ロンドンの中心部からバスで20分、静かな住宅街はこんな建物ばかり。奥の黒っぽいレンガ造りのものは,戦争で壊され新しく建てたもの。手前の建物は,150年から200年前に建てられたもの。外側はそのままに内装を変え,今でも使っている。
英国ではこんな家を見て「brand-new」つまり「真新しい」と呼ぶ。なぜなら,英国では,古いほどいいという風潮があり,13,4世紀の家をそのまま使っている家も珍しくない。
日本のある建築関係者に聞いたのだが,上棟式で大工の棟梁が手を会わせるとき,心の中では「燃えろ,壊れろ,旦那繁盛」と唱えるそうだ。家がなくなっても旦那が繁盛していればもう一度仕事をさせてくれる,ということらしい。
日本では家を造るのは一生に一度のことなのだが、100年、200年もつ家こそ,環境に優しい家なのではないだろうか。