بسم الله الرحمان الرحيم
السلام عليكم
子供のためのイスラームの礼儀作法(9)家での過ごし方
ビスミッラーヒッラハマーニッラヒーム(慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において)。
人は家族とともに家で休息の時間を過ごします。
この時、家族や自分自身、また家の諸設備との係わりにおいて、それによって至高のアッラーのご満悦を得るための、そしてそれによって幸福とタクワー(アッラーを畏れる心)が実現するための正しい基礎と健全な規則が必要となります。
私たちムスリムが自分ひとりでの至高のアッラーへのイバーダ(崇拝行為)を行ったり、アッラーが自分をご覧になってらっしゃるということを意識するようにしたり、夜または朝にズィクル・礼拝・ドゥアーを行うことは、自分の家から得られるもっとも重要な糧なのです。
これらの次に重要な糧は、有益な本などを読むことから一般教養・知識を増やすことです。
人々、特に家族や兄弟や親戚と会う時の彼らとの係わりにおいて、彼らとどのように付き合うかということを考えたり準備するための時間も糧の1つです。
また私たちは、休息・睡眠・食事・入浴などを通しての肉体的活動の準備を家でしています。
以下に、「家で過ごすこと」における礼儀作法・注意事項を挙げてみました。
みなさんは幾つ実行できていますか?
またこのほかにも何か心がけることはあるか家族で話し合ってみましょう。
1‐家に入る時には「ビスミッラー」と言って、アッラーの御名を唱えましょう。
ジャービル(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:
「私は、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)がこう言うのを聞きました:“人が自分の家に入る折や食事の際にアッラーの御名を唱えれば、シャイターンは(その仲間たちに向かって)こう言う:「ここにはあなた方の寝泊り出来る場所もなければ、夕食もない。」そしてもし家に入った時にアッラーの御名を唱えなければ、シャイターンは(その仲間たちに向かって)こう言う:「ねぐらにありついたぞ。」そして食事の際にアッラーの御名を唱えなければ、シャイターンは(その仲間たちに向かって)こう言う:「ねぐらと食事にありついたぞ。」”」(ムスリムの伝承)
2-家に入る時、預言者(彼に祝福と平安あれ)が唱えたドゥアーを言い、それから家族にサラーム(「アッサラーム・アライクム」という挨拶)を言う。
至高のアッラーは仰りました:
『あなた方が他の家に入ったならば、あなた方の同胞にアッラーからの、祝福に溢れた美しい挨拶をするのだ。』(アンヌール章24:61)
アブー・マーリク・アルアシュアリー(彼にアッラーのご満悦あれ)は以下の預言者(彼に祝福と平安あれ)のハディースを伝えています:
「ビスミッラーヒ ワラジュナー。ワ ビスミッラーヒ ハラジュナー。ワ アラー ラッビナー タワッカルナー(アッラーよ、アッラーの御名において私たちは入り、アッラーの御名において私たちは出ました。そして我らが主に全てをお任せしました)。こう言って、それから家族に挨拶をするのだ。」(アブー・ダーウードの伝承)
3-中にいる人に知らせずに急に家に入らないようにしましょう。
例えば通学・遊び・用事などでしばらく家を空けた後で家に戻った時には、中にいる人に
これから家に入るということを知らせる何らかの合図(例えばドアを鍵で開ける音やノック、チャイムなど)をしてから入るようにしましょう。特に旅行などで長く家を空けていた場合には気をつけるようにしましょう。これは特に家の中にいる人を不必要に驚かせたり困らせたりしないように、また見られたくないことを見ないようにするためです。
至高なるお方は仰りました:
『あなた方が家の裏口から入ることは善行ではない。()家の門から入りなさい。アッラーを畏れよ。そうすればあなたがたは幸福になるだろう。』(アルバカラ章2:189)
4-1人の時でも常にアッラーが自分のことをご覧になっていらっしゃるということを思い出し、アッラーから禁じられていることをしないようにしましょう。
5-家族や隣人たちに迷惑になるような大声を出すこと・騒ぐこと・迷惑をかけるような遊びを避けましょう。特に周りの人たちの休む時間・寝る時間帯にラジオやテレビなどのボリュームを上げることは避けましょう。
至高なるお方は仰りました:
