ECHOES

Punk Rock Life

パンタ/黒い虹

2006-09-30 20:35:55 | Weblog
ロックン・ロール・ボランティアのみなさん、今週は仕事忙しいんで軽く一発。

ブログであまり書いた事は無いのですが、実はガキの頃からパンタのファンです。
一時期はファンクラブに在籍したほどでした。

私の友人のブログで、パンタのベスト選曲なんて企画をやられてまして、なる程素晴らしい選曲だと感心させてもらいました。
パンタが好きだと言う人は、それぞれ思い入れのある曲があるでしょうが、私もいろいろあります。
「裸にされた街」「スホーイの後で」「朝を呼ぶ男」・・・・・

そんな中で意外と埋もれているけど、強烈な印象が残った曲も。
アルバム「R.E.D.」に収録された「黒い虹」です。

「R.E.D.」はパンタが原作、脚本、監督、主演をも務める、架空の映画「闇のプロパガンダ」の、これまた架空のサントラという趣向でつくられたコンセプト・アルバム。
サントラというのを意識してか、いつもはギターを前面に出したアルバムが多いのですが、中山努のキーボードとプログラミングを前面に出した音。
そういう音がもしかしたら地味な印象を与えるのかもしれない。

比較的抽象的な詩が多いパンタですが、このアルバムは直接的な詩が目立ちます。
ギター中心な派手な音でない分、詩に使われる言葉がこちらにダイレクトに伝わってきます。
そういう意味で名作だと思っているのですが、過少評価されてるアルバムでしょう。

こんなアルバムの中でも、また目立つ事なく、アナログのB面最後から2曲目にそっと、しかし強烈な存在感を持って収録されてるのが「黒い虹」です。

たとえばです、今の若い人、中学高校生あたり。
そこらの人が日本のロックに興味を持つ時どんなバンドを聴くんでしょう。
どんな詩のロックを聴くんでしょうか。

どういう反応を示すかは別に、日本でロックをやってる人で、こんな詩を書いて曲を作り、レコードにする人もいるんだと教えてあげたい。
ロックなんて名前ばかりの若いバンドが多いからね。

詩を軽く書いてみましょうか。

間違いだらけの ラジオが時々拾うよ
何かの記念日 ひょっとしたら君の誕生日
雨上がりには 虹の橋がかかるけれど
黒い雨なら どんな色の虹だろう

いまのオレたちは 検問を避けて
HAND MADE のケーキ運んでるだけさ

No more no more no more Black Rainbow
驕り高ぶる しっぺ返しは高くつくぜ
No more no more no more Black Rainbow
笑わせるなよ 穴のあいたプラトニウムの
傘をさしてれば オレたちにはシェルター
いらないんだってさ

まるでスクリーン 眺めているようにオレたちは
血に飢えたカメラごしに Newsを楽しんでいる
ミサイル・サイロも砲弾の炸裂も CafeのJokeに終わる
過ちは 2度と繰り返しませんからと

今のオレたちは 明日のパーティーに
着ていく服を 考えているだけさ

No more no more no more Black Rainbow
38度線 火の粉が歴史を焼きつくす
No more no more no more Black Rainbow
甘い誘惑 地獄の罠に落ちたいなら
この橋を渡れ そして殺戮を
繰り返せばいい

このような詩、曲も凄くいいです。

写真にレコードと一緒に写っているのは、当時のパンタのファン・クラブの会報。
このレコードに関しての記事、パンタのインタビューが掲載されてます。

ノブ・オオタという人物のコメントも載っています。
彼はリザードに在籍した北川哲夫と、無限水路というバンドを結成していた人。
ある時期パンタのファン・クラブと彼は親しい関係を保っていました。

