茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

信(よしみ)

2009年12月27日 | Weblog
NHK「日本と朝鮮半島2000年」第9回は「朝鮮通信使」。
通信とは、
「信(よしみ)を通わす」ということでした。
日本語の「信」には「よしみ」という読みはありませんが、
ウィキにも同様に記されてありました。
「よしみ」は「誼」=親しみ=義。

江戸の頃の朝鮮通信使は、
日本に連れ去られた捕虜を連れ帰るのが目的でしたが、
「義と誠意のある想いを伝える」姿勢で、
日本を旅しながら文化の伝道に貢献したそうです。
朝鮮の儒学・医学・絵画・歴史・武芸・音楽は、
文人のみならず一般市民にも受け入れられ、
使節は手厚くもて成されるようになります。

NHKではこの使節を、
今の韓流ブームと結びつけ、
ヨン様まで登場させました。
何かのきっかけでその国を好きになる人が増えて、
平和につながるのならこんな素晴らしいことはありません。
ヨン様の肩には重いものがどっさりで、
すごく心配ですが、
ムスリムの美しい女性スターが
アメリカのおじさま方の心を捉えるとか、
世界中の小さな小さな昔話が読み継がれるようになって、
世界は理解と忍耐と勇気と夢に満ちあふれるとか、
そういう「通信」は
いいですね。

昨日の韓国文化院での対談も、
全龍福(チョン・ヨンボク)氏と姜基洪(カン・ギホン)院長は、
韓服(ハンボク)を着てお客様の目を楽しませてくれました。
かっこよかったです。
笑いをとるのもお上手で、
なにより始終品が良く美しく、
会場のカジョクの皆様との一座建立に
全神経を通わせているようでした。
漆の話を聞いているわけですが、
なんとなく韓国が好きになります。

茶筅も畳も漆も
中国・韓国にお世話になっています。
茶文化は、日中韓の文化です。
お隣のよしみ、仲良くしましょう。