goo blog サービス終了のお知らせ 

Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

怖いニッポン

2023年01月21日 06時30分46秒 | Weblog
海外の人が怖がっている日本あるあるが意外すぎる!
 受験勉強・過労死「・・・怖いっていう感じなんだね。・・・『自分の人生は自分のもの』みたいなさ、感覚は普通にあると思うんだけどさ、・・・何かのために自分の全てを捧げる的なさ、感じだと思われてんのよ。日本の人って。・・・失敗したら腹を切る、みたいな。」(8:56~)

 日本社会の暗部を鋭く突いた指摘である。
 この、「お前以外のもの(国、カイシャ、親、etc.)のために身を捧げよ、それに失敗したら責任を取れ!」という指示を執拗に行ってくるのは、フロイト流に言えば「超自我」であり、私見では réciprocité(レシプロシテ:相互依存、互酬性)である。
 これが、子どもに対しては「受験勉強」、大人に対しては「過労死」という、悪質なバトルロイヤルを強要してくる。
 これをいまだに克服出来ていないというのが、日本社会の現状なのだろう。
 だから、新年早々、こういう現象(旧統一教会は2023年もせっせと献金募集 コロナ死盛り込む最新動画で使命感誘う)が起こっているのだろう。
 ”自分以外の何かに身を捧げる”、「使命感」に乗っかりやすい日本人は、この種の集団の格好のターゲットになるわけだ。
 だが、かくいう私も、どうやら自分の思考・行動の半分以上が、”オリジナル”なものでないように感じている。
 ときどき、自分の中に巣食っている「欲望」がほぼ全部他者の欲望であることに気付き、愕然とするのである。
 ラカンによれば、どんな人間においても「欲望は、他者の欲望である」(斎藤環「生き延びるためのラカン」第3回)のだから、オリジナルな欲望などないことになるのだ。
 ということは、「ニッポン怖い!」と言っているフランス人も、他人事として批判している場合ではないのだ。
 

女性学長

2023年01月20日 06時30分36秒 | Weblog
コロンビア大初の女性学長 経済学者シャフィク氏(日本経済新聞)
Minouche Shafik Named 20th President(コロンビア大学)

 コロンビア大に初の女性学長が誕生する。
 新学長はミノーシュ・シャフィク(Minouche Shafik)というエジプト出身の経済学者で、いわゆるエスニック・マイノリティでもある。
 ハーヴァード大では2007年にドリュー・ギルピン・ファウストが初の女性学長に就任しており、今年は2人目の女性かつ初めての黒人学長が誕生する。

米ハーバード大に初の黒人学長 女性で2人目、来年7月から
 「米ハーバード大は15日、第30代学長に黒人女性のクローディン・ゲイ氏が来年7月1日付で就任すると発表した。米メディアによると、同大で黒人の学長は初めて。女性は2人目だという。

 翻って日本の現状をみると、周回遅れの感が強いだけでなく、当面、女性学長が一般化するような状況にはない。
 嘆かわしいことに、”最高学府”の総長選挙では、男たちによって、自民党の派閥抗争顔負けのドロドロの争いが展開されているのだから(「いったい誰が土下座するのか」東大総長選をめぐるドロドロの権力争い)。



医学部信仰

2023年01月19日 06時30分18秒 | Weblog
医療貧国ニッポン 「より手厚く、より安く」が国を滅ぼす
 「以前だったら理学部や工学部を目指したであろう優秀な理系学生が、みんな国公立大学の医学部を受ける。・・・
 要するに、「医師になりたい」からではなくて、「成績が上位」だから医学部を受ける。学校教育における勉強の得意な人が、受験競争の勝者となるために医学部を目指すようになってしまったのです。・・・
 そもそも「医学部信仰」というのは、大人たちが抱いているものです。受験生が持っているとしたら、それは大人たちから植えつけられたもの。「医学部を狙え」といわれて勉強してきた子どもたちにとって、医学部が達成目標となっていることも多いのです。
」(p161~162)
 「ちなみに、アメリカの医学部は、大学4年を修了した後に進む学部、つまり大学院教育と位置づけられています。・・・
 大学で、自分が興味を持てる専門分野、得意とする専門分野は何かを把握したうえで、その上のステップとして医学という選択肢があるのです。逆にいうと、高校卒業程度の年齢ではまだ医師という職業を自分の将来像として真剣に捉えることはできないだろう、という前提に立っているわけです。
」(p166~167)

