ECHOES

Punk Rock Life

東京タワー 蝋人形館出口CD店

2005-08-30 20:59:54 | Weblog
先日の日曜、子供の夏休みのラスト・スパートという事で東京タワーに登ってきました。

子供が生まれる前から、実は自分が大好きで東京タワーには2年に一度は登り、東京の風景を眺めるのが大好きです。

もちろん150ネートルの一般展望台でなく、その上の250メートルの特別展望台に登ります。

近いところではお台場、葛西、皇居の様子、新宿の高層ビルを見てはレコード屋を思い出したり、地元横浜のみなとみらい地区、アクアラインの海ホタルを探しては喜んでいます。

みなとみらいのランドマークの展望フロアは東京タワーの250メートル展望台より若干高く、こちらも1年に一度は必ず登っています。
いわゆる馬鹿と煙は高いところにのぼりたがるというヤツなんでしょう。

夏休み最後の日曜という事で、地方からの観光のお客さんで非常に混んでいました。
特別展望台に向かうエレベーターもかなり待たされました。

並んでいると不気味な外人のオヤジ二人組、俺の方を見てはニコニコしている。
なんか怖い、もしかしてマニアックなモーホか。

暫く行ったりきたり、ついに話しかけてきました。
ヤバイ!とりあえずお尻を押さえて話を聞いてみる。

なんの事はない、私の子供と一緒に写真を撮りたいとの事。

子供はその日、イタリアのサッカー・チーム、a.c.ミランのTシャツを着ていました(友人Hさんのお子さんU君とおそろい)。

彼等はイタリアから観光で来て、a.c.ミランの熱心なサポーターだそう。

日本人のミラニスタの子供と是非写真を撮りたいという事でした。

もちろん私もミラン・ファン、依存はありません。
子供もまんざらでないようで、いつにも増してニコニコと日伊友好に一役かっていました。

さて東京タワーの下に蝋人形館があります。

その蝋人形館の出口にマニアックなCD店があります。

キャプテン・トリップの直売店のようで、キャプテン・トリップのホーム・ページからもリンクできるようなってます。

東京タワーに行く度に寄っては、お土産代わりにCDを買ってくる事に決めているんです。

今回も例によって店内の在庫をじっくりチェックしておりました。

その間子供は、店内のグッズを眺めて面白い物を見つけては私に報告にきていました。

店番をしていた女の子、どうやらそれが気に障ったよう。

いつの間にやらレジを出て、子供と私を監視しはじめました。

私も気になったので、愛想のひとつもと店内でかかっているCDはどれですかと聞いてみました。

「これはジャーマン・ロックでそっちにあるヤツです、お客さんの持っているのはキャプテン・トリップというレーベルのもので、日本の人がやってるんです、今かかっているジャーマン・ロックとは違います」

いかにも場違いな所に来ているオヤジを諭す話のしかた。

「ありがとよ、布谷文夫がNEU!と違う人だと良くわかったよ」

東京タワーに行った時の楽しみがひとつ消えた。

しかし東京タワーに4時間、なにやってたんだろ俺達。

Mick Taylor & Corky Laings All-Stars

2005-08-30 19:43:48 | Weblog
マウンテンのドラマー、コーキー・レインが中心となり、ミック・テイラーをフィーチャーしたセッションライブのブートレッグ。
1988年の録音です。

下に記事、ジェフ・ベックの来日公演ブートレッグとは違った意味で、アンダーグランド音源の醍醐味を聴かせてくれるブツです。

時々このようなブートレッグであるのですが、バランスが非常に悪い音です。

ヴォーカルがオフ気味とのリリースインフォはあったので覚悟はしていたのですが、1枚目のCDはともかく2枚目は全く聴こえません。

それとは逆にミック・テイラーのギターは大きくしっかり録音できていて、まるで目の前でミック・テイラーがギターを弾いているような感じです。

PAの不調なんてインフォだったのですが、ミック・テイラーのギター・アンプの直ぐ前にマイクを設置したようにも思えます。

ジェフ・ベックの最上質の音のブートもありなら、こういう音源もブートレッグの醍醐味、オフィシャルではまず出し難い音源でしょう。

ストーンズ、クリームのカヴァーあり、特にジミヘンの「レッド・ハウス」などはロック者なら絶対に痺れる演奏です。

1枚目の1曲目「Hi-Heel Sneakers」から、「Politician」「Red House」「Crossroads」、そしてミック・テイラーのシングル曲「Leather Jacket」、ここらの流れ最高です、ぶっ飛びます。

下の記事、ジェフ・ベックの日本公演で物足りないと書いた部分、ここにはそれがあります。

先日のミック・テイラーのドイツFM曲での音源をリリースしたのと同じレーベル、燃えるダイスがシンボル・マーク(笑)。
この先もこのレーベル、ミック・テイラー絡みの音源では注目です。


Jeff Beck/Thoughts Deep(東京国際フォーラム2005ライブ)

