アマチュア無線局 JO1KVS

運用やグッズ、その他思いついたことを書き込んでいます。役に立たない独り言ですがよろしくお願いします。

安定化電源でニッカド電池を充電

2007年11月15日 15時31分30秒 | アマチュア無線
 かなり前の話ですが、ニッカド電池の充電についてよく記事にしている雑誌がありました。この記事が大好きで、充電の仕組みについて勉強できかなり役にたった記憶があります。
 急速充電には、強制タイマー式、パルス式、-ΔV検出方式などがあり、15時間程度で充電する方法が標準充電、さらに40時間以上かけて充電するトリクル充電という方法があることを知りました。
 充電に必要な電気の量は、容量の約1.5倍。当時のニッカド電池の平均的な容量600mAhだと、900mAhに相当する量を充電することになります。標準充電は約15時間なので、15で割ると60mAを15時間流せば満充電になるということです。さらに標準充電は、多少の過充電でも電池に深刻なダメージは与えない、という特徴がありましたから、数時間オーバーしても無問題でした。
 急速充電は約2時間で充電する方法。900mAhに相当する量を2時間ですから、450mAの電流を2時間加えれば良いわけです。しかし急速充電では過充電禁止、加熱注意の条件が付きますから満充電の検出や安全装置が欠かせません。そこで考えられたのが上記の各充電方式。強制的にタイマーで止めたり、満充電を電圧から検出したり、安全面からセンサーで過熱を検地したりしてました。これは今の充電器にも複合的に使われています。
 トリクル充電は弱い電流で40時間以上かけて充電する方式で、何日続けても過充電にならないという特徴があります。旅館に行くと非常用の懐中電灯が壁に付いてますよね。あれはセットしている間ずっとトリクル充電していて外すと点灯する仕組み。いざというときに備えて満充電を維持しています。
 このことから、無線家なら必ず持っている安定化電源を使えば、抵抗一本で電流を制御し、標準充電やトリクル充電を行うことが出来ます。(危険を伴う急速充電はやめておきましょう。)
 そこで自分は当時のハンディ機の電池ケースにニッカド電池を入れて、無線機側の端子と似た形の端子をつけたプラ板を作り、それを電池ケースにはめて、抵抗を介して安定化電源につないだりしていました。
 抵抗値は、13.8V-(電池の数×1.2V)の電圧が60mA流れる値としました。例えば6本(当時は電池の数の多いハンディ機が多かった)なら13.8V-7.2V=6.6V これを60mA、R=E/Iですから6.6÷0.06=110Ω。
 厳密には充電開始時は電池の電圧が低く、満充電時には1.4V程度になるので差が変動するのですが、アバウトですが110Ω程度の抵抗1本で標準充電が出来るわけです。
 充電するための電圧はニッカド電池の電圧より高ければ何でも可能です(推奨電圧はあるらしい)。8Vでも20Vでも。差の電圧からショートしてもこれ以上流れない電流を抵抗で作るだけのことなんです。
 これを前の晩に仕掛けて、翌朝外してました。
 また、予備の電池ケースには、トリクル充電用として約20mA流れるように330Ω前後の抵抗をつけたもので常時充電していました。

 現在のニッケル水素充電池でも(メーカーのデータを見ないと言えませんが)この方法とだいたい同じ方法で充電が出来るはずです。過充電には弱いらしいので注意です。容量が大きくなった分、同じ時間で充電する場合の電流は多く要するので、抵抗の許容電力には気をつけてください。抵抗が発火したら笑えません。無理せず小電流で長時間のほうがいいでしょう。
 ちなみにニッケル水素電池は、満充電には容量の1.6倍、トリクル充電も可能ですがいつまでも充電では基本的に駄目で、それにもタイマー併設が推奨されているようです。
 ※実験をされる方、これは安全装置の無い方法です。あくまで自己責任で。
コメント (7)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ニッケル水素電池 充電器 | トップ | スピーカーマイクの修理 »
最新の画像もっと見る