この後の頭脳警察の繰り返される再結成・・・・私は批判的な考えを持っています。

少し離れたところから見るようになったパンタですが、常に期待を持って注目しています。

裸のラリーズ/花まつり

2006-09-24 16:34:21 | Weblog
昨日は子供とよみうりランドに行ってきました。

車で行くので、カーステレオはもちろん稼動してるわけです。
いつも思うのは私が聴く音楽への、子供の反応の面白さ。
昨日はジェームス・チャンス&コントーションズを聴いていたのですが、うちの子供コレが面白いと言います。
パンク風味のファンク・リズムも楽しいらしいのですが、ジェームス・チャンスのフリーキーなアルトが面白いんだそう。
ちょっとした音の語尾がユーモアあるように聴こえたり、そんな感じだそうです。
もしかしたら、ドン・チェリーとかも気に入るのかもしれない。

そんなうちの子供でも、嫌いだというバンドがあります。
「裸のラリーズ」。
さすがのアイツも水谷氏の轟音ギターはダメだそう(笑)。
そういう訳で、子供が同乗してるときは「裸のラリーズ」は避けています。

私は通勤も車なんで、行き帰りの合計1時間強は、大音量で音楽を聴ける大切なリスニング・タイム。
ところが必ずしも一人ではないんですね。
ほぼ毎日、一人の65歳になるオジサンが同乗するんです。
彼は東北の片田舎で育ち、学校もろくに行かず漁師となりました。
その後縁あって、私の仕事を手伝ってくれてるわけです。
ハッキリ言って、彼の頭にある音楽は演歌だけでした、私と出会うまでは。
彼の音楽的にキャパの狭い頭に、それまでの人生であり得なかった音楽が注入されるわけです。
このブログで取り上げるものを、全部強制的に聴かされるわけですね。
一人前に今日のはよかったね、な~んて感想言ったりもします。
そんな彼が一番嫌いな音楽、「裸のラリーズ」です。

彼は今年のはじめに、帯状疱疹という病気を患いました。
後遺症が少し残り、頭痛がする時があるんですね。
そんな時の「裸のラリーズ」はかなり効くそうです。
後部座席に乗ってる彼の顔を見ると、「やめて下さいよ~」と訴えてるのは判るのですが、止める気いっさいありません。
何しろ貴重なリスニング・タイムですから。
「裸のラリーズ」に比べれば、ストラングラーズなんかは安心して聴いてられるようです。
ディランの新作なんてかけたなら、目を閉じて気持ちよさそうにしています。
そうだ、こんどはルー・リードの「メタル・マシーン・ミュージック」でも聴かせてみましょうか。

「裸のラリーズ」のブートレッグのリリース・ラッシュ、とてもじゃないけど付いていけません。
全部買うなんて気は全くありませんが、それでも気になったブツは摘まんでしまいます。
今回の「花まつり」というのもそう。
75年の御殿場でのライブだそうで、音質も良いとの情報。
CDRブートが多い中これはプレスCD、1枚もので値段もそれ程高価でない、そんなところに惹かれたわけです。
完全盤と題されているのですが、それほど音源情報に詳しくないんで、何に対して完全盤なのかもわかりません。
聴いてみると、たぶん2種類の音源を繋ぎ合わせたようで、欠損のあった音源を組み合わせて完全に近いものを、多分そういう事でしょう。
音質は情報どおり、このバンドのブートの中では上質なものでしょう。
何しろ聴き取り難い事が多い、水谷氏のヴォーカルがはっきりと聴こえます。
「裸のラリーズ」の詩世界が、ストレートに耳に飛び込んでくるわけです。
その分轟音ギターは若干控えめに聴こえるんで、それを求める人には物足りないのかも知れないですね。
私的には好きな音源ですよ~。

あのオヤジ、明日はコレ聴かせちゃうかな。

Wilko Johnson/1985,7,7、渋谷ライブ・イン

2006-09-23 19:37:57 | Weblog
これは以前もブログで取り上げた音源、私が録音したものです。
ウィルコ・ジョンソンが初来日した時、渋谷ライブ・インでのライブ音源です。

実家からテープを持ってきていて、そのうちCDRに焼くつもりだったのですが、なんとカセット・デッキが壊れてしまったんですね。
結局手持ちのカセット・テープは、これも含めてソウル・ブラザー・イケダ氏に送りつけてしまいました。
そしてこれだけは聴きたいんで、CDRに焼いて欲しいと無理な注文、さぞかし迷惑だったでしょう。
しかし持つべきものは友、立派なジャケット付けてCDRにしてくれました。
ありがとう、イケダ君。

