ぶんぶんトークの会 ~横浜市栄区で脱原発に向けてあらゆる方法を勉強し話し合い行動する会~

本郷台の「SAKAESTA」で毎月第3日曜日に定例会を開いてきましたが、都合により当分の間、会合を見合わせています。

2017脱原発をめざして

2017-10-29 11:19:21 | ニュース
原発事故に備えヨウ素剤を配布  注目すべきオランダ政府の対応

    

28日の朝届いた「脱原発世界ニュース2017」第40号。国連での核兵器廃絶決議案採択をめぐる問題やら再生可能エネルギーまたノーベル平和賞等々、多彩なレポートがあって読むのに困るほど(笑)なのですが、中で注目したのが次の記事です。

北朝鮮によるミサイル攻撃?やら人為的な事故、また地震・噴火・津波など自然災害によって原発が直面するかもしれない未曽有の危機(国難!)とは裏腹に現実的な対応策がさっぱり見えてこない日本とは違って、オランダでは“国際的なガイドライン”に従って、政府がヨウ素剤配布を開始したというのですね。

■「オランダ南部でも原発事故に備えヨウ素剤配布開始」

10月10日から29日にかけて、オランダ南部の住民にヨウ素剤が配布されている。オランダ国境に近いベルギー北部とオランダにある原発3基の事故に備え、健康被害を防ぐためのヨウ素である。原発は現在ベルギーに2基、オランダで1基が稼働している。

ヨウ素薬は原発事故で放射能が放出された際に飲む。ヨウ素そのものは放射能から身を守るわけではなく、甲状腺がんを予防する効果があるという。ベルギーのドゥール原発に近いオランダのベルヘン・オプ・ゾームではすでに長年ヨウ素を自宅に備えている家庭が多い。オランダのボルセーレ原発そしてベルギーのティアンジュ原発付近の住人も同様だ。

今回の配布は原発から20キロ以内に住む40歳以下の人全員が対象。ドイツのエムスランド原発付近でも同様な措置がとられる。さらに100キロ圏内では18歳以下の人全員が対象となる。これは放射線による甲状腺がんの危険が若い人に高いという理由から来ている。さらに年齢とは関係なく、事故時には妊婦はお腹の子供を守るためにヨウ素を求めることができる。

政府は原発は安全だと主張する一方で、このような大量のヨウ素を配布していることを疑問視する人も多い。政府によれば原発は30年前に比べずっと安全になっているというが、今回の措置は国際的なガイドラインによるものだと説明している。


注:脱原発世界ニュース
「脱原発世界ニュース」は2012年1月に横浜(パシフィコ横浜)で開かれた「脱原発世界会議」以後、会議を主催した実行委が発信する無料のメルマガ。今後同ニュースの配信を希望する方は下記のサイトで登録を。
http://www.npfree.jp/

「市民活動の自由問題」関連レポート(続)

2017-10-25 09:32:21 | ニュース
九条俳句裁判、その後の動き 松本監督からの便り  

自民・公明両党はじめ九条改定を含む「改憲勢力」が衆院の3分の2以上を占める選挙結果となったことで、いよいよ憲法をめぐる論議が具体的な日程にのぼる可能性が大きくなり、他方ではそうした世の中の流れがますます市民社会のあらゆる局面での事大主義を増幅させ、市民活動の自由を圧迫する恐れが危惧されます。
さてそうした大状況の下、前回レポートした「九条俳句裁判」の原告&被告双方の控訴について、23日付けで「ハト」の松本武顕監督からレポートが届きました。以下、憲法九条、言論・表現の自由、そして市民活動の自由を考える資料として全文を転載します。

資料
<「九条俳句」裁判、さいたま市控訴>

「2年4カ月の訴訟は何だったのかと憤りを感じる」——判決から1週間、市側の控訴を受けての原告の怒りの声である。句の「公民館だより」への不掲載を「思想、信条を理由とした不公正な取り扱い」で「違法」との司法判断に、市側が不服を申し立てたのだ。
不掲載を一貫して、「概ね妥当」と容認し続けてきた市長の意を受けてか、市議会、文教委員会それぞれに多数の同意を得ての控訴決定である。しかし、控訴の趣旨は、敗訴部分の取り消しを求めるだけで、何が不服か判らない。不掲載理由の検討プロセスを「不十分」「場当たり的」とズバッ、その原因を「憲法アレルギー」とバッサリ。カッコ悪くも露呈した行政の面子を何とか…と、理のないところでの悪あがきにしか見えない。こりゃ、そもそもの「アレルギー」昂じて、忖度の上塗りとでもいうべき重症化ではないのか!

