命のカウントダウン(健康余命3605日)

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受け入れ先が見つからず、自宅療養中の80代男性が死亡

2021-01-15 00:32:57 | 新型コロナウィルス
新型コロナ陽性者、患者さんが急増しています。
病院に収容しきれなくなって、ホテルなどでの施設療養や自宅待機・療養の方が急増しています。
そして、それに伴い、ホテルなどの療養施設や自宅で症状が急激に悪化して亡くなってしまう方も増えています。今日はそのことに関して考えたいと思います。


「 東京都は13日、新型コロナウイルスに感染した80歳代男性が自宅療養中に死亡したと発表した。都は70歳以上の感染者は原則入院としているが、男性は入院先が見つからなかった。
 都によると、男性は先月31日に発熱などの症状が出て、今月7日に陽性が判明。自宅療養中の翌8日に症状が悪化したため都が入院調整をしたが、受け入れ先は見つからなかった。9〜10日に症状が改善したため入院調整の対象からいったん外れたが、11日に容体が急変し、搬送先の病院で死亡した。担当者は「最初の入院調整が適切に行われていれば、こうした事態を避けられた可能性がある」としている。
 また、都は、高血圧の持病がある50歳代女性が自宅療養中に死亡したと明らかにした。女性は入院調整は行われなかったという。都内では昨年末にも自宅療養中の男性が死亡している。」

まずは誤解を?解きましょう。「入院加療していれば助かったのに!!入院させてくれないから、大切な命を奪われてしまった!!責任者出てこい!!!」という報道姿勢に私は大いなる疑問を感じるのです。

問題は2つあると思います。この方たちが入院加療していたら助かっていたのか そして、この方たちを入院させていたら、はみ出して亡くなった方がいたのではないか(そちらの方が多いのではないか)と言う問題です。要するに入院ベッド数は限られているのです。入院させなかったから亡くなってしまったではないか!責任者出てこい!!と言う報道姿勢は問題であろうと言っております。

トリアージって言葉を聞かれたことがあるでしょうか?
1 トリアージについて
 トリアージ(triage)とは、医療資源(医療スタッフや医薬品等)が制約される中で、一人でも多くの傷病者に対して最善の治療を行うため、傷病者の緊急度に応じて、搬送や治療の優先順位を決めることをいいます。
 
 
2 トリアージの必要性

 
 限られた医療資源を最大限に活用しながら治療を行うため、医療機関等では、診療前にまずトリアージが行なわれます。
 災害時の混乱の中で、トリアージを行わず通常と同じように受付け順で治療を行った場合、重症者が長時間放置されるということが出てきますし、また、最重症者から治療を始めた場合には、その治療だけで貴重な医療資源が使い尽くされてしまい、確実に救命可能なほかの重症者の治療ができなくなるといったことも考えられます。
 こうした問題を解決するために、トリアージ(搬送優先順位、治療優先順位の決定)が必要となります。
 救命の可能性が非常に低い者よりも、可能性の高い者から順に救護、搬送、治療にあたるべきであるという考え方です。


医療資源は有限です。助かる可能性が高いAさんと助かる可能性が殆ど無いBさんがおられて、救急車が1台、1人しか搬送できません。どちらの患者さんを優先するべきか、Bさん家族は、より重症なのだから、当然Bさんを搬送するべきだと言われます。どちらを救急車に乗せるべきか?そんな判断を強いられる状況に関東圏は既に陥っています。東海道ベルト地帯もほぼそれに準じた状態だと感じます。少し外れた奈良県ですら逼迫してきているのですから。

誰もが大切な命です・・・ですが・・・すべての方を平等に扱える状況ではなくなっているのです。高齢の患者さんはハイリスクです。でも、本人の希望もあります。住み慣れた自宅に可能な限りは留まりたい方、人工呼吸器なんて絶対に装着したくない方、チューブだらけになってまで生きたくはないと希望される方は多くおられます。優先するべきは誰・何なのか、どこで線引きをしたとしても批判を浴びる事は間違いありません。そこを批判する馬鹿マスコミ、最低だと思います。線引きをせざるを得ない立場を想像することが出来ないのでしょうか。