改めて聴いてみると、これが臨場感ある録音で良いんですね~。
後の来日ライブが、オフィシャルでリリースされたりしたのですが、きれいに録音されたそれより、絶対こっちの方が良い!
初来日の時なので、ウィルコも最初から気合が入って飛ばしっぱなし、客の雰囲気も最高です。

私はこの時、ポータブル・カセットを手に持ってステージ前方で録音。
はじまって直ぐの混乱で、私に圧し掛かってきたおバカさんがいたんですね。
スイッチ入りました、速攻蹴り入れさせてもらいました。
私の声も入ってます「テメー、この野郎、ふざけんじゃねえぞ」、そしてゴボゴボとノイズが。
狭い会場です、その後は録音しながら楽しんでる私の邪魔をするヤツはいませんでした。
たしかテープをひっくり返してからは、同行していた今の妻にレコーダー持たせたはずです。
私がライブを録音した中で、最も気に入っている音源です。

今の妻も同行したのですが、もう一人一緒だったヤツがいます。
昨日取り上げた午前4時を録音した人物、I君です(笑)。

もし機会があったら是非聴いて下さいね・・・・

午前4時/LIVE BOOTLEG

2006-09-22 20:30:15 | Weblog
ロックン・ロール・ボランティアのみなさん、どうもッス!

先週は休みが土曜日だけだった俺、明日、明後日は一般人並に休みです。
その土曜日は子供の運動会、私も付き合わされました。
幼稚園の時の2年間、1年生の時を抜かして、2,3年とPTA綱引きに参加。
場所を交換して2回ずつ対戦、四年間で8回対戦したわけです。
なんと驚異の戦績、0勝8敗、全敗記録を更新中です。
子供が作文書きました、題材は運動会。
「僕のお父さん、幼稚園の時から綱引き一度も勝った事がありません、他の人がかわいそうなので、もう出るのは止めた方が良いと思います」
な~んて書いてありました、FUCK! 来年も出ます。

先日はミスター・カイトの事を書いたのですが、当時の東京アンダーグラウンドには、もっと知られざるロッカーが沢山いたわけです。
一般的に成ってきた、自主制作でレコードを発表するバンドが多かったのですが、それさえも無く記録に残っていないバンドもいるわけです。

午前4時、このバンドが当時テレグラフからレコードを出し、記録に残っていたのは奇跡的でしょう。
何しろ活動期間がわずか半年、ライブの回数もわずかでしょう。
そのうちの1回のライブ、80年の渋谷屋根裏の昼の部を、カセットで録音されたもの。
当時のシーンの生々しさを思い出させてくれる音です。

私は知らなかったのですが、ジャンク・コネクションからシングルの発売が予定されていて、レコーディングも終わっていたんだそう。
その2曲もCD化で追加されており、オリジナル・アナログを持っていても、その2曲の為にこのCDを買う価値は十二分にあります。

活動期間が短かった午前4時、このバンドに何故自主制作レーベルの中でも有力な、「テレグラフ」「ジャンク・コネクション」が音源を出す、また出そうとしたか。
中心人物であったギタリスト、川田良の存在があったからでしょう。

ジャンク・コネクションの母体でもあった、雑誌Doll。
それの前身であった雑誌ZOOで、川田良は執筆活動もしていました。
ギタリストとしては、スピード、サイズ、ジャングルス、そしてフールスで活躍。
ある意味シーンの中心ギタリストでもあったわけです。
わずか半年の活動期間とはいえ、注目されていたわけです。

川田良とベースの井出裕之は、後にジャングルスを結成。
音は後のジャングルスを思わせる展開もあり、バンドの移り変わりの流れを感じさせてくれます。
それにヴォーカルのキンの、誠実な力強い歌が被るわけ。
メジャー展開には絶対に成り得ないけど、疾走感溢れるロックがここにあります。

