元サラリーマンの植物ウォッチング第7弾。写真はクリックすると大きくなります
多摩ニュータウン植物記Part7
ホルトノキ・7~陵南公園

コメント ( 12 ) | Trackback ( )
ツノホコリ・1~大垂水峠

変形菌や原生粘菌はキノコやカビなど菌類の仲間(真菌類)ではなくアメーバの仲間(アメーバ動物類)になる。生育環境や胞子を飛ばすという生態は菌類に似ているが分類学上は全くの別物で植物と動物の中間に位置している。アメーバの仲間は非常に小さく教科書に出てくるオオアメーバも大きいものでやっと1ミリでそれは顕微鏡の世界。しかし変形菌のライフサイクルで“変形体”と“子実体(しじつたい)”という2つの状態の時に肉眼で観察できる。変形体はアメーバのような姿でバクテリアなどの微生物を動き回って捕食しある程度大きくなると子実体へ姿を変えていく。子実体は胞子を飛ばすもので種によって変形体と子実体とは全く姿が異なる。
さて変形菌は胞子が詰まった袋状の子嚢(しのう)を作るのが普通だが、写真のツノホコリの仲間は子嚢ではなく子実体の表面に短い“柄”を形成しその先に胞子を作る。こうした構造がキノコなど“担子菌類”が胞子を作る構造に似ているため、特にツノホコリの子実体については“担子体”と呼ばれる。また変形菌の子実体は通常は胞子が乾燥しているが、ツノホコリの仲間の担子体はゼラチン質で水分を含んでいる。
ツノホコリは春から秋、特に梅雨明け頃に枯れ木などに発生するようだ。写真は急な登山道を汗をかきながら登っている途中で見掛けたのでいささかピンボケ。次の出会いの時はもっと慎重に撮ろう。
コメント ( 10 ) | Trackback ( )