毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「中国の大学生の可愛すぎる夢①」No.2897

2019-04-16 22:34:26 | 中国事情

 

2年生は先週、散々苦労しました。

理由も告げられず、突然、教室移動を命じられ、

金曜日、夜の11時までかかって引越し作業をしたのですが、

日曜の午後4時になって、

「説明するから7時に教室に来るように」と

日本語学部長に命じられ、

しぶしぶ出かけて、ちょっと質問しかけたら、

学部長は本で机をバンバン叩いて威嚇しつつ

「ここは家じゃないんだ。先生に対して口の聞き方をわきまえろ!」

と怒鳴りつけ、みんな沈黙してしまったとのこと。

・・・そんな話を学生たちから聞き、

辛抱我慢するべき何物も持たない私が

学部長とやりあったのが昨日のことです。

その話はまたいつかするとして、

その可哀そうな二年生の作文を紹介します。

テーマは「夢」です。

「恐怖体験」、「すばらしい奇跡の体験」、「大活躍のヒーロー」の

3パターンに括られますが、

いずれもおもしろく、そして、本当に可愛らしいのです。

まあ、お読みになってください。

今日は3作品御紹介します。

 

「ウサギになった夢」張新禹

夢の中では現実にできないこともできる。

夢だから何が起こっても他人に迷惑をかけることはない。

そして、その中でもう一人の自分に出会うことができるのだ。

夢の中のことだ。

私の生まれ年が兎の所為かも知れないが、夢の中で私はウサギだった。

ウサギたちは大きな草原で平和に暮らしていた。

ある日、狐が来て、その平和を破り、私たちを殺したり、食べたりした。

幸いなことには、何匹か食い終わった狐はもうお腹がいっぱいになったから、

わたしを食うつもりがなくなった。

それで、食べ残したウサギたちを柵で囲って飼育した。

柵で囲われた私たちは(このままではいけない)と思って、

集まって脱出計画を考え始めた。

二、三日後の夜、私たちはまた柵の隅で集まって相談をしていた。

相談の最中に、急に変な声がした。

同時に、目の前の仲間の顔がこわばった。

「後ろ、後ろ……。」とそいつは慌てて言った。

(後ろに何があるんだ)と思いつつ、後ろを振り向いた。

そこにいたのは、口が大きく開いて、

牙が月光の下でギラリと輝く、あの狐だった。

ちょうどその時、私は起きた。

(ああああ……、危なかった。もう少しで食われるところだった。

よかった……、ウサギでもないし、拘禁もされない。

平和でよかった。平和は一番だ)と思いながら、ぼんやりした。


 「ある夜の夢」董聖薇

 

印象深い夢はいろいろあるけど、内容を全部覚えているのはやっぱりこの夢だ。

親友を通じて知り合った若い男の子と結婚することにした。

私はその男性が嫌いじゃなかったけど、好きと言うほどでもなかった。

ただ家族と友人は私に似合っていると思ったようだ。

私は何も疑わなかった。

その子と友だちのように付き合いながら、結婚に備えた。

全て順調に進んだ。

結婚の日だった。朝早く母に起こされた。

ぼうっとしているうちに婚礼の服を着せられた。

突然怖くなって、慌てて母に、

「お母さん、私、結婚したくない。」

と言った。母はびっくりした。

その時、外で車の音が聞こえた。

(あの人だ!)そう思って、さらに恐れた。たちまち涙が落ちた。

大きな声で必死に両親に頼んだ。

その時は既にあの子が大嫌いになっていて、

「家には入れないよ!」

と怒鳴った。

「静かにしなさい。」

父は冷たい目で私を見た。

その瞬間、私は全てが終わったと悟った。

今でさえ、その夢を思い出すと、全世界から投げ捨てられたように感じられる。


 「ある夜の夢」李蓮蓮

私は小さい時、辛い食品がとても好きだったので、よく喉が痛くなった。

その時、そんなに辛い食品が買えないように、

母は私の小遣いを半分に減らした。

その時、私の心はとても苦しかった。

だから、その夜、私は夢を見た。

私は寝ていた。突然、知らないお爺さんが私を起こした。

私に分からない言葉を言ったが、私は分かったふりをしてうなずいた。

お爺さんは袋の中からたくさんのお金を取り出して、私の枕の横に置いた。

私はとても嬉しかった。

私がまだ何も言わないうちに、そのお爺さんはもう消えた。

私がお金を撫でてみると、お金の音が聞こえた。

(美しい音だなあ!このお金をどう使おうか)と思ったとき、急に目が覚めた。

枕の隣りのお金がなくなった。

「お母ちゃん、私のお金を返してくれ!」

と私は大声で叫んだ。

    

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