日盛りの道の上で

日々の日記と家族のこと、仕事と趣味、雑感少々

あの頃は何をしていたのだろう

2010-08-24 17:14:22 | インポート
8月も終わりに近くなる時期には、毎年もう30年以上前になってしまった高校生の頃を思い出します。

夏休みの初めの10日間ほどバイトして、その金で映画を見に行ったりプールに行ったり、私の家は田舎だったので(今でもそこに住んでますが)、映画館や市民プールがある熊本市まで暑い中、自転車で往復していました、(今とあんまり変わらないような・・・)。

だけど夏休みの毎日を遊びまわるほど金が続くわけはなく、40日ほどある夏休みの80%は蚕(かいこ:絹を吐き出して繭をつくる虫)の餌である桑の葉が乾かないように雨戸を締め切った暗い家の中で本を読んで過ごしていました。

ただ長く暑く退屈で、早く学校が始まらないかと思い、百姓の仕事だけはしたくないと思い、この地を1日でも早く出ていきたいと思っていました。

あの頃の気持ちを思い出すと、果てしなく広い湖の乾いた底に呆然と立っている自分というイメージがいつも浮かびます、途方に暮れて、行き先さえ定まらない、自分がそこに立っていることさえ怪しくなってくる。

結局、百姓から完全に逃れられず、その地を逃れられず、高校時代から抱えている問題に解答を見つけられず、50歳をとうに過ぎてしまったのですが。


背中に畳の跡をつけて読んだ本2冊

2010-08-23 16:00:54 | インポート
8月も終わりに近づいているのに何なんだこの暑さは、というわけで土日の休みは外に出ず、家でひたすら読書でありました、窓を開け放して風を通らせると、少しは涼しくなるのでエアコンは付けず、やっぱ暑い!

三浦しをんさんの「風が強く吹いている」、いかにも手垢がついた青春小説風で、ひねくれ中年おやじとしては手を出さすにいたのですが、図書館で読みたい本がなかったため、「ちらっと見てみるか」と借りました。

昔、大学陸上部の合宿所だったぼろアパートに住む10人が箱根駅伝を目指し、猛練習で出場を果たし・・・、と、いかにものストーリーですが作者の筆力は読者をぐいぐい引っ張り、一気に読ませます、1回だけフルマラソンを走ったことのある私ですが(自慢ではありません、所要時間が5時間以上・・・泣)、また長距離を走りたい気持ちにさせてくれました。

で、次は冲方丁(うぶかた とう)さんの「天地明察」、まだ読了ではありませんが、今年の本屋大賞第1位、なかなか図書館になかったので買おうかと思っていたのですが、ありましたありました、ラッキーと心の中でつぶやきながら借りました、えっといくらするんだろ、1890円、うほラッキーもう一つ。

面白い、予備知識なしで、ただ単に本屋大賞取ったってことだけで借りたのですが、面白いです、知的にわくわくすることでは小川洋子さんの「博士の愛した数式」、「猫を抱いて象と泳ぐ」に通ずるものがあるような気がします。

ストーリーは多くのサイトで紹介されてますが、知らないで読んだほうが絶対いいです、ちなみに作者の冲方丁さんはライトノベルやゲーム制作、SF小説などでずいぶん活躍されている方で、私は本作で初めて名前を知ったのですが、ややオタク気がある息子は「いまさら・・・」と言ってました。

熱中してたせいで、夕立が降りだしたのに祖母の干していたごまを取り入れるのを忘れて、怒られた次第でした。



高い自転車がいいかというと・・・

2010-08-16 17:36:16 | インポート
突然ですが、先日ママチャリレースに出る自転車の安全確認のため、いつもの職場までママチャリで来たのですが、さぞや疲れて時間もかかるのだろうなと思っていたら、意外にいつもより疲れるわけでもなく、ちょっとは時間が延びましたが、平気で15Kmを走れてしまいました。

ギアなしで重さがおそらく18Kg程度はあるママチャリでこの結果は意外でした、ペースさえゆっくりでいいのならこれで日本一周も可能かもしれないと思えました。

とすれば、グラム単位で軽量化を図り、カーボンだ、アルミだ、あるいはクロモリの味は・・・などと比較検討し、軽いほど偉いという自転車ヒエラルキーは何か意味があるのか。

もちろんトップレベルで記録を争うレーサーは別にして、私のようなへっぽこ通勤チャリダーにとっての話ですが・・・、例えば100万円のロードレーサで通勤して片道40分、が、3万円のママチャリでは50分だとしたら。

自転車を趣味という観点から見れば、この考えは明らかにそれから逸脱しているとは思いますが、所詮ママチャリだって、ロードレーサだって足で漕がなければ進まないのだし。

という考えで、私は価格の安い底辺ロードレーサーにのっているわけですが。(断じてすねているわけではない、高級ロードレーサが買えないほど貧乏なわけでもない)






台風が遠くの海峡を過ぎていく

2010-08-11 09:50:11 | インポート
なまあたたかい湿気を含んだ南からの風を背中に受けながら、今日も職場への道を行く。

台湾の近辺で発生した台風4号は今頃対馬海峡あたりだろうか、朝から雨の天気予報だったのだが、まだ降ってはいない、いつもの照りつける太陽の日差しがないのであまり汗もかかずに職場へ。

中国では土石流で、アフガニスタンでは洪水で何百人の人が亡くなり、アメリカでは観光バスの事故で日本人が死亡したというこの頃のニュースを思いながら、遠くの海の上を過ぎていく台風の気配を感じる。

アーサー・C・クラークの「2010年宇宙の旅」では、人類は木星に有人宇宙船を送り込む技術を確立し、自己を持つ自律的なコンピューター「HAL9000」は哲学を思考しているはずなのに、小惑星イトカワの砂粒は採取できたのだろうか。

多分私が生きている間に、地球を衛星軌道上から見下ろす機会はないだろう、戦争もなくならないだろうし、相変わらず災害はあるだろう。

人間の力はその程度のものだ、気圧が下がっている、遠くを台風が過ぎていく。


ばかばかしい かもしれない・・・

2010-08-09 10:41:41 | インポート
突然ですが、「ママチャリ」いわゆる買い物かごつきギヤ無し自転車でのサーキット4時間耐久レースに参加しました。
大分県の上津江町にあるオートポリスというサーキットで1周約3Kmのコースを4時間でどれくらい走れるかを競うレースです。

詳しくはコチラ → http://www.autopolis.jp/circuit/bicycle.html

高地とはいえ昼間の気温は30度を超え、サーキットの路面の照り返しで体感温度はそれより4~5度は上がる条件のなか、九州各地から300を超えるエントリーがあり、ばかばかしくも面白い、そして悲しいほど意味がわからないイベントのスタートです。

コースはサーキットのショートカットで行われ、スタート直後の約1Kmの下り坂、その後の約800M程度の傾斜度5%の上り坂、それらをつなぐ平坦路と変化に富んでいてママチャリでも最高50Km/hを超えるスピードが出ます。

だらだらした心臓破りの坂を私と同じおじさんや、若い人、子供たち、女性が汗を飛び散らせ必死でペダルを漕ぎ、登って行く光景はちょっと感動的です。

8人でチームを組んだ私たちは周回数29周、平均時速20Km/hちょっとで成績は真ん中くらいでしたが、4時間のレースが終わった後は不思議な達成感と、レース参加者への連帯感でいっぱいでありました。

このイベントはわりと人気で全国的にもあちこちのサーキットで開催されているようです、参加してみてその人気の意味がわかりました。

ばかばかしいかもしれないが、やってみなけりゃわからない。人生そんなことがまだいっぱいありそうです。