(写真は本人とは無関係です)
雨が上がって、7月の陽光眩しく降り注ぐ中、相変わらず一日千円の借り物ボロ軽トラックでローギア、アイドリングで走行し続けていました。8トラックの無限連続再生の 誇り高き男のメロディに乗せた「毎度おなじみチリ紙交換でございます。ご不要になった新聞、雑誌、ボロなどがございましたら、トイレットペーパー、ティッシューと交換させていただきます」と続けていたのですが、梅雨入り前と違って、憑き物が落ちたように私はやる気をなくしていました。一時は天職だとさえ思えたのですが、この仕事、先が無いなと思えたのです。それで、もう少し季節変動の無いやりがいを感じる事の出来る仕事はないかと思いました。
色々と考えたのですが、これからはセキュリティ関連が伸びるのではないかとなんとなく思って、色々調べました。それで鍵屋さんになろうと思ったのですよ。それで、ほんの少しすらの鍵の勉強もせず、開錠も全くできないのに、いきなり鍵の坂根などと言う名刺を印刷して、補助錠を数個仕入れ、飛び込みでセールスに行きました。
全く売れませんでした。そりゃそうですよね。自宅を守る鍵、信頼できない、とび込みの馬の骨から買う奴はいないですよね。10日ほどで漸く諦めました。方針変更です。
それで、以前下宿から出ていた蛍雪時代などを読み始めました。軽トラをローギアのアイドリングで走らせながら。
それを読んで、共通一次試験と言う難問奇問の無い教科書に沿った出題の試験で大学に入れる時代に変化したのだと私は思ってしまいました。そして、共通一次の過去問を自宅で解いてみたら、琉球大学の医学部の合格点に近い点数を取れてしまったのです。
なんでも良い方に誤解するのが私の得意技なのでありまして・・・・少し勉強したら、琉球大学医学部には合格できるのではないかと思いこんでしまいました。そこで、チリ紙交換の次の目標をなんと国公立医学部合格にしてしまったのでありました!
続く
誇り高き男 / スリー・サンズ