 中等・高等教育の問題点の一つを指摘した記述。
 だが、灘高の校長先生は、意外にも、医学部志向の余りの強さに懸念を示しているそうだ。

過熱する「医学部信仰」
 「記事ではいろいろな方がいろいろな角度で問題を提起する発言をされています。
列挙してみますと、
「頭のよい子だけを集める入試制度が問題」
「最難関の医学部合格は頭がよいことの証明になり、高校も評価される」
「模試の成績がよいから医学部という指導はやめてほしい。
 将来この生徒になら腹をさばかれてもよいと思う子に勧めてほしい」
「医師以外の理系人材のロールモデルを社会が高校生に示せていないことが
 根本的原因」
「高校生には、安定していて世間から尊敬され、報酬が高い職業が
 医師以外に見えない」

 
 私が注目するのは、最後の、「高校生には、安定していて世間から尊敬され、報酬が高い職業が医師以外に見えない」というところ。
 アメリカに倣えば「高校生ごときに職業選択は無理」という見方も出来るだろうが、高校生の眼にはこういう風にしか見えない「社会」の方にも大きな問題がありそうだ。
 

直訳の弊害

2023年01月18日 06時30分42秒 | Weblog
ゼロからマスターする要件事実 ―基礎から学び実践を理解する 岡口基一 著
 「このように主張段階では、主要事実の「主張」という訴訟行為自体に、訴訟の勝敗を左右する、とても重要な役割があります。
 されるべき「主要事実」の主張がされなければ、裁判所はその主要事実の存在を認めることができず、そのことによって、いずれかの訴訟当事者が不利益を受けます。この不利益のことを「主張責任」といいます。

 「ここでいう「責任」はドイツ語の直訳であり、「責任がある」という意味ではありません。」(p45~46)

 法曹実務家やロースクール生の間で爆売れしているというこの本を読むと、新たな発見が出て来る。
 例えば、上に挙げた「主張責任」における「責任」の意味がそうである。
 現在の日本の民事訴訟法は、ほぼドイツ民訴法の借用であり、用語も多くが「直訳」である。
 なので、「外国語を勉強している」つもりで学習するのが賢明ということになる。
 ということは、日常に使っている意味で理解すると誤解をすることもあり得るということである。
 ・・・それにしても、「請求の主観的/客観的併合」などという言葉は、直訳としても間違っていると思う。
 せめて、「請求の主体/客体の併合」くらいにして欲しかった。

 

転職組(2)

2023年01月17日 06時30分23秒 | Weblog
2022/2023シーズン公演「ニューイヤー・バレエ」主要キャスト決定のお知らせ(1月14日更新)
 
 昨年は新型コロナウイルス問題のため中止となったニューイヤー・バレエ。
 開催されたとはいえ、今年もやや波乱含みである。
 というのは、女性ダンサーのケガが相次いでいるのである。
 素人考えでは、 A Million Kisses to my Skin によるものではないかと思う(但し、池田さんは13日のシンフォニー・イン・C」の途中で降板とのこと)。
 動画でも触れられているが、この作品は、クラシック・バレエに基礎をおいているものの、それとは違う、exaggerated version of classical ballet を、しかも(ウィリアム・フォーサイス的に)Max まで身体能力を試す演目なのだそうである。
 この危機を救ったのは、モスクワ音楽劇場バレエ団から移籍してきた直塚美穂さんではないだろうか?(葛藤乗り越え新天地で踊る ロシアから帰国のダンサー)。
 「転職組」と呼んでいいのか分からないが(「移籍組」と呼ぶべきか)、 バレエ業界でも即戦力は重宝されるようだ。
 さて、今回は英国ロイヤルバレエとハンブルク・バレエからゲストを迎えるということで、ニューイヤー・バレエではおそらく初めてのことではないかと思う(ずっと昔にはあったのかもしれないが)。
 個人的には、久しぶりにアリーナ・コジョカルさんが観れて良かった。
 ニューイヤー・バレエはバランシン作品で締めくくるのがお約束だが、シンフォニー・イン・Cの出来栄えは数年前の公演よりさらにアップしており、スタンディング・オベーションが起きるのも当然といった感じである。

ご当地アンコール曲

2023年01月16日 06時30分40秒 | Weblog
アンコール情報 華麗なるコンチェルト・シリーズ 第17回 神奈フィル首席のダブルコンチェルト
 「モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番「春」より第4楽章
  ブルーライト・ヨコハマ


 アンコール曲の一曲目が終わると、石田さんが、

 「これで終わってもいいんですけど、今日は特別に出血大サービスで、もう一曲やります。横浜にちなんだ曲です。

と述べて、「ブルーライト・ヨコハマ」の弦楽六重奏(ヴァイオリン×3、ビオラ、チェロ、コントラバス)が始まった。
 なんだか、この一曲で今日のコンサートが全部持って行かれた感じで、ホールじゅうに盛大な拍手が響いたことは言うまでもない。
 個人的には、次はこの曲(伊勢佐木町ブルース)をやってもらいたい(冒頭はバイオリンで、ため息はもちろん人間の肉声で、メロディはトランペットあたりで)。

整合性なし?