キンが抜けた後、ヴォーカルに灰野敬二を招いて何回かギグを行ったそう。
神大でのエレクトリック・サーキットにも出演したそうです。
私はその時行っているのですが、全く記憶に残ってない・・・面目ない。

オリジナルには付いて無かった解説が入っているのですが驚いた。
これの録音者の名前が明記されていたのですが、なんと俺の知り合い、つーか昔の友達でした(笑)。
「なんだよ、これお前かよ」って感じです。
解説書いてるヤツも知り合いなんですが、録音者は当時高校生だったなんて偉そうに書いてます。
オイオイ、解説書いてるヤツの方が年下のはずだぞ。

こんなCDが今現在大手の輸入盤店で買えるわけなんです。
これって本当に奇跡的に思えます。
フールスやスピードのレコードでさえ入手不可能なんだからね。

Patti Smith/直筆サイン入りポスター

2006-09-17 20:31:22 | Weblog
は~い、ロックン・ロール・ボランティアのみなさん!

みなさんは家宝ってあります?
私の家宝、もしくは家宝と思い込んでる物を紹介しますね。

かれこれ10年近く前になります、パティ・スミスが初来日しました。
都内ではサンプラザや、恵比寿の俺には似合わないお洒落なライブ・ハウスでライブがありました。

海外バンドが来日する時、私の場合プログラムやTシャツの類はいっさい買いません。
つーか、金無くて買えないって理由が大きいんですけどね。

ところが恵比寿でのパティ・スミスの会場で、気になるブツが売ってたんですよね。
パティの自筆サイン入りポスターです。
モノクロのパティのイカしたポートレートに、サイン・ペンでPattiと殴り書きしてあるんですね。
欲しい!!!、強く思いましたね。
ライブの前じゃ、終わる頃には無残な状態になる可能性もあるわけで、終演後一目散にグッズ・コーナーに走りました。

同じ事考えてるヤツは多いもんで、結構な人が並んでるんですね。
まあ、俺もそんな後ろじゃないんで、余裕だったんですよ。

そんな時無情なアナウンス。
「パティ直筆なんで数に限りがあります、申し訳ありませんが後ろの人買えません」
落胆の声が後ろから聞こえてきました。

そういう時、行儀の悪いヤツはどこにもいるもんで、俺の3,4人前の気の弱そうなヤツの前に割り込む野郎がいたんですね。
スイッチ入りました、首持って後ろに引っ張ってきて教育してやりました。
後ろに並んでいる人から、暖かい視線を感じましたね~。

すると列に並んでなかった坊やが私にそっと話しかけるんですね。
「1000円払うんで、一緒に買ってもらえませんか?」
心の中では「ふざけんな、そんな事できるかよ!」・・・だったのですが。
口から出た言葉は「しょうがねえな、じゃあポスター2000円だから3000円な」でした。
情け無い男です。

すると今度は、先程割り込んで来て、俺が教育してやったヤツが話しかけてくるんですね。
「先程はすいませんでした、俺もお願いできませんか?」
「しょうがねえな、最初から相談しろよ、3000円な」
後ろに並んでいた人の暖かい視線は、いつしか冷たい視線に変わってました。

二人から徴収した6000円払って、3枚のポスター買った俺。
帰りは3人で談笑しながら駅に向かいました。

パネルにしてずっと大事に部屋に飾ってあるんですが、コレ書いてるうちに自分が情けなくなってきました。

そんじゃ、また!!

Mr.Kite/Live Innocent

2006-09-16 05:21:21 | Weblog
昨日の「ゴジラ・レコード」を、実家から引っ張り出してくるきっかけになったのがこのCD。

最近発売されたものではなく、5年程前に突如キャプテン・トリップから発売された、当時の屋根裏や新宿ロフトでのライブを、カセットで録音されたもの。
フリクションの幻の何とか盤(俺もしつこいな)、それの持ち上げ方と、5年前に発売された時のこの盤の注目度の違いが気に食わないわけ。

