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Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

見えるオーケストラ(2)

2025年06月07日 06時30分00秒 | Weblog
指揮:小林研一郎
司会:朝岡聡
コバケンとその仲間たちオーケストラ
マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調

 コバケン先生85歳の誕生日を祝うコンサートで、リハーサルも見ることが出来る。
 一緒に行ったかつての勤務先の同期(学生時代はオケのサークルで活躍)のチョイスで、席は2階の右側前方となった。 
 この席だと、指揮者とコンサートマスターの動きに加えて管楽器の演奏ぶりがよく見えるらしい。
 確かにそのとおりで、オケで活動した人ならではの選択である。
 「コバケンとその仲間たちオーケストラ」の編成は特殊で、全部で100人超、第一ヴァイオリンだけで17人、コントラバスが10人という、普段は見ることのない大規模な編成である。
 リハーサルで面白かったのは、「アダージェット」に関するコバケン先生の「この曲は、深い哀しみを表現した曲」という発言である。
 実は、この曲は、マーラ―が妻:アルマに捧げた「ラヴソング」であったことが判明しているのだが(楽譜の解釈(4))、コバケン先生は、こういう曲の出自(ラヴソング)に拘泥する必要はないという見解なのだろう(もっとも、ラヴソングと「哀しみ」は両立しないわけではないが・・・)。
 さて、本番が始まると、普段とは違う感覚を味わうこととなった。
 この位置からだと、指揮者とコンマスの掛け合いや各演奏者の動きが、ほぼ全部俯瞰できるのである。
 同時に、4楽章を除き、トランペットとホルンがもつ重要性がよく分かる。
 コバケン先生も、トランペットとホルンの各主席演奏者に対し、頻繁に鋭い視線と指示を飛ばしているのである。
 ・・・それにしても、こういう風に「見る」行為が加わると、長い曲でも全然眠くならないのは良い事である。
 もっとも、こういう意見に対し、ワーグナーはお怒りかもしれないのだが(見えないオーケストラ、見えるオーケストラ)。
 次にブルックナーを聴きに行くときは、2階・右前方席のチケットを買うとしよう!


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