にわとりのにわ a hen's little garden

歌うたい時々クラリネット吹きの日高由貴のblog。
ちいさなこころのにわの風景をすこしずつ書きとめていきたいです。

あこがれくじら

2006年06月03日 | 日々のこと
体調を崩してしまい、長く起きていることができないので、
作業の合間に、お昼寝をしたり、ちょこちょこと睡眠をとったりしています。

お布団のなかで、このあいだブックオフで買った
おーなり由子さんの『あこがれくじら』というマンガを読みました。

熱のため、かすかに痛む目の奥と、ぼんやりとした感覚のなかで。


おーなりさんの描く世界は、ふんわりと優しい。

でもただ優しいだけではなくて、
その優しさにはいつも痛みがともなっているように思うのです。

邪推を許していただけるなら、
おーなりさん自身が、さまざまな痛みから目をそらさずに、
静かに向き合ってこられたから、こんな素敵な世界が描けるのかなと思う。

読んでいるあいだ、何度も泣いて、それからこころがすこし軽くなりました。


快復したら、作品集の2をさがしに行くつもりです。


***おーなり由子『あこがれくじら』
(おーなり由子作品集1/集英社文庫、1998年)***