毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「大阪駅そばに人骨1500体」No.3947

2020-08-13 23:39:12 | 歴史

JR大阪駅近くの「梅田墓」で見つかった埋葬人骨(大阪市文化財協会提供)=共同

 

上の写真を見て、

何年か前に訪れた西安の兵馬俑を思い出しました。

もちろん、あちらは作り物の兵士たちでしたが、

死のオーラが生きて見学している私たちを包み込み、

兵士像の身体の一部が破損している様子は

実際の人物の姿と重なり、厳かな気持ちになったものです。

今回、梅田北地域で発見されたのは

江戸末期から明治にかけて

屈葬された子供や病人を含む人骨1500体以上で、

庶民階級の人々と推定されるとのこと。

現代日本人に愛想が尽きかけている私としては

なんで日本人はこうなんだろう、昔からだろうか、と

意識がどうしても昔へ、昔へと向かっていく今日この頃です。

今は息子の店の見習い厨房スタッフで

「ちょっとお姐さん、水ちょうだい」などと呼ばれ、

ヘロヘロなんですが

落ち着いた暁には日本古典文学を読む会を開こうと

思いを募らせてもいます。

 

私が横目に見ながら何十回と通り過ぎていたあの梅北の土の下に

江戸期から明治時代に生きた大阪の庶民が、

150年~200年ほどもずっとひっそり横たわっていたと思うと、

「昔」と「今」が実感として繋がります。

ただいまこの時の時間の切り取りだけで生きてしまうのは

人生を損しているも同様だと思えます。

半世紀前、高校の世界史の先生が授業で言った通り、

「全ての歴史は現代に繋がっている」のですから。

 

今回発見された人骨の分析研究で、

江戸末期から明治にかけての庶民がどのような様子だったのか

明らかにされるのを楽しみにしています。

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2 コメント

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Unknown (宮坂亨)
2020-08-15 16:30:06
日本の古典文学ならば大和和紀の「天の果て地の限り」という漫画がおすすめ。僕が万葉集にはまったきっかけの漫画です。源氏物語ならば俵万智さんの「ひかりそえたる」がいいですよ。手紙は届きましたか?
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宮坂亨さま (ブルーはーと)
2020-08-23 13:20:27
 宮坂さん、新しい仕事の怒涛の一週間が過ぎました。日曜日だけが確実に一人になれる休日で、一息ついています。返事が遅くなりごめんなさいね。宮坂さんからの手紙の短歌は着いてすぐ読みました。宮坂さんがずっと少年の時間を生き続けていて、信じられないほど初々しい感受性を放出しているのがビンビン伝わってきました。変わらない心。じんわり、ほろり。
 大和和紀の『天の果て地の限り』は中国の学生たちに表紙の絵だけ紹介しました。額田王や持統天皇が登場する歴史ドラマですね。歴史漫画は中国の子たちにとって新鮮だったようです。平安期の『浅きゆめみし』も何十年も前に読みましたが面白かったです。
 実は大和和紀は北海道出身なんですよ~。それだけで嬉しいです。
 
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