足元の一歩から
小さなことからコツコツと…がモットーのはずなのですが,実際の毎日は?




日曜日,一年ぶりに訪れた神山。

地図にも表示されていない狭い道を車で上っていきます。

「あれ…?こっちだったかな??」

途中迷ってしまい,山の木々の手入れをされていたおじいさんに道を尋ねます。

私:「○○さんの家に行きたいのですが…」

おじいさん:「はて?○○さん??」

私:「あの…Chanさんとも言われてる方ですけど…」

おじいさん:「あぁーChanさんね!それならこの道じゃなくてこっちの…」

ニックネームで周囲の方に知られている…あの方らしいなぁと思いながら一本上る道を間違えていたので引き返します。引き返すにも方向転換は無理なので,ずっとバックしてそれから正しい道に。(隣と後ろでは嫁さんと娘がキャアキャア叫んでいましたが…)



Chanさんが旅立ってからはや一年が経とうとしています。






厳密には今度の日曜日に,一周忌の集まりが開かれるようなのですが,別の用事でどうしても行けそうにないので,この日曜日,ぶらりと行ってきました。
今は奥様であったkokoさんが一人で住まわれているのですが,なんの連絡せず本当にぶらりとです。

kokoさんは大学時代の一級下の女の子。ですからやっぱり歯医者さんです。
かわいい女の子でしたから学生当時から人気があって,私などには高嶺の花でした。そんなもんですから,顔見知りとはいえほとんど話をしたこともなく,突然,それも家族を引き連れての訪問にきっと驚かれていたと思います。

訪問したときは地元の方たちと来週の準備をされていました。
そんな中でも突然訪ねた私たちのために時間を割いてくれ,chanさんが生前力を入れていた「神山アーティストインレジデンス(KAIR)←ケー・エアーと読むらしいです」の活動について説明,案内をしてくれました。kokoさんの住んでおられる「大栗山」自体がアーティストたちの作品を展示している会場となっていますから,散歩がてら山を歩いていますといろいろな物が姿を現します。


山の中にある作品の一つ一つにタイトルがつけられています



山頂付近にある作品の一つです。奥にたいよう君がいます。




kokoさんの愛犬,たいよう君の散歩もかねて山を歩いたのですが,リードもつけない山の散歩,心の底からいいなあと思ってしまいました(昔を思い出しました)。


こちらも山頂付近から神山の町並みを見下ろした風景。一番奥に見える山は剣山なんだそうです。こんな低い山から剣山が見える場所は珍しいのだそうです。

実はchanさんが亡くなった後,独り身になられたkokoさんがどうしておられるか心配でした。神山自体は地元ではないわけですし,自宅は隣の家が見えないほどの山の中。。。(ただ道の駅や神山の温泉までは徒歩10分ほどなんですけどね)

けれど私たちの心配は全く無用だったようです。彼女はchanさん同様神山にとけ込んでいらっしゃるし,将来のビジョンもしっかりお持ちでした。帰り際には「神山の宣伝です♪」とKAIRと神山町のパンフレットを持たせてくれました。

私たちの方が徳島歴は少し長いはずなんですが,地元愛着度では完全に負けているようです

kokoさんとのお話の中で,chanさんが残してくれた物のひとつに,ネット上にある彼の文章がすばらしい財産であることを説明しました。そのことはkokoさんも思われていたようで,chanさんはいつもかなりの時間をかけて文章を書いていたそう。。。。。「みんなを喜ばせたい」そう思いながら書かれていたそうです。

できればいつかchanさんの作品として一つにまとめることができればいいのにと思います。

今回訪問するにあたって,全く面識のない娘にはここの文章を読ませて見ました。私的にはとても好きな日記のひとつです。

4年生の子供には少し難しいくだりもありましたが,おもしろおかしく読んでいたようです。「これを書いた人が去年亡くなったんだよ」というとちょっと神妙になっていましたが…

薄曇りの寒い日でしたが,帰りには生前最後にお会いした場所である神山温泉へ。
心も体も温めてもらって帰路につきました。



-chanさん,神山の人たちは暖かいですね。kokoさんはそんな皆さんと一緒に元気にされています-



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )