毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「TPP:挙党体制でウソをつく自民党」西尾正道参考人12/2参院・TPP特別委員会

2017-01-06 21:14:26 | 人間

日本の歴史において今ほど、

誠実で、深い思い遣りを持ち、互いに助け合うというような

人間力が要求されている時代も少ないと思います。

なぜならば、今の日本政府が日本の民の人間性に対する信頼を裏切り、

制限・縮小・摩滅させようと目論み、現実に踏みにじっているからです。

アベ政権はここ数年で、

特定秘密保護法制定、解釈改憲による集団的自衛権容認、

大企業に対する優遇税制、生活保護費減額、年金5兆円損失、

原発再稼働、武器輸出解禁、沖縄辺野古新基地・高江ヘリパッド建設強行、

無駄なバラまき外交、国会軽視etc.

書きつくせないほどの悪行の数々を為しています。

あまりに矢継ぎ早なので、うっかりスルーしてしまいそうになりますが、

事の重大さに鑑み、今からでも一つひとつ、丁寧に見直し、

どうすればいいかきちんと頭の中を整理しておきたいと思います。

 

その一つにTPP参加があります。

この話が持ち上がった当初、

自民党は「TPP交渉参加に断固反対」の看板を全国に立てて、

「ウソつかない」「ブレない自民党」などと公言していたことを

皆さんも忘れていらっしゃらないでしょう。

稲田防衛大臣はかつて、「TPPのバスの終着駅は日本文明の墓場だ!」と

声高に訴えていましたね。

今のこの真逆な方針転換を、この党と党員は誠実に国民に謝罪し、

納得のいく説明をしたことがあるでしょうか。

寡聞にして私は聞きません。

  ↓     ↓     ↓      ↓

 

 


YOU TUBEの動画に貴重な資料がありました。

西尾正道・北海道がんセンター名誉院長が、

12月2日の参院・TPP特別委員会で参考人として意見陳述されたものです。 

書き起こししてくださった方がいたので、ここに、

それも貼り付けさせていただきます。

人間力溢れる西尾正道さんという医学界の専門家が、

TPP参加を、満身の怒りを持って糾弾されているのはなぜなのか、

この動画、書きおこしをもって、

じっくり考える材料にしたいものです

 

―――「TPP恥ずかしくないのか!党としてウソをつく」―――

西尾正道 参考人12/2参院・TPP特別委員会

西尾正道参考人
「かつて自民党は、ウソはつかない!TPP断固反対!って言ってました。稲田防衛大臣はかつて、TPPのバスの終着駅は日本文明の墓場だ!と言う発言をしてるんですけれども、コロッと個人がウソをつくとかいうレベルではなく党としてウソをついてる!180度態度を変えちゃう。国民は一体誰に投票したらいいんですか!これはウソとしか言い様が無い。恥ずかしくないんですかね!この様に息を吐くようにウソをつかれたらやってられません!国民は!」
 
「そもそも6000ページにも渡る内容を皆さん読んでるんですか!?情報出して下さいといっても海苔弁当の段階です。赤信号みんなで渡れば怖くないって言って、皆さん賛成しようとしている訳です。冗談ではない!条文をまともにチェックもしてない訳ですから、実際には赤信号も見ないで渡ろうとしている訳です。TPPってのは基本的には、昔戦争、今TPPです。昔は戦争を仕掛けて国益を取りました。ところが公然と核兵器を持つ時代になったら、お互い面と向かって戦争は出来ない。地域紛争は勿論起こりますけども、国家として国同士がぶつかり合えないですから、国益を取る、むしろグローバル企業ですけれども、国を動かしているグローバル企業の利益を取る為に、貿易上の仕組みを変えて利益を取ろうってのが正にTPPでございます。これがTPPの本質でございます」
 