東京ロッカーズの核となったバンドは、それぞれ音楽性も全く違うし優劣を付けれるものでない。
逆に考えれば聴き手はそれぞれバンドを選ぶわけだし、派手な展開をしたフリクションに注目が高まるのは当然だけどね。
今あの時代のあの音楽に興味を覚えた人には、フリクションだけが抜き出てるのではないと認識して欲しい。

CBSソニーからリリースされたオムニバス、「東京ロッカーズ」に収録された5バンドの全メンバーで唯一の女性、ジーンこと三坂恵美子と、ギターのワクを軸にしたMr・カイト。
パティ・スミスやテレヴィジョンをも思わせられるバンド。
決してそれらの亜流ではなく、同時代的に異なる場所から出るべくして出現したバンドでした。

ジーンの歌う都会の片隅から世間に向けられるシニカルな詩、それに絡みつくワクのギター。
お世辞にも音質の良い音ではないけど、今聴いても古さは感じない。
ジーンが吐き出すように歌う詩の断片が、心に直接刺さる感じは今も昔も変わらない。

昔ある駅でExit B9を探したっけな(笑)。

今は引退状態ですが、数年前に三坂恵美子は詩の朗読のライブを行いました。
行動力の落ちている私は、気にしつつ行かなかったわけですが、行かれた方の話では昔と変わらない立ち姿だったそう。

5年前にリリースされたCDですが、探せばまだあるはず。
少なくても私の知り合いの店「ゴクラク」には今も在庫ありです。

いつか再評価された時、幻のCDだなんてとぼけた事言わないでよ(笑)。

GOZIRA SPECIAL DINNER

2006-09-15 20:28:58 | Weblog
この数年のフリクションの再発、再評価を見るたびに、な~んとなく割り切れない部分があります。

このブログに付き合って下さっているロックン・ロール・ボランティアのみなさんは、私のフリクションに対しての評価はご存知ですよね。
でも私は納得できないんですよね。
フリクション以外の東京ロッカーズ周辺のバンドに対する評価が低すぎる。

リザードはともかく、ミラーズ、、Mr・カイト、そしてスピード、そこらのバンド群になんで目が行かないのかなと。
もちろん各バンドは違う個性を持っているわけですが、あの時代に偶然でなく必然的に一時期行動を共にしたわけです。

東京ロッカーズという名称のもと、バンドが集合する時期。
東京のパンク・シーン、いや日本のロック・シーンを語る上、重要な自主レーベルが生まれます。
その名も「ゴジラ・レコード」。
シングル・レコードわずか6枚がリリースされただけ、特に重要なのは初期の3枚。
ミラーズのミラーズ/衝撃X、Mr・カイトの共犯者/EXIT B9、恒松正敏のきをつけろ/いいかげん。
それに加えて昨夏に再発された紅蜥蜴の2枚のシングル。
これは「ゴジラ・レコード」から発売されても不思議はないし、ミラーズ、、Mr・カイト、のレコーディングにモモヨも関係してるわけです。
日本のパンク・ロックの黎明期の一部分ではあるけど、それを垣間見る事が出来る音なわけです。

決してフリクションだけが抜き出た存在ではなかったわけです。
フリクションとミラーズの関係、恒松正敏の事をここで書く必要はありませんよね。

このレコードはほとんど流通しなかった初期の3枚を中心に、その後の3枚、そして当時のライブ音源を収録したレコードです。
当時のシーンのドキュメントとしても興味深い1枚です。

「ゴジラ・レコード」の後期の3枚は、自主制作盤を扱っていた店では結構いつまでも残っていて、私も持っていました。
今はミラーズのブロック・アウトしか残ってないですけどね。
フレッシュと、後にオート・モッドを結成するジュネのマリア023は、私的には他のバンドとは世代的なズレを感じます。
フレッシュのベースは、後に私がよくライブに通ったバンド、ボディーズのヴォーカルをやるハリー(私がよく知ってるハリーさんとはもちろん違うよ)。
マリア023には後期じゃがたらに参加するオトが在籍。

当時の東京パンク・シーンは、ロンドンのそれより、ニュー・ヨークのアンダーグランドに近い香りを感じてました。
一部のバンドだけに興味を持つのでなく、当時のアンダーグランド・シーンの冷たい息吹に是非興味を持って欲しい。
聴くことの出来る音源を入手してね・・・



