稲葉 耶季さんの書かれた「食べない、死なない、争わない」の本を読みました。
食べない、死なない、争わない (人生はすべて思いどおり－－伝説の元裁判官の生きる知恵)
2015/4/15 稲葉 耶季 (著)
内容紹介
食べないから健康、死なないから幸福、争わないから平和。
ベストセラー『食べない人たち』に登場する「不思議なI先生」こと稲葉耶季が遂にベールを脱いだ！
渋谷は公園通りの東京山手教会に生まれ、裁判所で判事を務めるかたわら、ヒマラヤで学校づくりに奔走し、
現在は尼僧−−−−本能のままに行動して、すべてを実現させる生き方を余すところなく紹介した一冊。
「いまを生きる16の知恵」を収載。 amazonより
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第三章は、戦争や争い対する稲葉さんの見解が解りやすく書かれています。
「攻撃に備えて武装する」「やられたらやり返す」それを続けていたら、際限のない殺し合いが延々と続きます。
脅威と不安はわかります。
しかし、「相手に負けないために武器を持つ」という道を選んだとたん、際限のない殺し合いの世界に足を
踏み込むことになるのです。ですから、「武装しない」という考えを持ち続けることが何よりも重要です。
武装しないでいて、他国が攻めてきたら、最初は一定数の人が殺されるでしょう。それは避けられません。
しかし、それでも相手を殺さない。それこそが大切です。そうすれば、反撃したときよりは、全体の死者が
少なくてすみます。戦いの続く期間が短くてすみます。あとは必ず冷静に話し合うチャンスがやってきます。
そういうやり方で、死者と苦しむ人を最小限に抑えるのが現実的な策です。
大原則は「殺さない」こと。相手が殺しても、こちらは殺さないことです。
愛国心とは、一体どういう「心」の事なのでしょうか？wikipediaによると、
愛国心、愛国主義とは、
国民が自らが育った、あるいは所属する社会共同体や政治共同体などに対して愛着ないし忠誠を抱く思想、
心情である。このような思想心情を他人に比べ強く持つとされる、或いはそのように自負する人達を愛国者と
称する。となっています。
「戦争」とか「他国」という語句が出てくる言葉や文章には、「愛国心」という言葉も同時に出てくる事が
多いと思います。上記の稲葉さんの考え方は、領土などを含む国単位での二元的な考え方を飛び越えないと
生まれ出でないのかもしれません。それは、グローバル・・地球規模的な物事の考え方であり、人類を観る、
達観した思考から到達するものなのかもしれません。「生命」を主体に観れば、いかに少ない犠牲で生命を
救えるかという理論的な考え方でもあります。
さらに、
・花は花以外のものでできている
・「すべては空」とはどういうことか
・誰かが正しいことをいい続けるしかない
・戦争の本当の原因は武器商人
・全体が幸せに生き続けられるしくみを
これらの内容を散りばめ、
・自由に生き、かつ争わない
において、
「争わない」を貫くには、どんなに正しいと思うことでも、誰かと衝突しそうになったら、一定のところで
サッと引くことも大切です。正しさをひととおり主張はするが、それ以上、相手を説き伏せようとしない姿勢
です。
「いずれ必ず気がつくときが来る。」
「地球の力なら、彼らがいくら何をしても必ず元に戻るから。」
と締め括っています。
非常に長いスパンで、今すぐに結果を求めるのではなく、まるで「置き土産」のように正しい主張だけは
シッカリと行い、後は、相手に任せる（天に任せる）という考え方です。
最後に、符章の「いまを生きる16の知恵」を載せておきます。
１．川の水のように自然の流れに沿う
２．自分の中のかすかな息吹を感じる繊細さを持つ
３．他者と同じ息吹の中で生きていることを感じる
４．興味のあることに集中する
５．不安や恐怖を持たない
６．喜びをもって生きる
７．感謝をもって生きる
８．風や太陽や月や星の語りかけを感じる
９．木や草や花や石と語り合う
１０．人が喜ぶことを考える
１１．心を静かにする時間を持つ
１２．物をへらしてさわやかな環境にする
１３．天然の環境のもとで少量の食事をする
１４．ゴミを出さない
１５．金や物や地位が自分を幸せにすると考えない
１６．他者の生き方を肯定する