「米国の医療はとんでもなく高い。日本のGDPの20%以上占めてますし、日本の7倍の医療費が使われてる。TPPに入るって事はアメリカナイズされた医療になるという事でございます。もうお互いに助け合うとかですね、共に生きる何ていう発想は無いんです。医療も完全に金儲けの道具になるというふうに考えて下さい。米国のロビー活動費見たら、何がターゲットですか?農業とかそういうものじゃないです。最大のターゲットは保険も含めた医療業界の仕掛けなんです。2013年の3月4日付けのタイムスに28ページに渡る、米国医療の驚愕・医療ビジネスという特集号が出てました。正にその中から取った記事であります。こういう事によって日本の医療はかなり大幅に変わると思います。因みに米韓FTAが2012年に締結されましたけど、韓国の医療費は2年間で2倍になりました。日本は韓国の医療規模の4倍位ありますから、恐らく膨大にお金が飛び上がる。今オプシーボ(新型がん治療薬)で、半額にしようなんて議論やってますが、そんな話じゃ全然なくなります。本当に深刻です」

「1985年以来、兎に角日本の医療市場を解放する様に、アメリカはずっと働きかけて参りました。最近では新薬創出加算の様なものを作ったりして、一様に製薬会社が有利な形で日本市場に参入して参りました。しかしTPPが正にですね、米国の日本の医療産業の解放を行う最後の仕上げがTPPだと考えております。因みに米国業界と保険業界の標的は日本市場であるという事は、全国保険団体連合会の寺尾さんの論文からサマリー(要約)を取ったものです」  

「私が医者になった頃は、一ヶ月の抗がん剤は数千円でした。90年代になって数万円になりました。21世紀になって数十万円になりました。そして3年前の免疫チェックポイント阻害剤(免疫細胞自ずからの攻撃力を再活性する薬剤)が出たら数百万になりました。桁三つ違ってますけども、TPPが締結されればどうなるか?アメリカの製薬会社の殆ど言いなりの値段になりかねない。中医協(厚生労働大臣の諮問機関)ではチェック出来ません。中医協のやってる事が透明性を欠くとISD条項で訴えられたら出来ませんので、かなり製薬会社の意向を汲んだ価格になる。ダントツで日本の医療費は飛び抜けます。最終的にはですね、皆保険も実質的に崩壊するというふうに考えております」  

「このままでは日本の医療は崩壊し、日本人の健康は守られません。新技術が保険診療に出来ない事態が考えられますし、実際の術式(外科手術の方式)までですね、特許料を取るという様な事態になります。医療費も高くなるので、国民はみんな医療保険に入らざるを得ない社会にもなりかねない。TPPの本質とはグローバル企業が一般国民を犠牲にした金儲けでございまして、自由貿易は善であるという前提なんですけど、国の状況とかですね、経済格差を考えてやるべきであって、これ自体良いかどうかは話別ですね。産業革命以来、富の源泉ってのは労働力でした。今はロボットも使える、そしたら何が富の源泉かっていったら科学技術なんですね。科学技術の負の側面は隠蔽するという事になりますし、そういう事が金儲けになっちゃうと、とんでもない格差が出来ます。それをどういうふうに再配分するかっていうのが本当の意味での政治家の仕事だと思います。そういう事をやらないで、企業がどんどん儲る世界に誘導していくってのはとんでもない事だと思います」

「一人の人間として、共に生きる社会をどう作るかっていう事を本当に真剣に考えて頂きたい!最後になりますが生命を脅かすTPPの2つの大きな問題がございます。医療問題を言いました。もう一つは健康問題です。例えばこの40年間、ホルモン異常性のガン、女性は、僕医者になった頃、乳ガン15000人でした。今90000人です。前立腺ガンも殆どいなかったけど、今90000人で、男性の罹患者数のトップになりました。卵巣ガンもどんどん増えてる、子宮体ガンも増えてる。ホルモン依存性のガンが5倍になってるんですよ。この40年間でアメリカの牛肉消費量は5倍になりました。正にエストロゼン(女性ホルモン)入のエサを与えて1割生産性を高めて、そういう肉を食べている日本人もアメリカ人も5倍になってるんです。ホルモン依存性のガンが。それから耐性菌(同類の細菌に対して有効な薬剤がまったく無効である細菌)もそうですね。豚や鶏には抗生物質入りのエサを与えて生産を高めてる。その為人間が肺炎になっても薬が中々効かないという問題もございます。それから残留農薬が世界一緩和されてる。とんでもない話だ。今一番使われてるネオニコチノイド系の農薬が自閉症の原因である事が突止められてます。WHOでは発ガンにも影響しているとBランクにランキングされました。このままいくとアメリカの子ども達が、二人に一人が自閉症になるよという論文が、去年ハーバード大学から出ました。本当にこういう事が深刻なんですね」