The Stranglers/3 Early Demos

2006-09-10 09:23:40 | Weblog
ロックン・ロール・ボランティアのみなさん、暑いっすね~。
またまた疲れが腰にきまして、バテバテのTKおじさんです。
今日は家族で江ノ島方面にドライブ予定でしたが、あまりの腰痛でパス!
昼から銭湯行って、2時からはスカパーでプライド観て過ごします。

7月にストラングラーズの紙ジャケが発売、順番に車に持ち込み、首都高で大音量で聴いています。
そして今月の終わりには、4人編成に戻ったストラングラーズの新作が発売されます。
同時期にはヒュー・コーンウェルの新作も発売。

チェックしてるとヒューの3枚組のライブも10月に発売になるようで。
ストラングラーズ時代の曲を沢山やってるようで、それもかなり気になります。

ちょっとしたストラングラーズ・リバイバルですね。

写真はかなり前に買ったアナログ・シングルのブート。
クレジットは曲名だけなのですが、おそらく1stレコーディング前のスタジオ・デモでしょう。

収録曲はGrip、Go Buddy Go、Bitchin、の3曲。
正規盤に録音されるものより当然ですがラフな音。
ピストルズのスパンクみたいな感じかな。
ボックスや、再発CDのボーナスにも収録されてないのですが、3曲残ってればどこかにまだあるだろうなと。
もしかしたら俺が知らないだけで普通に売ってたりして(笑)。

バテバテなんでこんなところで!

3/3

2006-09-07 20:53:56 | Weblog
フリクションのライブ・イン・パリが、先日CDで実際のライブと近い形で再発されました。
赤黒チェーン店あたりでは、幻のライブ盤なんて煽りで大々的に宣伝、まあ何だかなと、不思議に感じました。
幻ってことはねえだろなと(苦笑)。

幻盤なんて言葉を流行らせたのは、スイング・ジャーナル誌が発刊した、その名も「幻の名盤」。
そのムック本がヒット、続編も出たのですが、それがかれこれ15年前くらいじゃないかな。
たしかにジャズは、日本では発売されてないような盤も多いし、アメリカでもプレス枚数が少なかったり、読んでても興味深かった。
その本がきっかけで、日本で復刻された盤も多かった。

ブルーノートのレコードで、サイドで参加する事が多かった、ティナ・ブルックスというサックス奏者がいます。
リーダー作も数枚出てるのですが、発売される予定でレコーディングされた、「Back To The Tracks」という作品があります。
当時のブルー・ノートのカタログにも、ジャケ写真入りで載ったのですが、結局当時は直前に発売を見送り。
理由は売れそうもなかったから。
音源自体はティナ・ブルックスの演奏をまとめた、4枚組の輸入アナログ・ボックスで日の目を見ました。
まあ聴いてみると、オーソドックスながら日本人好みのテナー・アルバム。
幻ブームの日本、東芝が目を付けたわけです。
よくあるジャズの販売方法、小金を持ってるFuckジャズ爺から金を巻き上げる販売方法。
再発アナログ10枚とか15枚とか買うと、「Back To The Tracks」が進呈されるわけです。
今は普通にCDで売ってますけど、以前はホントに幻盤だったわけですね。

先日のライブ・イン・パリは幻とは言えないけど、東京ロッカーズ周辺でも本当に幻盤と呼べるものもあります。
たとえば昨年夏に発売された、紅蜥蜴の「セクサス/白いドライブ」。
そして今回の3/3でしょうね。

3/3、フリクションに興味を持つ人は絶対知ってる名前だろうけど、実際に音を聴いた事がない人も多いでしょう。
数多くのライブ・テープは聴かせてもらっていた私も、彼等がデモのために作ったこの音を聴くのは初めて。

フリクションのレック、ヒゲ、後にミラーズを結成する事になるヒゴ・ヒロシ、安藤篤彦がそれ以前に結成していたバンド。
安藤がいない時期、3人でレコーディングされたのがこのレコードです。