判決の翌日、この夏、本編上映主催の相模原市の「九条の会」メンバーからメイルを頂いた。「判決に勇気をもらった」に続いて記されていた小さな”事件”——サークルの展示前日、館長から「やめろとはいえないけれど、今回、選挙もあるし、『九条』を出さないで」と言われたとのこと。各地で頻発している、「またしても——」のひとつである。

今回の市側の控訴を受け、原告、市民応援団も即刻控訴した。これからの戦いは、地裁判決が避けた「学習権と表現の自由」、九条句の「たより」への掲載(復帰)をはじめ、社会教育とそのための施設が誰のものかを社会一般に問う、新たな地平を望む法廷が期待される。市民応援団のいう「主役は私たち、市民が主役」を再確認する運動の新たなスタートである。
  
                              ―「ハトは泣いている」―  10.23.2017





「市民活動の自由問題」関連レポート

2017-10-22 00:59:45 | ニュース
改めて問われる表現の自由 13日、九条俳句訴訟で「原告勝訴」の判決 

いよいよ与野党入り乱れての泥仕合的な解散⇒総選挙の投開票日を迎えました。
マスメディアの事前予想では自公連立政権サイド+アルファの保守勢力?が議席の3分の2以上を確保する見込み……と、日本もまたトランプ旋風やら何やら右旋回の奔流に洗われる欧米に続き大きな変動の季節を迎えるオソレもあるようですが、超大型台風の急接近に伴う大雨による投票率低下がどういう結果をもたらすか予断を許しません。

そんな「政治の季節」の大波に吞み込まれそうな中、13日にさいたま地裁で「九条俳句事件」をめぐり“原告勝訴”の判決が出たのですが、19日に被告のさいたま市が判決を不服として東京高裁に控訴する方針を明らかにしたのに続き、20日には原告側も控訴する意向を固めたというのですね。

「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」との俳句の公民館だよりへの掲載拒否をめぐるこの事件(訴訟)は、昨年6月にわがぶんぶんメンバーが中心となって組織した実行委が自主上映のトップを切って上映したドキュメンタリー映画「ハトは泣いている」(松本武顕監督)が真正面から取り上げ、表現の自由と公権力へのソンタク(忖度)の問題を投げかけ、今回の衆院選でも問われたモリカケ問題に通底するだけに、遅ればせながら関連記事を資料として転載します。


■資料1:朝日新聞の判決報道 

  朝日新聞 10月14日付け朝刊

■資料2: 同 社説 


  朝日新聞 10月18日付け社説

 ■資料3:松本武顕監督による「10.13 浦和地裁報告」 

 今もなお「ハトは泣いている」 
 
「…5万円…棄却」―裁判長着席、言語不明瞭気味の判決主文で聞き取れたのは2語のみ。32人の傍聴者が不審げに顔を見合わせる間に、退廷。20秒余りの寸劇のよう。

「勝利判決!」「市側の主張は断罪されました!」―27人の弁護団を率いる佐々木団長の言に「拍手と歓声」が沸いたのは閉廷から1時間余り後の報告会でのこと。
 弁護団も判決全文を吟味する間もないようであったが、「勝訴」には違いなく会場には安堵感と喜びが共有されていく中、司会者に促されて原告はじめそれぞれの発言。これらの独断的採録による報告―:
原告「勝訴の自信の一方、不安もあった。『不掲載は謝り』にホッとした思い。(事件は)ちっちゃなことだったがとても大事なことと認識するようになった。一方、3年4か月、(「公民館だより」の)九条句不掲載と俳句欄の空白がありながら、(掲載請求)却下は納得できない」

佐藤一子(社会教育学者/市民応援団)「全国に1万5千館ある公民館や図書館は社会教育のおける自由について足元を見つめる必要を促す判決。正当な理由、合理的根拠がないままの事件で、社会教育の現場に「公共性」を守ることが確認されたと理解できる。地域の学習施設に住民が主権者として社会に発信、問題提起したことに意義がある。行政と市民相互の信頼関係がないと社会は成り立たないことから、学習の場としての公的施設が地域住民の「表現の自由」を課題として受け止める必要がある。この後は(九条句を)「掲載させる」運動へ」

武内(市民応援団)「主役は私たち、『市民が主役』が確認された。掲載に向けて市側との交渉はこれから」

久保田弁護団事務局長「100%ではないが、意義ある判決―『中立・公正性』が市民の権利を制限する根拠になるのか、『不掲載』の違法性指摘は社会教育施設に対して意味あるもの(警鐘)となった。社教法23条が(館側の拠った)公平中立を正当化する根拠にならないとされた。姫路市などで市民の社会教育施設利用に際して、政権批判の内容を理由に不許可としたケースが違憲判決を受け、市側が謝罪したが、こうした事例が一般化することが望ましい。社会教育の場で専門性を持った人材が配置されていない、社教法を理解した専門職員が必要」

