満月通信

「満月(バドル)」とは「美しくて目立つこと」心(カリブ)も美しくなるような交流の場になるといいですね。

ズ=ル=ヒッジャの最初の10日間の徳

2010-11-01 | アキーダ
بسم الله الرحمان الرحيم

السلام عليكم



インシャーアッラー6日が新月ですので、ズルヒッジャは7日か8日スタートです。イードルアドハーまでの10日間は徳があるので、逃さないように今のうちから予習して備えておきましょう

【ズ=ル=ヒッジャ月最初の10日間の徳について】


 預言者さま(صلى الله عليه و سلم)はズ=ル=ヒッジャ月について言いました:《これよりもアッラーのもとで偉大な日々はありませんし、この10日間に行われる行いよりもアッラーに好ましいものはありません。ですから、この間にタスビーフ(سبحان اللهスブハナッラーと言うこと)とタフミード(الحمد لللهアルハムドゥリッラーと言うこと)とタフリール(لا إله إلا اللهラーイラーハイッラッラーと言うこと)とタクビール(الله إكبرアッラーフアクバルと言うこと)を多くしなさい》(アフマドとアッ・タバラーニー出典)

★ズ・ル・ヒッジャ月最初の10日間の徳について★

1 アッラーがクルアーンの中で、この10日間で誓いをしている。(アル=ファジュル章参照)

2 アッラーがこの日々に、タスビーフとタフミードとタフリールとタクビールを多くすることを命じている。

3 この10日間にタルウィーヤの日が含まれていて、タルウィーヤの日はズ=ル=ヒッジャの8日目に当たります。8日目にマッカに到着した巡礼者たちは、9日までをミナーで過ごすために出発します。彼らはズフルとアスル、マグリブとイシャーの礼拝を短縮して行い、ファジュルを行うまでミナーにとどまります。その日はちょうど、ズ=ル=ヒッジャ月9日目にあたります。8日目にミナーに泊まることは巡礼におけるスンナですので、ムスリムはこれを遵守し、避けるべきではありません。

4 この10日間には、巡礼が成り立つ柱の一つであるアラファの日が含まれています。これがないと、巡礼は有効になりません。「ハッジ(巡礼)はアラファだ」と、預言者さま(صلى الله عليه و سلم)も言われました。巡礼者たちはズ=ル=ヒッジャ月9日目に太陽が昇った後、アラファへ一斉に向かいます。アラファに着いたら、ズフルとアスルを前者の時間に短縮かつ一緒に行います。その後はひたすら祈願し、アッラーの御前にたたずんで、この偉大な日を過ごします。

5 アラファの日の断食。預言者さま(صلى الله عليه و سلم)は巡礼に参加していない人々に断食するよう促しました。しかし巡礼に参加している人は、礼拝や祈願に体力を使うべきなので、断食しません。巡礼に行っていない者はこの日に断食をすることが好まれますが、これは預言者さま(صلى الله عليه و سلم)の残して言葉によるものです:アラファの日の断食は、2年間(の過ちなど)を洗い流す。過去と、未来と。(ムスリムとアフマドとア=ッ=ティルミズィー出典)

6 この10日間は、アッラーの道のためのジハードよりもいい。これも預言者さま(صلى الله عليه و سلم)の言葉に拠ります:
「この日々(ズ=ル=ヒッジャ月の最初の10日間)に行われる善行よりもアッラーが好まれるものはない。」皆が言いました:「アッラーの預言者よ、アッラーの道のためのジハードよりもですか?」「アッラーの道のためのジハードよりもです。しかし自分自身と自分の財産を持って(ジハードに)出かけて、何も戻ってこなかった者は別です。」(アル=ブハーリーなどが出典)

7 この10日間には、動物を犠牲にする日があります。これは預言者さま(صلى الله عليه و سلم)の慣行で、アッラーにお近づきできるものとして、彼は人々に犠牲をささげるように促しました。これにより、貧者の必要を埋め、私たちの父であるイブラーヒーム(عليه السلام)の慣行を体現することが出来ます。巡礼者・非巡礼者、男性・女性にかかわらず富に余裕がある者は犠牲を捧げるべきです。なぜなら、純正なイスラームの教えの大切な儀式であるからです。
アッラーはおっしゃっています:(犠牲の)肉も血もアッラーに届かないがアッラーに届くのはあなたがたの畏敬の念である、
他の箇所ではこう仰っています:あなたの主のために祈り、犠牲を捧げなさい。