プレス枚数は10枚程度と言われたり、30~50枚と言われたり、とにかく販売目的ではなく、デモ用だったようで極端に少ない枚数しか出回っていない。

今回の発売は正規のものでなく、海外制作のブートレッグ。
当然マスターから作られるわけもなく、どこからか入手したオリジナルからの盤落としでしょう。
聴いてみると元盤再生時のスクラッチ・ノイズも目立たないし、音質も悪くはない。
盤もレッド・クリアの重量盤で、持ってずっしり、安定して再生できます。

ただし、ジャケットは元々が手作りだったそうで、それを再現するのは難しかったんでしょう。
オリジナルは見た事もないわけですが、ジャケ裏に使われている写真は3/3でなくフリクション。
ラピスがしっかり写ってます(笑)、オリジナルには多分この写真はないでしょう。

音はフリクションとは違い、いわゆるハード・ロック・サウンド。
ただレックの吐き出すようなヴォーカルは、既にフリクションを思わされるし、そこらのハード・ロック・バンドとは明らかに違うエナジーを感じさせてくれます。
コアの部分はフリクションと同じ、ようは外に羽織っている音の種類が違うわけ。
聴かせてもらっていたライブ・テープでは、既にフリクションの曲も演奏してるしね。

3/3解体後、レックとヒゲはニュー・ヨークへ。
帰国後フリクションを結成するわけですが、3/3の音からあの痙攣サウンドに何故変貌したのか。

ロックン・ロール・ボランティアのみなさんは当然ご存知ですよね、ジェームス・チャンスとの交流を。

なに!フリクション好きだけどコントーションズ聴いた事がないだ~。
FUCK!!!!!!!!!!!!!


LIZARD/浅草六区

2006-09-05 20:00:10 | Weblog
ヘイ!ロックン・ロール・ボランティアの兄弟達!

先日の日曜日のことです。
子供の以前からのリクエストで、浅草の「むぎとろ」に昼飯に行きました。
子供は山芋、いわゆる「とろろ芋」ってヤツが大好きで、どうしてもって事で久々に浅草に行ってきました。

ロックン・ロール・ボランティアのみなさんは、浅草って聞くと何を思い出しますか?
浅草寺ですか、人形焼ですか、それとも雷おこしですか?

い~や、違いますね、リザードの「浅草六区」ですよね。
元曲は紅蜥蜴からのレパートリー「ロック・クリティック」。
レコーディングにあたっては、Fuck評論家の事なんて、レコーディングする価値もねえって事で、誕生した曲がコレ。
最高にイカした、下町ロックン・ロールです。

うちの子供は幼稚園に上がる以前からこの曲が大好きで、(仲見世通りを駆け抜けて~、希望のかけらを探すのさ~)、な~んて歌いながら幼稚園に通ったものです。
今回「むぎとろ」がメインながら、是非やりたがっていたのが仲見世通りを駆け抜ける事。
ところが日曜日、混雑を避けて午前中に行ったのですが、やはり混んでいた。
あの状態で駆け抜けたら迷惑なんで、ぶらぶらと散歩。
煎餅やらだんごやら、数々の細かい玩具を買わされてしまいました。

このシングルのジャケに使われているのが、仲見世通りの入り口にある大きな提灯。
浅草行ってリザード思い出してるのは俺達くらいかな(笑)。

紅蜥蜴のけしの花に、「浅草に帰ろう」なんて曲もありました。

あまり知られていない事だけど、片岡鶴太郎という知識人面したコメディアンがいますよね。
彼が純粋なコメディアンだった頃、レコードを出しました。
そのアルバムに同じ下町出身という縁で、モモヨが曲を提供しています。
当時よほど買おうかと思ったのですが、ジャケいっぱいに広がる鶴太郎の顔が嫌でやめときました。
そこに提供された曲名は憶えています。
「火事と喧嘩とロックン・ロール」。
なんとも「浅草六区」に通じる曲名、下町ロックン・ロール、今になって聴いてみたい気もします。

リザードは10月にライブを行うそうです。