 誤解されるといけないので、丁寧に説明したと思います。在宅で亡くなった方のうち、入院していれば救命できた方もおられるかもしれないと思ってはおります。でも、入院加療すれば全員助かるわけでは決してない事をご理解ください。そして、どこまでの医療をご本人が望まれるか、現実として可能なのか。そんなに簡単な問題ではないのです。私は、在宅での療養の位置付けを引き上げるべきだと思っています。急変に対応できる体制(病院に搬送します)での在宅療養無くして、今後のCOVID-19療養はあり得ないと思っています。その話は、また、後日にでもしましょう

 いろいろな方がおられるのです。すべてを一緒くたにして、在宅で亡くなったら、誰かが悪かったからだ!と言う報道姿勢は直ちにやめていただきたいと思います。

 飲食に対する規制をしないのは罪深いとさんざん報道した後に、規制が強まったら・・・・飲食業が危機に面している!!誰のせいなんや!!!ってお前らのせいやろうが!!!!

 と、思う私はおかしいのでしょうか??

 ある程度で良いので、一貫した方向性を維持していただきたいと思っております。政府もふらふらし過ぎです。5人以上のじじい会食も仕方なしと言った舌の根も乾かないうちに、2人以上のランチも危険ですと言うか??

 なんだかんだと ぶれてしまいました。今日言いたかったのは、自宅で亡くなることが罪悪の様な報道はやめろ!!覚悟して自宅で亡くなるのは「良い」亡くなり方であって、今後も増える事が望ましいと私は考えております。

 新型コロナ患者さんは、当分高止まりを続けるでしょう。入院、施設療養、在宅療養、 病状、予測される危険性、ご本人・ご家族の希望、生活形態 などによるトリアージが必要だと思っています。報道機関も、それを受け取る側も、一定の価値観を貫いてほしいと思います。
 年間、138万人以上の方が亡くなるのです。冷静に考えてください。
 新型コロナ感染症は、全身疾患であり、心筋症や肺炎の急性増悪による、急変、急死は避けられないこともあります。全員を入院させられない現状では、どのように助けるべき人を助けられるようにするかを考える段階であり、取りこぼしをねちねちを責める状況ではないと私は考えます。




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6 コメント

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Unknown (goo19888888)
2021-01-15 04:09:21
これからの医師の先生方にとって、医療崩壊は、悪魔との戦いだと推察しています。医師だから出来る精神力が試される、、、ぎりぎりのトリアージに苦しまれる事と思います。事前に、医療崩壊をくい止める政治をspeedアップしてほしいと思います。
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Unknown (camper)
2021-01-15 10:01:15
医療崩壊を簡単に表現すると、「医療においてこれまで当たり前に出来ていたことが出来なくなってしまう事」だと理解しています。医療側にとっても、患者さん側にとっても、面倒で嫌な思いをすることが多く出てくるのでしょうねぇ。暗ーくなっちゃいます!!
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Unknown (yukimori0419)
2021-01-15 10:47:51
コメント失礼致します。トリアージという考え方には反対です。自宅療養させられ亡くなられる方には、早期に何ら対策を打たなかった政府に全てかけがえのない大切な命を奪った責任を取らせるべきです。
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Unknown (camper)
2021-01-15 13:55:31
yukimori0419さん、コメントありがとうございます。
私、現場の人間ですので、トリアージが好きとか嫌いとか言ってられません。多分、好きな人間なんていないと思いますが・・・必要な時は冷徹に施行します。その時の状況下で、最大限の人を救うことが出来る様に。
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Unknown (marurobo36)
2021-01-15 15:16:40
自分の責任において 最大限感染しない努力 これしかないですね。
努力したからって 感染しない とは言いませんが、するよりしない方が 感染の確率が髙くなるのは、当たり前。
誰の責任にしてもしょうがないです。自分で自分を 自分の周りの人を守る努力を
これしかないです。
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Unknown (camper)
2021-01-15 16:34:21
マルさんその通りだとおもいます。感染対策を万全にしたつもりでも、絶対に感染しないとまでは言い切れないし、普段から万全を期していたら、生活できないです。

可能な範囲で要領よく 感染してしまう可能性を引き下げる。
時短、時短と煩いですが、夜遅くなったら新型コロナウィルスが湧き出てくるわけでは決してありません。情報をうまく処理して最小限の努力で最大限の結果を出すようにして、自分を、自分の周りの人を守っていくしかないと思います。
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