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Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

再読すべき本

2013年01月23日 08時05分12秒 | Weblog
『市場の秩序学』(ちくま学芸文庫)
 1998年発行の本だが、少しも色あせていない。
 文系人間にとっては、数式が多くて読みにくいが、「直観するための数式」という意識で読めば、何とかなるものだ(これは、哲学専攻から経済学者に転じたコロンビア大学のGlenn Sheriffから教わった。)。 
 スラッファの引用だが、

「実業家たちが、その生産を逐次増加させたいと思うとき、闘わねばならぬ主要な障碍物は、・・・価格を引き下げずには、あるいは、販売費用の増加を忍ばずには、より多量の財貨を売りさばきがたいことにある。」(p174)

 塩沢教授は、このくだりを「均衡概念の否定」と断じる。ちなみに、この状況はいまの弁護士業界にぴったり当てはまると思う。「操業率」を下げる事務所も出ているだろう。「不況の理論」の個所だけでも再読すべきだ。