虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

それじゃないと思うんですけど。

2020-08-07 06:09:20 | 社会
HTB(北海道テレビ)のニュースより。

新幹線・札幌駅の目の前に計画されている超高層ビルの形が初めて明らかになりました。高さ約255mの高層ビルを建設する案か、新たに高層ビル2棟を建設する2つの案が検討されています。
国内でも有数の高さとなるA案か、「トリプルタワー」となるB案か。札幌の新しい顔となる再開発計画の中身がいよいよ見えてきました。
 
北海道新幹線の札幌延伸にあわせて再開発が計画されている、北5条西1丁目と西2丁目。新幹線の駅が直結する再開発ビルの建設に向けて、札幌市やJR北海道などによる再開発準備組合が去年、発足したばかりです。
 
JR北海道の島田修社長は、去年11月、「目標は(同月に開業した)渋谷スクランブルスクエアビル。地上47階を目指していきたい」と意気込んでいました。
 
準備組合が検討している2案のうち、A案は、JRが目標としている「渋谷スクランブルスクエア」をしのぐ高さの高層ビルを建設する計画です。西1丁目に高さ255mの高層ビルを建設します。現在のJRタワーを80m上回り国内でも有数の高さとなります。現在エスタがある西2丁目の部分の高さは最大で85mに抑えます。
 
一方、B案は2棟の高層ビルを建設しJRタワーとあわせて「トリプルタワー」とする計画です。西1丁目に高さ200mの高層ビルを、さらに西2丁目にもうひと棟、高さ150mのビルを建設します。
 
2つの案ともに再開発ビルには商業施設や国際水準のホテルなどが入り、建物の1階部分にはバスターミナルが設けられます。乗り換えを待つ人のための「交通待合交流空間」もできる予定です。
 
札幌市や準備組合は、2つの案について周囲の日影になる面積や「ビル風」の影響などを調べ、どちらがふさわしいか絞り込んでいく方針です。新しい再開発ビルは2029年秋の開業を目指しています。<了>

このニュース(記事)を見て思ったこと。
「何も名古屋(駅前)のようにしなくても…」と。
テレビ等とのコントラストはまるで名古屋である。
名古屋に憧れがあるのかしら?

JR北海道としては、本業の旅客(運輸)収入には限りがあるため、関連資産を活用した不動産で稼いでいかないと、会社の存続も難しくなると言われています。
そうなれば札幌の中心部での不動産展開、加えて待望の(?)新幹線効果に乗じた集客効果を得ようという魂胆(狙い)はよくわかります。

記事によると、札幌駅前の再開発ビルの完成は9年後。
その時の北海道の人口は大きく減る予測(現在より65万人減の450万人程度か)。
道都である札幌も人口減少が始まっていると予想されています。

そんなときに、こんな巨大なものが必要なのだろうか?
もっといえば、その頃の札幌のビジネス需要はどうなのだろうか?
個人的には、懐疑的な目を持っています。

今回のコロナ禍で、地方復権(振興)の流れが促進されれば、需要が増大される可能性はありますが、現状の法律や制度であれば、中央集権(首都圏の一極集中)の流れは大きくは変わらないと思っています。
公共工事による完成までの建築・土木も含めた地域経済の活性化と、新幹線の札幌延伸(2031年春予定)効果+副次的効果を狙ったものとしか思えないのです。
とにかく起爆剤が欲しいんでしょうね。気持ちはよくわかります。
2030年代の冬季五輪招致も然りなんですが、とにかくどこかの二番煎じばかり。
ちょっと情けないですね。

北海道、そして札幌ならではのやり方を創出しないと埋もれてしまうよ!
どうしても中央(東京、首都圏)からの距離もあるし、冬(雪)の問題も見逃せない。
国内外の交通アクセス面でもやや見劣りがする。
インバウンドも、今回のコロナ禍でしばらくストップするでしょうし…。
前向きな展望が描けない現状ですることなのか?

でも今すべきことは、根を張った地道なことの積み重ねだと思います。
ここ20~30年の北海道は、この部分が決定的に欠けてきた。
税収にも限りがあり、かつてのような国からの開発予算も期待できないのですから、少ない予算で「らしさ」を出す。
そして、ソフト面も含めた充実を図って、収益確保するのが最善じゃないかと思いますね。
ハコモノだけ作っても中身がないと…。それは過去の事例(他所も含め)でわかってると思うけど。
すなわち、知恵と工夫がカギとなりますな。
加えて民間と適宜連携して、身の丈で展開を図っていく柔軟性が求められると思うのです。

まぁ「頑張ってくださいな!」としか言えないですね。
半ば千葉県民(まだ住民票は札幌のまま)ですから、ごちゃごちゃ言う資格もないですけど。