先月のカヌー教室は、水郷与田浦を中心にロックを通過するツアーだった。今回はそのとき見学した横利根閘門を通過するツアーに行ってきた。参加者は子供も含めて14名。カナディアンカヌー5艇、カヤック2艇、カヌーはまったくの初心者もいれば、腹筋ゼロという体力の持ち主も参加。しかし当日はやや天気予報がいい方に外れ、穏やかなインディアンサマーのツアー日和となった。
スタートは常陸利根川、対岸はアヤメと花嫁さんで有名な潮来。まず、パドリングの簡単なレクチャーのあと出発。
最初の閘門、新横利根閘門は常陸利根川と横利根の水位が同じなのでどちらのドアも開いている状態だった。常陸利根側、つまり霞ヶ浦の水量が多いと閘門が機能するのだが、今回はちょっと残念。
この新横利根閘門は鋼鉄の扉が上下するギロチン型。日本の閘門はほとんどがこのシステムだ。
巨大な構築物はちょっと不気味でもある。
今回のコースはおよそ8キロ、ほとんどコンクリートで護岸された人工河川。むかしからヘラブナ釣りでは有名なところだ。今回も川の両側には釣り人がいっぱい。あっちへ行けと怒鳴った釣り人は1人。きっとあいつは釣れていなかったんだ。
この風景、とても日本とは思えない。まるでコンスタブルが描くところの英国ノーフォークの水郷地帯のように見えなくもない。
ここが今回のツアーの目的地、国の重要文化財横利根閘門だ。大正10年に完成した日本では最大級の規模を持つ煉瓦造複閘式閘門。ほかの閘門が上下ギロチン式なのに対して、この閘門は扉観音開き、それも両側に各2枚設置された複閘式。
ヨーロッパの運河の閘門はほとんどが観音開きの手動式。その扉の開閉作業が楽しいのだが。
ここは電動式、操作板にあるワイヤーを引くとスピーカーから閘門の通過方法などのアナウンスが流れる。この辺が超日本的。
ゆっくりと外側の扉が外側に開き、さらに内側の扉が内側に開き、閘室に舟を進める。
閘室の中にあるワイヤーを引くと扉が閉まり、水位が上がる。閘室内の水位が下流側の水位と同じになると自動的に下流側の扉が開く。
はたして扉の向こう側には・・・。
まだ幾つか残っている日本の閘門を走破したいと思うのだが、間に合うかな?。