虎ノ門
虎ノ門ビジネス街にどっしりとした
木造の建物が佇んでいます。
1872年(明治5年)、砂場本家「糀
谷七丁目砂場藤吉」の暖簾分けにより、
琴平町に「琴平町砂場」を創業したのが
始まりです。
「砂場」の名は、秀吉が大坂城築城の際、
資材の砂置き場に和泉家という菓子屋が
蕎麦屋を開店し、「砂場」という愛称で
呼ばれていたのに始まります。
家康が江戸城を築くときは、江戸に進出
し糀町(現・麹町)に店を構えました。
「大坂屋砂場」は、幕末・明治に活躍し
た山岡鉄舟、高橋泥舟、勝海舟の三舟ら
にひいきにされたそうです。
現在の店舗は、1923年(大正12年)
の関東大震災直前に建てられ、震災にも
耐えました。
昼どきに入ると、サラリーマンで満席状
態でした。
「桜えび天せいろ」を注文します。
そばはしっかりした味で喉越しも爽やか
です。天ぷらはさくさくに心地よく揚が
っています。つゆは甘め。
(丹塗りの門と社殿)
虎ノ門ヒルズを横目に、愛宕通りをまっ
すぐ5分程歩くと愛宕神社があります。
家康の命により、江戸の防火・防災を願
って、1603年(慶長8年)に創建さ
れました。
86段の「出世の石段」を上りました。
この神社は歴史エピソードがいろいろあ
ります。
桜田門外の変では、水戸浪士が集結し、
祈願したのち桜田門へ向かいました。
1868年(慶応4年)3月、新政府軍
による江戸城進撃の直前、西郷隆盛と勝
海舟はここから江戸の街を眺め、戦火で
包むことは避けようと話し合ったともい
われています。
1945年(昭和20年)8月15日、
終戦に反対する「尊攘同志会」のメンバ
ー12人は武装し愛宕山に籠城。
22日警官隊の突入により10人が爆死。
5日後には夫人ら3名が後追いの自決を
遂げたのが「愛宕山事件」です。
虎の門大坂屋砂場:港区虎ノ門1-10-6