بسم الله الرحمان الرحيم
السلام عليكم
商売について(その2)(借金を猶予する)
ジャービル(رضى الله عنه)によると、アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)は言われた。「アッラーは、売買に際し、借金の清算を求めるに際し、寛大な者に恵みを垂れ給います。」(アル=ブハーリーによる伝承)
アブー・アル=ヤサル(رضى الله عنه)によると、私はアッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)が「債務者に返済の延期を認める者、あるいは負債を軽減してあげる者を、アッラーはご自身の日陰の下に守ってくださいます。」と言われるのを聞いた。(ムスリムによる伝承)
アブー・マスウード・アル=アンサーリー(رضى الله عنه)によると、アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)は言われた。「あなたがたより以前の時代のある者が審判を受けました。彼は金持ちで人々と取引をしていましたが、貧者に対しては支払いを大目にみてやるよう使いの者に命じていた以外には、彼には何の善行もありませんでした。アッラーは天使たちに向って言いました。『我はそのことについては汝よりも詳しい。彼は大目に見てやりなさい。』(アル=ブハーリー、ムスリム、アン・ナサーイーによる伝承)(注:人が貧者に対して支払いを大目に見てやる以上に、アッラーは人に罪をその者のわずかな善行によって大目に見て下さるのである。)
このハディースを読んで、昔から言われている「損して徳とれ」という言葉が思い浮かびました。損であっても徳を得ることを優先せよ、の意味ですが、徳の解説を調べるとその効用は三つあるようです。一つは自分の人格を磨けること、二つ目は徳のある人にはよい仕事が回ってくること、三つ目はよき仲間が得られるなどです。しかし、誰でも損をすれば徳を得られるのか、損の補償は誰がするのか、なぜ損が善行になるのかについての解説した本は巷間に見当たりません。ですから、徳の同じ発音の「得」と書いて、後からもうけると思い違いしたり、利益が返ってくるなどという俗解が生まれたりします。
それに対し、預言者(صلى الله عليه و سلم)は経済活動における貸す側の損の例として「借金を猶予する」ことや「負債を軽減する」ことなど具体的行為とそれによる大きな効用を述べられました。
人は誰でも一生懸命働きますが、自分の力だけではどうにもならないことがあります。気候の変動や天変地異、また経済の劇的変化の影響と受けた時などです。そのような時に損と分かっていても、借金の猶予や負債を軽減して同胞を助ける人が徳を得る人となるのです。さらに、困窮者を助けた人は善行者として評価されアッラーの日陰に入れても貰えること、即ち天国に入れると言われているのです。
ハディースの例からは、損は余裕のある人に求められていること、損の補償はアッラーがなされ、損することが善行になると評価するのはアッラーであることが理解できます。
考えてみますと、このような助け合いは個人のレベルでするよりも国家レベルで行ったほうが効果が大きく、経済の活性化につながり、ひいては人々の生活が豊かになっていくでしょう。借金を猶予する行為には善行の勧めと、経済で結びついている仲間と社会に貢献することが含まれていると考えられます。
アッラーのご加護と祝福がありますように
والسلام
السلام عليكم
商売について(その2)(借金を猶予する)
ジャービル(رضى الله عنه)によると、アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)は言われた。「アッラーは、売買に際し、借金の清算を求めるに際し、寛大な者に恵みを垂れ給います。」(アル=ブハーリーによる伝承)
アブー・アル=ヤサル(رضى الله عنه)によると、私はアッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)が「債務者に返済の延期を認める者、あるいは負債を軽減してあげる者を、アッラーはご自身の日陰の下に守ってくださいます。」と言われるのを聞いた。(ムスリムによる伝承)
アブー・マスウード・アル=アンサーリー(رضى الله عنه)によると、アッラーのみ使い(صلى الله عليه و سلم)は言われた。「あなたがたより以前の時代のある者が審判を受けました。彼は金持ちで人々と取引をしていましたが、貧者に対しては支払いを大目にみてやるよう使いの者に命じていた以外には、彼には何の善行もありませんでした。アッラーは天使たちに向って言いました。『我はそのことについては汝よりも詳しい。彼は大目に見てやりなさい。』(アル=ブハーリー、ムスリム、アン・ナサーイーによる伝承)(注:人が貧者に対して支払いを大目に見てやる以上に、アッラーは人に罪をその者のわずかな善行によって大目に見て下さるのである。)
このハディースを読んで、昔から言われている「損して徳とれ」という言葉が思い浮かびました。損であっても徳を得ることを優先せよ、の意味ですが、徳の解説を調べるとその効用は三つあるようです。一つは自分の人格を磨けること、二つ目は徳のある人にはよい仕事が回ってくること、三つ目はよき仲間が得られるなどです。しかし、誰でも損をすれば徳を得られるのか、損の補償は誰がするのか、なぜ損が善行になるのかについての解説した本は巷間に見当たりません。ですから、徳の同じ発音の「得」と書いて、後からもうけると思い違いしたり、利益が返ってくるなどという俗解が生まれたりします。
それに対し、預言者(صلى الله عليه و سلم)は経済活動における貸す側の損の例として「借金を猶予する」ことや「負債を軽減する」ことなど具体的行為とそれによる大きな効用を述べられました。
人は誰でも一生懸命働きますが、自分の力だけではどうにもならないことがあります。気候の変動や天変地異、また経済の劇的変化の影響と受けた時などです。そのような時に損と分かっていても、借金の猶予や負債を軽減して同胞を助ける人が徳を得る人となるのです。さらに、困窮者を助けた人は善行者として評価されアッラーの日陰に入れても貰えること、即ち天国に入れると言われているのです。
ハディースの例からは、損は余裕のある人に求められていること、損の補償はアッラーがなされ、損することが善行になると評価するのはアッラーであることが理解できます。
考えてみますと、このような助け合いは個人のレベルでするよりも国家レベルで行ったほうが効果が大きく、経済の活性化につながり、ひいては人々の生活が豊かになっていくでしょう。借金を猶予する行為には善行の勧めと、経済で結びついている仲間と社会に貢献することが含まれていると考えられます。
アッラーのご加護と祝福がありますように
والسلام