勾配が60度だとのこと。
一階の軒高の三倍ほどあるのではないか。

村の共同作業で小屋組みをつくり、
さらに大屋根を葺いたのだという。
構造材は丸太のままの粗削り。
縄や木のツタで結ぶだけのピン構造。

それでありながら、なんと、
葺き替えなど補修があったとはいえ、
300年、400年を耐えた住宅・職場なのだ。
残っているのだから、数多の地震にも耐えたはず。

職住接近どころか、職住一致。
三層にわたる広いスペースが職場であり住居。
和紙の製造や、養蚕、
いろりで煙硝(火薬の原料)の精製を生業にしてきたという。

いまや、コンクリート神話もくずれた。
意外にアルカリの中性化が早くすすんで劣化する。
通常マンションなど40年~もって60年ほどだという。
プレハブや木造戸建ても似たようなもの。
…せいぜい、超高層で100年はもたそうという施策だ。

国民は、生まれてきて、食べる以外の、
おおかたの稼ぎを地面と建物に喰われてしまう。

それも次世代に残せず40~60年で潰えてしまうのだ。

厚顔無為(無恥とまではいわないでおこう)な為政者たちではないか。
なぜ、大胆に高耐久・耐震の木構造・大伽藍の建物を、
推奨、支援しないのだろう。
なりゆきまかせか。

東京・木場の駅は木構造の、
比較的新しい大伽藍だというではないか。

コメント (4)
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合掌造り

2010年11月01日 | 建物
LeicaM8.2+summicron 35mm 1st

越中・五箇山の合掌集落に行った。
岐阜県白川村の萩町集落、
平村の相倉集落とともに、
ユネスコの世界遺産に指定されている。

なんといっても急勾配の大きな藁葺き屋根が目につく。
豪雪地帯で雪の残留を少なくすることができ、
五箇山の合掌造りでは出入り口は妻側だけ。
大雪が出入り口に落ちることもないと思う。

1階部分の軸組はプロの大工仕事。
その上の2~3階の三角屋根の大空間部分は、
村人の共同作業でつくられたのだという。
それでいて築年数が、
300や400年ほどにもなるとか。

現在の戸建てのほとんどは一代かぎりの耐用年数。
世代ごとに、収入の多くを己の住み家に割いている。
超高層マンションでさえ、せめて100年もつように、
コンクリート強度の規制があるていどだ。
むかしのほうが住宅のインフラがしっかりしてた。

使い捨て文化もいい加減に止めないと、
リッチに暮らせないばかりか、精神もほろびそう…。

コメント (2)
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西本願寺の築地塀

2010年09月24日 | 建物
LeicaM8.2+summicron35mm f2.0 1st

重量感のある銀灰色の屋根瓦。
それを受ける垂木の白い切り口が整然と並び、
その垂木を桁で受け、さらに柱で支え、
その柱が、上端を穿った石垣(基礎)に立ち、
梁間方向には、倒れないよう筋交いが入っているという。

波打つ瓦屋根、その下に白い垂木の切り口、桁と柱、石積と、
構造材が規則正しく目に見えるかたちが美しい。

壁の材料はといえば…以下、本願寺HPより。
壁は色大津(いろおおつ)という天然の色土に、
石灰(いしばい)を混ぜて鏝(こて)仕上げ。
漆喰のように平滑(へいかつ)。
斑(むら)が出やすく仕事が難しいことから、
今では使われることが少なくなった仕上げ。

そして梁(はり)から下の壁の内部は版築(ばんちく)で、
団子状に固めた土が詰まっていて、
ときおり漆喰(しっくい)の層が見える。
その壁面に五本ある白い定規筋は、
だいぶ前から置き筋に代わっている。
元はモッコ筋といって、筋が壁よりも出っ張ったもの。
荒壁土(あらかべつち)に痕跡が残っていたので、
今回も記録として残すように心がけた、とのこと。
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汐留

2010年09月07日 | 建物
LeicaM8.2+summicron35mm 1st

汐留の超高層ビルを往来する人々はほとんどがビジネスマン、ビジネスウーマン。
そして戸外のスペースを歩く人々もおおかたがそう。
レストランやカフェほか商業施設もそのビジネスマン相手だ。

したがって生活の場、あるいは消費の場のスペースは少ない。
消費の街というよりは生産、ビジネスの場だ。
クールだけれども、華やかさ、ぬくもり、笑いがない。

TV、報道、広告、化粧品、家電の会社はあるが…生活の賑わいはない。
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超高層

2010年09月06日 | 建物
LeicaM8.2+summicron35mm 1st

暴風雨をも迎えうつ、鋭いナイフの切っ先のようなスタイルの超高層ビル。
正面から見ると、かなり幅のある大きなビルだが、
横から見ると、このように、正面にくらべてかなり薄い。
云ってみれば、金太郎のもつマサカリのようなかたち。

超高層ビルは、柔構造で固有周期がかなり長く、
通常の地震力に対して共振性が少ないため、
一般のビルにくらべて有利だと云われる。
そういわれても、高所恐怖症のわたしなど、
どうも感覚的に不安になる。


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