ある晩、エントランスになんだかわからない小鳥がうずくまっていた。 |
羽根を痛めているのか飛べないようす。 水の入った容器があった。住人の誰か、他にも心配をしているひとがいるらしい。 この場所だと夜のあいだにうっかりナニモノかの餌食にもなりかねない。 とりあえず階段をいくつか上がった階まで連れてあがった。 それにしても、小鳥のくせにやたら指をつかむ力が強いし、気も荒い。 |
鳥には明るくないので、なんのヒナだがさっぱり分からない。だから何の餌をやればいいのかもわからない。 ともかく朝晩みずをマメにやることにした。 仕事から帰ると、たくさんのフンとともに出迎えてくれて…それは、それなりにまぁ、うれしい。 ペット禁止なので(飼っちゃいないんだが誤解されると言い逃れできない)闇に紛れて掃除する日々。 お休みの日、ふと窓の外に目をやると |
あわててカメラを取りに走る。 |
あ! |
「鳩の子じゃん!」(写真は谷中のカァ子さん) 親鳥が餌を口移しで運んでいたのか。道理で水だけにしちゃフンの量が多いと思った。 それからも2~3日は、床びっしりのフンと共に「おかえり」を言ってくれていたが その後、上の階の柵で迎えてくれるようになり、ほどなく姿を見かけなくなった。 孤独の中に在ると、ヒトはフンに出迎えられてもヨロコビをおぼえるものだと知る。 いつか、大きなツヅラと小さなツヅラ持って訪ねてきたら、小さいほう!あれはスズメか。 えーと、部屋覗いちゃダメなのは鶴…ハトは恩返しせんのんかーい! |
親バトってなんかこう…シュッとしてるけど、ひなはまぁボテッというかモッサリというか…もにょもにょ。
偶然ググった『ベランダで鳩が卵を産んだ』というブログ(http://www.taiken.in/hato/)によると
出会ったのは生後2週間ちょっとくらいだったのかも。
飛行練習するにはちーとばかし早すぎたみたい。
力尽きる前に親が見つけて通ってくれたおかげで、無事に飛び立ち、想像してたより鳩の親子の情は深かったです。
もっと薄情なのかとおもってたよ、ハトごめん・・・。
ハトの恩返しでいいことありますように。