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
過去記事失礼します (radio K)
2022-08-09 13:57:27
こんにちは。
中学生の頃、OMからハンディー機用ニカド電池を安定化電源で充電するアダプターを作ってもらいました。最近になって作ろうと思っていましたが知識がなくネットで探していのですが今時ニカドを使う人も減ったせいか見当たりません。そうしましたらこちらのサイトで細かく記載されていましたので、参考に試してみたいと思います。無線機などの仕様から12Vが欲しいのでニカド10本を電池ケースに入れて使う支度はしてあります。トリクルで時間をかけて充電が良いので助かります。
OMが作ってくれたのは何やら他の部品もあった気がするのですが謎です。その時は6本だったと思うのでレギュレーターの回路が組み込まれていたのかな。
こういう事すらできない自分が恥ずかしいです。
失礼します。
返信する
Unknown (JO1KVS)
2022-08-09 17:51:38
radio K さん
こんにちは。
参考になったようで何よりです。
直列状態での充電は各電池にバラツキが生じやすいので、1個ずつ抵抗介して充電した方がいいですね。
適度な抵抗ひとつ(ずつ)介してやってみてください。
海外製のありとあらゆる電池が充電できる充電器はニッカドにも対応していることがほとんどなのでそれを買っても良いかもしれません。
私も最近2機種入手してます。
返信する
お返事ありがとうございます (radio K)
2022-08-09 19:31:47
KVS様
電池それぞれに抵抗を介して入れるのですね。
助かります。
充電器の購入も検討していました。現在は車やオートバイの充電器を持っていますがオートバイのモードで出力14.4Vの0.8Aでして使えそうに思ったのですが、一応説明には1.2A以上のバッテリーと書いてあり。。。当方はニカド1000mAを10本のつもりなので。。トリクルでいけそうな感じの値なんですが。
ちょっとテストはしてみたいので、試してみます。
返信する
Unknown (JO1KVS)
2022-08-09 20:48:20
直列で合計12Vの電池を直列のまま充電してしまうと一個一個の電池の充電にバラツキが必ず生じます。
毎回ばらして、それぞれ電池に抵抗を直列につないでから、何かしらの電源につないでください。
電池+抵抗が10個並列と言う感じです。
電源の容量が足らないときは数を減らしてくださいね。
メーカーが組んだ電池はシビアに特性の揃ったもので組んでいるので問題が起きにくいのです。
返信する
ありがとうございます (radio K)
2022-08-10 08:56:03
なるほどです。
1本ずつ考えるのが基本ですね。了解です。
電源は昔のトランスタイプ5A(max)を使う予定です。無専用で少し電圧の可変できるタイプです。普段無線機に繋いであるのは最近よく見かけるA社の薄いスイッチング30A程度のモノです。こちらもあるのでどちらかで試そうと思います。
最近は無線で電波を出す機会が減りました。毎日聞いていますが、V/Uはラグチューの内容が聴いていても残念なものが多く嫌になってくるので近所のマリン無線やエアバンドを垂れ流すばかりです。。。手持ちの受信機のニカド(昔の受信機なので)がすぐになくなるので外部バッテリーを10本で少し長持ちさせようと思って検討していた所です。
返信する
Unknown (JO1KVS)
2022-08-10 12:33:13
もしかしてそのニッカドは組み電池で一体ですか。
ならばまずはばらさずに、電源との電圧差に見合った値の抵抗を入れてトリクル充電やってみてください。
10-20mA流れていれば後は数日放っておけばOKです。

上級編としては組み電池ばらして新しい電池に組み直す手もありますよ。タブ付きの電池買ってきたり、タブ無しを簡易スポット溶接でつないだり。
この辺りは電動工具のバッテリーを組み直すYouTubeでたくさん事例が見れます。
返信する
Unknown (radio K)
2022-08-10 14:08:10
いえいえ、アマゾンで10本組みを購入しましたので、バラです。3、4回ほどハンディーで6本は使ってあるので、バラツキあります。4本は新品です。
できれば10本の電池ケースに入れたまま充電したいのですけどね。でも危険な様子なのでやめておこうと思います。
あと、youtubeで色々バラしたり組み込んだりは見てます!小型のスポット溶接なんかも使っていますね。
もう、昔みたいに色々触る元気もなく。。少し加工して使う程度にしようと思っています。
返信する

コメントを投稿

アマチュア無線」カテゴリの最新記事