アマチュア無線局 JO1KVS

運用やグッズ、その他思いついたことを書き込んでいます。役に立たない独り言ですがよろしくお願いします。

自転車を買ってました

2011年04月02日 07時11分37秒 | アマチュア無線

 3月11日。あの大地震の日の夕方、都内は帰宅難民大発生となりました。

 私は、比較的遠距離通勤。普段から1時間半かけて通勤しています。

 直線距離は26km、標高差111m。まっすぐの道はありませんから、実質30kmを超える距離を移動していることになります。(ecoじゃないですね)

 家に帰り着けるか不安の中、職場を出発。いざとなったら10時間くらい歩こう、そんな気持ちでスタート。電車は当面動かないでしょうから、最初に広い通りに出てみました。もしかしたら道路がそこそこ流れていて、バスに乗れるかも知れない。そうすれば、ある程度距離が稼げる。

 ところが通りに出てみると大渋滞。バスもたくさん通っているのですが、渋滞の中で動いていない状態。世紀の大渋滞でした。

 とにかく歩いて自宅の方向に進みます。このコース上には自転車屋さんがあることはすでに織り込み済み。

 そのお店は普通の自転車屋さんではない、ちょっとおしゃれな海外の小型車なども置いてある、いつか寄ってみたいと思っていたお店です。

 この渋滞、電車の運行状況では、30km歩くか自転車しかありません。

 迷うこと無く自転車屋さんに入り、どれを買おうか選び始めました。

 すでに購入手続き、最終整備に入っているお客さんが「◯◯さ~ん」と私を呼びます。ビックリ。いつもの通勤仲間でした。同じことを考えていたようで、ママチャリ一台お買い上げでした。この方は自宅まで10kmも無いのですが、急いで保育園にお子さんを迎えに行かなければならないため、急遽自転車を買ったそうです。

 私はというと、八王子までの遠距離、どうせ1台買うのならと、これがイイと納得出来る一台を選びました。

 (´ω`)うーむ、無線機やアンテナが十分買える値段・・・まあいいか。当面何も買えないけど。

 選んだ自転車は、ジャンルで言うと「ミニベロ」と言って、小径ホイールのスポーツ車です。ギアは前2、後ろ8段の16段変速。このショップオリジナルの丁寧に作られた「作品」です。輪行が可能なように車輪はクイックリリース。車輪はカーボンホイール。おしゃれなクロームメッキの泥除けが前後に付いていますが、前は簡単に外せるようになっていて、輪行時にも対応します。サイドスタンドが無いなぁと思っていましたが、このレベルの自転車は付けないのが普通なのだそうです。LEDライトとズボンの裾をカバーするものを一緒に買いました。

 私の次のお客さんと雑談したのですが、その方は逆方向で川崎の大師に帰りたいと言っていました。

 というわけでここからは自転車で遠距離帰宅。

 歩道は大勢の人が歩いています。車道は大渋滞していますが、なぜかオートバイが少なくて、ほとんど車道の左端を走り続けることが出来ました。車が止まったままなので、たとえ信号が青でも歩行者が横断してくるため注意が必要でした。多摩川までたどり着くころ、すでにケツが痛くなり道のりはまだまだなのに辛い。

 ここからは多摩川に沿ったサイクリングロードをひたすら走ります。1時間以上信号のない道を走れるので大変効率がいい。追い風なら尚よいのですが、ちょっと向かい風でした。真っ暗なサイクリングロード。帰宅難民と思われる人もポツポツと歩いているので、注意して走ります。

 多摩水道橋、稲城大橋、是政橋、関戸橋と一つ一つかなり距離が離れている橋をクリアするごとに次の目標にし、ひたすらひたすら走ります。

 途中ベンチで一旦休憩。買っておいたパンを食べました。その時にメールで家族の無事を確認。その後はたまたま持っていた小型のラジオを、ボリュームを高めにしてポケットに入れ、NHKを流しながら走りました。音を流すと歩行者が早めに気付いて安全なのです。

 関戸橋を渡りますが、ここの歩道は大変な混雑でした。京王線が止まっているので、府中から多摩市に渡る場所がここしか無いからです。

 さらに聖蹟桜ヶ丘駅近くを通り、野猿街道を進んでいきます。電車が動いていないので辺りには歩行者は殆ど居ません。多摩都市モノレールの駅の近くに差し掛かると歩道に大勢人が居ました。バスやタクシーを拾おうとしている人達です。どうやら多摩都市モノレールだけは動いていたようです。この人達も帰り着けるのはいつになることか・・・ただ、この辺りは車の渋滞は無かったので多分なんとかなったことでしょう。無線仲間を集めて次々運んであげる(お金をいただいたら白タクでアウト)というのは非常時の活動としてはありかも、と思いましたが、いかんせん今は自分のことで精一杯。まして自転車では誰も救うことが出来ません。車やバイクならもうちょっと人助けが出来るなぁと思いました。

 家にはへとへとになりながら21時半頃到着しました。エレベーターは停止したままの様子。最後の最後でつらい。6階まで自転車を担ぎ上げました。

 17時半頃出発したので、徒歩、自転車購入に時間はかかりましたが、合計4時間で帰宅できたのはラッキーだったと思います。

 (マラソン選手だったら2時間以内で着くでしょうから凄い!!凄すぎる!!)

 家の中はあまり被害は無かったのですが、食器棚から落ちた食器が少し割れてしまいました。

 私の部屋と倉庫がわりになっている部屋は・・・大変なことになっていました。重いものは落ちていませんでしたが、本棚から本が落ちていたり、積んでいた本、荷物、空き箱が散乱し、わずか2m先の机にたどり着くまで復旧に2時間かかりました。姪っ子は部屋の様子を見て大笑いしていました。何か壊れたものは特に無かったので良かったのですが。この部屋は危ないなぁと思いました。

 余談ですが、強烈な揺れの時は、固定してある家具の中身は全部飛んで来るそうで、キャスターの台に乗っているものは落ちてこないのだそうです。ただキャスターごと部屋中を暴れまくるので、どちらも危ないことは確かですね。家ごと免震構造にするのがベスト。せめて寝る部屋だけは倒れる物、落ちる物の一切無い部屋にするとか、倒れるものはすでに倒しておいて、荷物の上で生活する、つまりオール床下収納とかがいいですね。究極は敷地に船を浮かべて船で生活するのがいいかも知れません。船の家具は揺れを前提に作ってあるので物は落ちませんし。台風の時はかなり揺れますけど。

 冗談はともかく、せっかくうちにやってきた格好いい自転車です。これからは無線と自転車の組み合わせも考えてみようかと思います。

コメント (19)
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