「
『血縁のある隣人、血縁のない隣人に懇切を尽くしなさい。』(アンニサー章4:36)
アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によると預言者(彼に祝福と平安あれ)はこう仰られました:
「アッラーと最後(の審判)の日を信じる者は、よき言葉を語るか,さもなければ黙っていよ。アッラーと最後の日を信ずる者は,隣人に寛大であれ。アッラーと最後の日を信ずる者は、よく客を歓待せよ。」(アルブハーリーとムスリムの伝承)
6-ムスリムが見るべきでないものは見ずに、聞くべきでないことは聞かないようにしましょう。
イスラームの教えに反するものを避けるようにしましょう。
例えば性的な欲望や残虐性をあおるような本・ドラマ・ゲームなどは避けるようにしましょう。
至高なるお方は仰りました:
『聴覚と視覚と心、これら(の働きの)すべてが(アッラーに)問われるのだ。』(アルイスラー章17:36)
7-羞恥心をもち、アウラとなる部分をなるべくあらわにさせないようにしましょう。
特に衣服を着替える時やウドゥーやグスル・入浴時にはアウラを人に見られないようにしましょう。くつろいで座っている時や寝ている時にもアウラが隠れるよう心がけ、他の人のアウラも見ないようにしましょう。
8-アッラーが自分に分け与えてくださった分け前に満足するようにしましょう。
アッラーが分け与えてくださった物すべてに満足し、感謝するようにしましょう。自分の置かれた状況に満足せず不満を募らせることはよくありません。(これは向上心を持ってはいけないということではありません。ただし、感謝せず不満を心に抱くことはよくないことです。)
9-家の中の物・付属品・設備などを丁寧に取り扱いましょう。修理が必要なところは問題が大きくなる前に直すようにしましょう。
10-室内の清潔さに気をつけ、掃除などを含め手伝いを進んでするようにしましょう。
預言者(彼に祝福と平安あれ)は家のホウキがけをしたり、服のほころびを縫ったりして家事を手伝っていました。
アルアスワド・ブン・ヤズィードは言いました:
アーイシャ(彼女にアッラーのご満悦あれ)は「預言者(彼に祝福と平安あれ)は家で何をしていたのでしょうか?」と尋ねられ、次のように言いました:「彼は家族の者の手伝いをしていました。そして礼拝の時間になると礼拝に出かけていきました。」(アルブハーリーの伝承)
11-家や家族間の秘密は守り、他人に言いふらさないようにしましょう。
12-外出する時には許可を求め、挨拶し、家族にどこに行くのかを知らせましょう。
13-家を出る時のドゥアーを言いましょう。
ウンム・サラマ(彼女にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は家を出る時にはこう言ったものでした:「アッラーフンマ インニー アウーズ ビカ アン アディッラ、アウ ウダッラ、アウ アズィッラ、アウ ウザッラ、アウ アズリマ、アウ ウズラマ、アウ アジュハラ、アウ ユジュハラ アライヤ
(アッラーよ、私は自分が迷い迷わされることから、また過ちを犯し犯されることから、また不正を働き働かれることから、また無知に陥り無知に陥らされることから、あなたにご加護を求めます)。」(アッ=ティルミズィーとアン=ナサーイーの伝承)
アナス・ブン・マーリク(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:
「家から出る時に、“ビスミッラー。 タワッカルトゥ アラッラー。ワ ラー ハウラ ワ ラー クウワタ イッラー ビッラー(アッラーの御名において、私はアッラーにこの身を委ねます。そしてアッラーの他に諸事を司り事象を変転させる、いかなる威力もなし)。)”と言えば、その時その者は(天使から)こう言われる:“あなたは正しく導かれました。そして心配することもなく、ご加護を受けました。”そしてシャイターンたちは彼から遠ざかり、互いにこう言う:“正しく導かれ、心配する必要もなく、ご加護を受けた者をどうやって迷わせられるというのか?”」(アブー・ダーウードとアッ=ティルミズィーの伝承)
参考文献:
『青少年のためのイスラームの礼儀作法』Dr.ムハンマド・ハイル・ファーティマ著
『ヒスヌルムスリム』サイード・ブン・アリー・ブン・ワハブ・アルカハターニー著
「『ダール・アルイスラーム』の日本語サイト
アッラーのご加護と祝福がありますように
و السلام