馬頭琴日記

交通事故療養中に還暦を迎えた馬頭琴奏者が、馬頭琴に関する知識を書き遺します

モンゴル国の馬頭琴のギア化 2017 最終形

2018-03-14 12:47:39 | 馬頭琴工房のお仕事
2年弱停滞した日常の中で、唯一成果と呼べるのが、モンゴル国の馬頭琴の、糸巻きのギア化の完成。
もうひとつの思案、ボディに関する改造が成就すれば、日本人の為の馬頭琴プロジェクトは、終了だ。


馬頭裏の糸倉の天地の長さは、製作者によって違う。通常と同じ回転方向の、Rを2個付けたいのだが。
余裕が無く、L/Rの内モンゴルスタイルの、回転方向になるのが大半だ。削るのは極力、避けたいのだ。

不思議にも、ほぼ幅は17mmに統一されている。よって、この改造には、17mm強の厚さの板がいる。
市販の板は、15か20mm厚。下記に記するが、強度の点で、15mm+2mmを接着するのは駄目だ。

厚さを3mm均等に削るのは、けっこう大変な作業だ。で、5+8+5mmの板を接着し、1mmを削る。


馬頭裏の糸倉に薄紙を当て、型紙を作る。貼り合わせた板を、型紙の形状に切って、現物合わせて調整。
ギアを入れる為に、馬頭横を切開する。この作業には、「あさりゼロ」と言うタイプの鋸が、重宝する。

ギアを糸倉に入れて、固定用の穴の、位置と方向を吟味して、ボール盤で直径14mmの穴を開ける。
17ー14=3mm、真ん中に穴が開いても、余裕1.5mm。この段階で失敗するリスクも有るのだ。

ギアをセットする部分を切り取って、仮組みして確認後、塗装をする。きっちり出来れば、接着は無用。
切開した馬頭横のパーツの隙間を、0.5mm厚程度の板材で埋め、塗装の補修をして、作業は完了する。


雲ひとつ無い晴空、風も無く、最低・最高気温ともに仰天の、8−22℃。

今朝から唐突に、左の穴から鼻水が垂れ始めて、面倒な事になっている。風邪の症状では、無いのだが。
田舎者で有ろうが無かろうが、花粉症は唐突にやってくるらしい。天気予報でも、注意喚起をしていた。

モンゴル人は、花粉症にならないようだ。小さい頃から、家畜と過ごすことで、上手く折り合いがつく。
私も中学1年の1学期までは、近所の「ちちや」さんの飼う、牛達の腹の下を潜る冒険に勤しんでいた。

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