西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

声にならない声を聞く

2011-07-11 22:03:59 | 市民活動
「子供たちの声を聞く」というボランティア活動に関わるようになって、もう5年になろうとしている。
子育てにはさほどの関心もなく、子供の教育にも熱心ではなかった私が、この活動に入ることになったのは、1通の手紙からだ。

退職教師で市議会議員をされている知り合いのWさんから、「子供たちの声を聞く」講座を開くので、参加しませんか?とのご案内が送られてきたからだった。

興味のないことをやるのは気が重い。だけど、義理で顔だけでも出さなければならないだろう。 正直、いやいやながら参加したのだった。

そして、、、、東京からみえた講師の話は、目からウロコだった。私は、自分が子供たちの置かれている現状を、あまりにも知らないことに愕然として、微力だけれど関わっていこうと決心したのだった。

半年間の研修を受け、直接、子供たちと対話するようになって4年あまり。

近頃、子供たちの話の内容が、性やSEXそのものに関しての話が多いことに憂慮していたし、どういう対応をすればいいのか、戸惑うことも多く、専門家に来ていただいて、講座が開かれることになったのだ。


講師は、長年、福岡で児童虐待の問題に取り組み、傷ついた子供たちのケアをされてきた山口祐二さん。



前に何度も聴いたことはあるが、やはりすばらしいお話だった。

○性=生である。これが危機に瀕している。

○恋愛に固着している子供は、背景に何かがある→母親的なものの欠如。親子関係の不足がある場合が多い。

○しかし、母性神話ではだめ。子育てを母親だけに押し付けたことが間違い。

○子供の怒りの背景には、悲しみ、苦しみネガティブな背景がある。

○子供が死にたいといったときは、プレッシャーやストレスが重くのしかかっている。

○人に愛されたことのない子は、愛されることが怖い。幸せになる自分を許せないと思っている。

…etc

こんな考えを持っている子供たちの自尊感情をたかめていくためには

子供たちのことに、ずっと関心を持っている、寄り添っているということを、子供にわからせる。子供と対等な関係を作っていく。

そして、言葉でそのことを伝える。

あなたには価値がある。あなたには生きている意味がある。あなたは幸せになっていい。あなたは大切な存在。あなたは頑張っている。あなたは必要な存在。

そういったことを、私の気持ちとして子供たちに届ける。

話を聞いて、「ああ~そうだった。これが原点だった。」と改めて確認できた。

どう考えても、私の手には余る活動だけれど、もう少し頑張ってみよう。