2023年01月15日 06時30分13秒 | Weblog
佐藤天彦九段「整合性取れていない」 マスク反則負け不服却下
 「佐藤九段によると、問題が起きる前、常務理事が棋士に、臨時規定を設けても「直ちに反則負けにはしない」と説明したほか、マスクを着用するよう注意を受けた棋士もいると耳にしたという。

 将棋ソフト不正使用疑惑騒動のときもそうだったが、将棋連盟の対応には危うさを感じてしまう。
 記事を読んだだけでも「危ない!」と思ってしまう。
 ちゃんと顧問弁護士に確認をとっているのだろうか?
 

数珠つなぎと永久機関

2023年01月14日 06時30分06秒 | Weblog
水ダウで監禁系企画復活!身代わり数珠つなぎ「ジョジョ」ワードで告知
 「「身代わり数珠つなぎ」企画は「ジョジョ」が元ネタ。同番組で「ジョジョの鉄塔システム生活」と題して、突然連れ去られ、檻に入れられた芸人が、身代わりをおびき出さないと出られない「地獄の数珠つなぎ生活」企画が放送されていた。

 将棋界の天才が藤井聡太さんなら、テレビ界の天才はTBSの藤井健太郎さんだろう。
 例の「身代わり数珠つなぎ」の直接の元ネタは、ジョジョのスーパーフライとされているが、さらにその元ネタは、「エネルギー保存の法則」という言葉から分かるとおり、おそらく永久機関だろう。
 つまり、「身代わり数珠つなぎ」は、「永久機関からの脱出」をテーマにした企画なのである。
 ・・・するとここで、高校時代に読んだ中村雄二郎先生の「術語集」の中に、「永久機関」についての記述があったのを思い出した。
 本屋に買いに行かねば・・・。

個人情報

2023年01月13日 06時30分46秒 | Weblog
破産者等の個人情報を違法に取り扱っている事業者に対する個人情報の保護に関する法律に基づく対応について(令和5年1月11日)

 25年前、「破産より死を選ぶ」経営者はまだまだ存在した(25年前(8))。
 現在、そのような人は大幅に減少していると思われるが、そんな中で、破産者等の個人情報を提供する事業者が問題となっていた。
 そして、個人情報保護委員会は、1月11日、当該事業者を関係捜査機関に告発した。
 私も、この事業者の存在は前から知っていた。
 というのも、労働審判(労働者側の申立代理人)で、相手方の社長が、「申立人は自己破産歴を隠して入社した不届きな人間である」という趣旨の主張を行い、その際、破産者マップなるサイトの画面をプリントアウトして提出してきたのである。
 それにしても、個人情報保護委員会の対応はずいぶんゆっくりしていたという印象である。
 ちなみに、25年前に購入した「アルペンガイド10 北岳・甲斐駒・千丈」(山と渓谷社)の末尾を見ると、著者:中西俊明氏のプロフィールが記載されており、いちばん下には中西さんの自宅住所が載っている。
 何という時代だったのだろう!

決め手

2023年01月12日 06時30分59秒 | Weblog
初心者でも分かる!今期最高クラスの名局、王将戦第1局ハイライト(藤井聡太王将ー羽生善治九段 第72期ALSOK杯王将戦七番勝負 主催:毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社、日本将棋連盟)

 将棋ファン垂涎の顔合わせ。
 解説のとおり、57手目(6分35秒付近)の「6五歩」が決め手のようだ。
 そうなると、その前の、羽生さんの56手目「7四歩打」が敗着ということになるが、これが摩訶不思議。
 というのも、この手はプロでも「普通の手」に見えるので、羽生さんも「敗因が分からない」と首をひねるわけだ。
 真相は、殆どのプロが「悪手」であることに気付いていなかっただけのようだ。
 つまり、常識を疑う姿勢が勝ちを導いたということである。
 ちなみに、結果論だが、羽生さんの「9四歩」は不要不急の一手で、代わりに「6二金」とでもしておけば、藤井さんの攻撃は成立しなかったと思われる。
 ほんのわずかなスキだが、これを見逃さない藤井さんは恐ろしい。