石川弁護士「学習権は思想、信条の自由と同様、憲法上の自由の対象となる」
以上が報告会の「暫定的」総括である。

この後に入手した判決文で際立っているのは―:
「原告の思想信条を理由として不掲載」としたことは「不公正な取り扱い」で「違法」と断じたこと。また、繰り返し指摘しているのが、不掲載とする過程とその結論に至るまで館側当事者が「十分な検討をしていない」それは、「一種の憲法アレルギー」の発露だと推認している。これはいみじくも、世に蔓延する忖度の大きな誘因に違いなく、司法の場でのこの認定はこの時期画期的と言ってもいい。

最後に原告のひと言「提訴に、はじめ迷いがあった。昔だったら牢屋に入れられたかもしれないが、どんな小さいことでも発言することの大切さを知ったことは良かった。「九条守れ」は今も言い続けなくてはいけないし、掲載に向けて前向きに取り組んでいきたい」
 ―今もなお、「ハトは泣いている」のだ― 10.15、2017

2017原発ゼロをめざして

2017-10-12 00:09:14 | ニュース
原発問題などで意見交換へ 15日(日)は例会で~す

第3日曜日、15日(日)が近づきました。
迷走台風の接近による荒れ模様の予報で参加者5名にとどまった9月に続き、
当月もまた政局迷走の末の唐突な衆院解散に伴い10日公示→22日投開票と
まことに慌ただしい選挙戦の真っ只中です。

憲法、増税、政権構想や森友・加計疑惑問題に加え、今回の選挙戦では原発
が重要な争点です。10日の生業(なりわい)訴訟についての福島地裁判決
や核兵器禁止条約をめぐるICAN(アイキャン)のノーベル平和賞受賞など、
選挙戦の争点がらみでもある重要課題についての意見交換はじめ、「忙中閑
あり?」でぜひご参集ください。

 と き 10月15日(日) 午後3時~5時30分(予定)
 ところ ぷらっと栄 研修室

討議資料
 
  朝日新聞10月9日の「まとめ」から。

柏崎刈羽原発再稼働NO!

2017-10-08 17:43:14 | ニュース
原子力規制委は柏崎刈羽原発の適合性判断を取り消せ 
NPO法人 原子力資料情報室
柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会


このところ編集室が何かと取り込み中のため記事更新が滞っているうちに、衆院選がらみのどさくさ?に紛れ柏崎刈羽原発の再稼働に向けた動きが表面化する一方、原発=核問題と大きな係わりのある非核分野でĪCANへのノーベル平和賞授与が決まるなど、大きな動きがありました。
遅ればせながら4日に出された原子力資料情報室などによる原子力規制委への抗議声明をご紹介します。

声明 原子力規制委員会は柏崎刈羽原発の適合性判断を取り消せ
2017年10月4日
NPO法人 原子力資料情報室、柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会
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2017年10月4日、原子力規制委員会は、かねて東京電力が申請していた柏崎刈
羽原発6、7号機の規制基準適合性の審査に合格の判断をくだした。
原子力規制委員会は、「柏崎刈羽原発活断層問題研究会」が2017年5月22日付
で提出した敷地内断層の層序問題についての「要請書」に応えたか。東電が新し
く提案した緊急時の冷却装置の実証試験はおこなったか。
重大な疑問に応えることは審査側に求められる基本姿勢である。パブリックコ
メント以前の問題である。そもそも、東京電力には、原発を運転する資質と能力
はあるのか。

第一に、東京電力は事故の責任をとらねばならない。自らが引き起こした福島
第一原発の事故の収束のために、すべての持てる力を傾注して、その収束に邁進
するべきである。それが、事故の責任をとるということである。民意をこそ、第
一に尊重すべきである。柏崎刈羽原発6、7号機を再稼働させ利益を計上して福
島事故の復旧の資金にするという東京電力は、根本的に間違っている。

第二に、2002年のトラブル隠し事件以来、いや、それ以前からも東京電力は隠
蔽と虚偽報告を重ねてきた。3・11以後も、その体質は改善されていない。新潟
県技術委員会が、事故から6年半たった現在においても、一貫して福島事故の検
証作業をすすめているが、事故の全容は未だ解明されていない。新潟県技術委員
会のさまざまな問いに対して、東京電力が極めて不誠実な態度に終始し、情報隠
し、情報の後だしを繰り返している事実は枚挙にいとまがない。

この実状は新潟県民だけではなく、福島事故の被災者をはじめ、原発が平穏な
暮らしを奪うと恐れている全国の市民たちが承知していることである。

われわれは、原子力規制委員会がこの審査合格を取り消すことを、求める。
以上

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特定非営利活動法人 原子力資料情報室 (CNIC)
Citizens' Nuclear Information Center
〒162-0065 東京都新宿区住吉町8-5曙橋コーポ2階B
TEL.03-3357-3800 FAX.03-3357-3801
URL: http://cnic.jp/
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