馬頭琴日記

交通事故療養中に還暦を迎えた馬頭琴奏者が、馬頭琴に関する知識を書き遺します

馬頭の形態 モンゴル国 1988年・2001年・2007年

2019-01-30 10:54:30 | 馬頭琴の基礎知識
現在も作られている、皮張りの馬頭琴を見ると、長い首が丸く・長く、前方に突き出している形状だ
前回の「馬頭の形態 内モンゴル」で参考にされたであろう、モンゴル国の形態は、何時誕生したか

左は1988年頃、アルゴサン工房の主催者の手で、ジャミヤン先生の為に製作された馬頭琴である
2003年にジャミヤン先生宅を訪ねた折に弾いた感想が伝わり、同年に複製され師のサインが入る

真ん中は、モンゴル国最大手のバイガルジャブ工房の、2001年製の馬頭琴。取っ手は、自作した
右は、アルゴサン工房の2007年製、メタルペグ仕様・ひげスペシャル改。(愛器紹介をご参照)

手持ちの楽器を眺めると、2000年バイガルジャブ工房製では、西洋弦楽器的な形態になっている
が、前方への突き出し方が多めで、皮張り馬頭琴的な形状の片鱗が、僅かながらに残っているかなあ

馬頭琴仲間の確か1998年製だったか、バイガルジャブ工房製も、同様の形状の馬頭だったと思う
とても曖昧だが、20世紀が終わろうとする直前に、今のような形状になり、固定したのでは無いか

ちなみに、現在のモンゴル国の馬頭琴製作者の系図は、元を辿ってゆくと、1本に集約されるらしい
今でも大半の製作者は、大手の工房でマイスター制で修行を積んで、一人前になったら独立してゆく


雲ひとつ無い晴れ空、風は無く、気温は0〜10度。11時の湿度40%。明日の夜、雪予報が点灯
外装清掃の為の足場組立、3階に到達。金属パイプの当たる金属音と、電動工具の音で、時折り戦場

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