善行を多くしましょう

★断食を行う

★親族訪問

★サダカ(喜捨)

★ズィクル(念唱)

★任意の礼拝

★畏敬の念を持って集中してクルアーンを読む

★アッラーにたくさんのドゥアー(祈願)をする

★預言者たちや使徒たちの中で最良の方であり、私たちの模範である預言者ムハンマド(صلى الله عليه و سلم)に祈願する


アッラーはこう仰せになっています。
《本当にアッラーと天使たちは、聖預言者を祝福する。信仰する者たちよ、あなたがたはかれを祝福し、(最大の)敬意を払って挨拶しなさい。》(33-59)
アッラーが聖預言者(つまりムハンマドさまのこと)に信者達は祝福し、挨拶をするようにお命じになっています。
イスラーム学者たちがこの聖句をもとに判断したイスラームの諸規則(フィクフ)があります。学者の間で見解の相違があります。日本語で簡単に説明すると

1.預言者さま(صلى الله عليه و سلم)のお名前が言及されるたびに「義務」となる

2. 一度の集まりごとに、たとえ何度もお名前が言及されようとも少なくとも一度は義務となる。

3. 生涯一度では不十分であり、数や機会に限定されることなく何度も数多く祝福祈願しなければならない。

4. 預言者さま(صلى الله عليه و سلم)への祝福祈願は、義務ではないが、推奨されているものとみなされる。

<祝福祈願の徳>

1-至高のアッラーからの祝福があります。
アブー・フライラ(رضى الله عنه)によると、アッラーのみ使いさま(صلى الله عليه و سلم)は言われました。
「私に一回祝福を祈ってくれる人には、アッラーが10回祝福を送ってくださるでしょう。」(ムスリム)

2-預言者さま(صلى الله عليه و سلم)に近しくなれます。
預言者さま(صلى الله عليه و سلم)は言われました。「審判の日に私にとっていちばん大切な人たちとは、いちばん多く私に祝福を祈ってくれた人たちです。」
(ティルミズィー)
 アリー(رضى الله عنه)によると、預言者さま(صلى الله عليه و سلم)は言われました。「けちな人とは、私のことを耳にしながら私に祝福を祈らない人のことをいいます。」(ティルミズィー)

3. 預言者さま(صلى الله عليه و سلم)から祝福してもらえます。
アナス(رضى الله عنه)によると、預言者さま(صلى الله عليه و سلم)はこう言われました。
「私に祝福を祈ってくれる人の祝福は私のもとに届きます。ですから私はその人に祝福を送り返します。それからその人にはそのほかに10の善行が加えられるでしょう。」(タバラーニー)
アブー・フライラ(رضى الله عنه)によると、アッラーのみ使いさま(صلى الله عليه و سلم)は言われました。
「私に平安を送ってくれる人がある度に、私がその人に平安を返すまでアッラーは必ず私の魂を私に戻してくださいます。」(アブー・ダーウード)

4.祝福送った者の位階を高めてくれます。
アブー・タルハ・アル=アンサーリー(رضى الله عنه)によると、「ある朝アッラーのみ使いさま(صلى الله عليه و سلم)は嬉しそうなお顔をされていました。そこで周りの者たちが、「アッラーのみ使いさま、今日はお目覚めもよろしいようで、何か喜ばしいことでもあったようですか…」と尋ねました。すると彼(صلى الله عليه و سلم)は言われました。「そのとおりです。至高の主の御許より使いがやって来て私にこう言ったからです。『あなたに従う人々の中で、あなたに祝福を祈る人には、アッラーが10の善行を記録してくだり、10の悪行を消してくださるでしょう。そして10の段階を高められ、同じように祝福を送り返してくれるでしょう。』」(ナサーイー、アフマドほか)

5.心のやすらぎ、罪の赦しを得られる
アッラーはこうおっしゃっています。
《あなたが、かれらをそれで清めて罪滅しをさせ、またかれらのために祈るためである。本当にあなたの祈りは、かれらへの安らぎである。》(9-103)

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アッラーのご加護と祝福がありますように
والسلام



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