matasaburo3の散歩日記

日本各地を旅しながら、日本の四季を撮ります。
又、世界各地の街を巡りながらの印象記やあれこれ。

小樽冬物語その3

2016-02-15 10:32:41 | 旅行




 小樽

 小樽は北海道開拓の最重要港として位
置づけられました。

明治13年には函館ー小樽間の定期航路
が開設され、20年頃になると、北前船
にかわって西洋型帆船や汽船が入港する
ようになります。

明治32年、国際貿易港となって横浜・
神戸につぐ貿易港となります。

航路はヨーロッパにまで拡大し、海運各
社は競って小樽に進出します。



その後、第一次世界大戦(大正3-7年)
の時を頂点として、大正から昭和にかけ
て、小樽の港と街の活況と繁栄が続きま
す。

昭和12年には、世界一周航路も小樽に
回航するようになります。



小樽運河が完成したのは、大正12年で
す。


経済的繁栄を背景に、文学・美術などの
文化面においても才能豊かな青年たちが
集いました。

伊藤整は、大正14年に小樽高等商業学
校を卒業後、詩人として出発します。
翌15年に第1詩集「雪明りの路」を自
費出版します。



大野百合子は、大正15年小樽裁縫女学
院を創立するかたわら、同人誌に詩を発
表するようになります。

昭和13年、夫とともに満州に渡ります
が、同年、新京の病院にて病没します。
30歳の若さでした。



遺稿詩集「雪はただ白く降りて」から

雪は

あつき おもいあれど

底ふかく つつめる

静かなる こころなり

山々の峰に 日の如き 風に吹かれ

いつか そのこころを はぐくめり

よしや 地上に

おもうこと かなわじと

なげく人 あらばとて

雪は ただ白く降りて

静かなり