「遺伝子組換えを日本人が一番食べてる。アメリカに取って、大豆やトウモロコシは家畜にエサです。ところが日本人は納豆で大豆食べます。味噌や醤油の原材料です。一番食生活で、遺伝子組み換えの影響を受けるのは日本人に食生活なんです。こういう事が全くチェックされないで、世界一遺伝子組み換え食品が普及してる。日本人の健康そのものが保てません。ガンの患者さんが増えてるのは高齢者だけじゃないです。食生活を含めて増えてるし、更にもっと深刻なのは、昔60代でガンになってたのが今は40代はざらです。約20年間若年化してガンになってます。これが現実です。僕の実感として。自分達の国で農薬を規制したり、遺伝子組み換えを表示したりする事が、TPPに入った場合に出来なくなっちゃうんです。日本の決まりよりもTPPの決まりの方が上位にある訳です。こういう現実を冷静に考えて頂きたい」

「最近では遺伝子組み換えで鮭も5倍位になってますよね。これも規制しなくていいの?って事ですよね。本当に何があるか分かりませんよ。子宮頸がんワクチンだって、今まで不活化ワクチンか弱毒化ワクチンで作ってたんです。だから大きな問題起きなかった。子宮頸がんワクチンは遺伝子組み換えで作ってるんです。更に効果を高める為に、アルミニウムの様なアジュバント(補助剤)を加えて作ってるから、ああいう予期しない問題が起こっちゃう訳です。もう少し冷静に命を重視する。お金よりも命を大事にするっていう発想に切り替えるべきだと思います。最後に、大変深刻なのは今福島から出ている放射性物質、これは微粒子として浮遊してます。残念ながら。そういうものと化学物質が人間の身体に入った場合、相乗的に発ガンするって事が動物実験で分かってます。こういう多重複合汚染の社会になって来て、恐らく二人に一人がガンになるっていわれてますけれども、多分2~30年経ったら三人のうち二人はガンになります。本当にガンがどんどん増える社会になります。自分達の国でキチッと法律で規制出来る様な体制を作る為には、決してTPPに加入すべきではないと思っております」
―――――――――――――――――――――――――――――――――


コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「日本人はいつ、どこで自尊... | トップ | 「中国にもネット『愛国』居... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
同じですよ (UK)
2017-01-08 09:57:58
私からみますとアベ政権の考え方とブルーはーとさんの考え方は同じですね。「国」という存在を至上のものとしている。 人々を豊かにするためには「国」というか「国境」なんて無い方がよいんですよ。その観点でいえばTPPは正しい。国際貿易論では自由貿易が人々を、特に貧しい人々を豊かにする仕組みであることをとっくの昔に証明しています。 TPP関連で議論すべきは実施の是非ではなく、実施した後に生じる問題をどのようにカバーするかというものでしょう。(ナショナリズムとポピュリズムの権化であるトランプさんのせいで成立しませんが。)
ブルーはーとさんは「国」から全然自立できていませんよ。極めて依存していて排斥・排外主義に同調している。基本的な考えが安倍政権を支持する方々と同じなんですよ。自由主義者なら「TPPなんて温い。完全自由貿易を導入すべき」くらいは言わないと。
返信する

コメントを投稿

人間」カテゴリの最新記事