O'kashira

うだうだ

また、おばあさんに。

2011-02-01 18:04:04 | 横浜の空の下
 用事をすませる為に駅から電車に乗った。その車両は片側に対面式の4人用座席があり、その前は広い立ち席になっていた。僕は連結部の近くの手すりにつかまり立っていた。
 後ろから誰かに呼ばれたような気がした。振り向くと通路側に座っていたおばあさんが、自分の席を譲るから座れと言っているように聞こえた。どう見ても僕の方が若い、若いと思うのだが。僕は「いえ、結構です、だいじょうぶです。」と断った。
 今日の僕はルックザックを背負っていた。それも若者たちがデレッとかつぐのではなく、しっかりと重みのあるものが入ったザックを担いでいた。おまけに手提げ袋を持っていた。
 むかしテレビの撮影で、モデルの娘たちと山やスキーに行ったことがあった。ツアーなのだからザックを背負わなければ格好がつかない。僕はツアーに必要な荷物を担いだが娘たちはまるでホテルの枕を詰めたような格好だけのザックをかついだ。撮影中は僕が先頭を歩いていて気がつかなかったが、モニターを見ると娘たちのザックの揺れ方が僕のとはまったく違う。ザックが軽いと言うことがわかってしまう動きをしていた。僕はNGを出し重いザックを背負わせやり直しをさせた。
 このおばあさんは、背負っている僕のザックを見ただけでこれは重そうだとわかったのだろうか。
 次の駅でおばあさんは降りた。そうか、さっきおばあさんは次で下りるからここに座れと言っていたのかもしれない。むげに断って悪いことしたなあと反省。空いた席には天野祐吉似のおじいさんが座った。
 終点のS駅まで僕は涼しい顔をして立っていった。

そのときのザックと手荷物。

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