満月通信

「満月(バドル)」とは「美しくて目立つこと」心(カリブ)も美しくなるような交流の場になるといいですね。

200のハディースその38

2013-07-31 | ハディース&子どものための物語
بسم الله الرحمان الرحيم

السلام عليكم

現世の生活(さまざまなハディースより⑬)


《アブー・バルザ・ナドラ・イブン・ウバイド・アルアスラミー(رضى الله عنه)によると、アッラーのみ使い様(صلى الله عليه و سلم)は言われた。「人は(審判の日)ずっと立ち続けたあとで、人生について、それをどのように過ごしたか、また知識について、それをどのように用いたか、また財産について、それをどのようにして入手してどのように費やしたか、また体について、それをどのように使ったかを問われます。」》(アッティルミズィーによる伝承)


(注:人々の生前の行いは逐一アッラーの御前に記録されている。これらの問いは、人々が自分の過ちに気づくためになされる)

 このハディースは、人生の生き方、知識の活かし方、お金や物などの取得と消費の仕方、どれだけ身体を大切したかなどの重要な事柄を問いかけています。


 1.人生の生き方、過ごし方については、人それぞれの答えがあるでしょう。私は、命を頂き、この世に送られた者、招かれた者の一人として考えました。招かれた者の立場としては招かれたお方に対してお礼を述べるのが礼儀です。それで、今言えることは、この素晴らしい世界に生を受けたことに感謝の言葉を申し上げ、人生を楽しく過ごさせて頂いております、となります。というのは、アッラーは、クルアーンを人生の導きの書として下されました。また、み使い(صلى الله عليه و سلم)がイスラーム的生活のあり方を具体的に体現してくれたので、それを模範として過ごせるからです。

 2.さまざまな知識の中から、ここでは宗教的知識を知ることを考えました。宗教的知識とは、神を知る知識です。クルアーンに、【だから知れ、アッラーの他に神はないことを。】(47-19)【アッラーのしもべの中で知識のある者だけがかれを畏れる。】(36-28)とあるように、アッラーは、私たちに知識ある人間になることを望まれています。それで、クルアーンを学び、信仰を磐石にすることを求められます。

 3. 誰でも、働いて報酬を得た時、それは正しい方法で得たか、という取得についての倫理感覚は持ち合わせています。ところが、貯めたお金を使う段になると、自分の稼いだものだから、何に、どう使おうと自分の勝手と考えたり、まだ金さえ払えば物事は済むと安易に考えたりするなど、支出や支払のあり方に対し倫理意識を持っている人は少ないと思われます。クルアーンに、【信仰する者よ、あなたがたの財産を、不正にあなたがたの間で消費してはならない】(4-29)とあるように、イスラームでは、節度ある支出、消費に対する倫理意識を持つことを問われています。

 4. 人は、怪我をした時、痛みのない体がいかに素晴らしいことなのか、また病気になった時、健康なことがどれだけ有難いことか教えられます。それで、自分の肉体が正常に働いてくれることは、大きな恵みであることがかわります。また、肉体は命と同じく、アッラーからお預かりしているものです。そう考えると、からだを大切にし、いたわることが必要となります。そのため、規則正しい生活で体調を整えたり、不摂生を避けたりすることが求められます。からだが元気であれば、からだのあらゆる部分を使って善行をすることが可能となります。

アッラーのご加護と祝福がありますように
والسلام