2005-08-29 15:22:39 | Weblog
6月から7月にかけて日本公演を行ったジェフ・ベック。

何枚か日本ツアーのブートも出回ってますが、これは東京国際フォーラムでの最終公演、CDRでリリースされたものです。
主要海外アーティストのライブには毎回特派員を出し隠し録り、レベルの高い音質のブートを出す事で評価されているsylphからリリースされたものです。

私はこのツアーの前半、同じく国際フォーラムでのライブを観に行ったのですが、曲順の変化はあったもののほぼ同じセットリスト、ライブの追体験をする事が出来ます。

私が行った時も会場の音質の良さは最上で、ロックのコンサートでこんな音が出るんだとなと。

たとえば簡単なレコーダー持っていって、座席の横に転がしといてもかなりの音質で録音できると思いました。

そしてこのブート、音質が素晴らしい。

会場の音の良いところに持ってきて、レーベルの特派員の素晴らしい仕事、舌巻きました。
これがCDRとはもったいない、プレスでジャケしっかり作ったら相当なブツですよ。

ブートの音に慣れすぎて、耳がおかしくなってると言われるかもしれないけど、オフィシャルでしっかりプロデュースされたライブ作品より、程度の良いオーディエンス録音の音の方が好きだと思う事がある。

このブートなんかも多分そうで、楽器の分離感、会場の残響音、音圧の感じ、まさに会場で聴いた音がこれです。

こいつをオフィシャルでライブ作に仕上げるとすれば、こういうノイズ感もリアルな音でリリースするわけがなく、愛情持てる音はむしろブートの音だと思う。

これだけの音質なんで、ライブの時に感じた不満も見事に追体験させてくれます。

ジェフ・ベック最後の日本ツアーと噂されたこのライブ、彼のキャリアのショーケース的な内容であったとは以前も書きました。

それはそれで良いと思う、好きな曲を1曲ずつ個別に聴いて行くと気にならないのですが、通して聴くとライブの流れが途中で分断される、なんとも統一感に欠けるライブ。

ロックのライブではなく、ジェフ・ベックのギターを聴きに行くライブという感じ。

実はそれでいいのかも知れないし、俺以外の人はそれを求めていたのかもしれない。

でも私はそうでないものを期待したので不満足でした。

一番の問題は出たり入ったりしてライブの腰を折るヴォーカリスト、なんとも緊張感のない人でした。

ジェフ・ベックのキャリアを総括するという意味ではヴォーカリストは必要だったかもしれない、でも人選とライブの構成に問題ありでしょう。

必ずしも今のジェフ・ベックが、私が昔観たワールド・ロックや、スタンリー・クラークと共演した時のようなエキサイティングな演奏を出来ないわけではない。

昨年ネット通販限定で発売され、今回めでたく一般発売されたライブを聴けばよくわかります。

そこでのジェフ・ベックと今回のライブは明らかに違います。

そうは言っても今回のラスト曲、「オーバー・ザ・レインボウ」をこの音質で聴けるのは素晴らしい、一曲ずつの単独ならね。

さてと・・・ダイカン9階で出しているワールド・ロックの音質の悪いブートでも聴いて昔を懐かしむかな。

おれはウザイジジイだぜ!

doa/英雄(ウルトラマン・ネクサス テーマ曲)

2005-08-25 20:04:24 | Weblog
台風11号が首都圏をうかがう今日、たまたま昼間時間が空いたので池袋サンシャイン・シティにウルトラマン・フェスティバルに行ってきました。

平日それも木曜日の朝一番、しかも台風による大雨、首都高の渋滞はともかく会場はガラガラだろうと予想。

・・・・・考える事はみんな一緒、以外と混雑してました。
外で遊べない分こういうイベントに集中したのでしょう。
ただしストレスの湧くような混雑ではなく、快適に待たされる事もなく子供と楽しんできました。

オリジナルのウルトラマン、ウルトラセブンは子供の頃リアル・タイムで見たわけで、もちろん懐かしさもあります。

しかし今も子供と一緒に毎週ウルトラマン・マックス、そしてスカパーでウルトラマン・コスモスを見ているので、ショーでコスモスやネクサスが出ると自然に拍手をしてしまう程楽しめました。

今地上波で放送してるのはマックスですが、6月まではウルトラマン・ネクサスが放映されてました。。

一般的なウルトラマンのイメージとは違い、人間ドラマありラブ・ストーリーありで、大人も十分楽しめる番組でした。

それの番組テーマ曲がこれでした。

こういう日本のバンドは全くわからない俺ですが、番組のイメージとも重なり結構好きな曲です。

まあ写真を撮られ買わされたり、ゲームをやったり、限定フィギュアを買ったり、親の小遣いを上手く搾り取る仕組みが確立されている。

子供にとっては夢ですからね、子供の笑顔は親の活力になります。

明日はCD屋にいくぞ!・・・って変な方向に活力いっちゃてるな。

Delaney & Bonnie & Friends/The Smoke Walls

2005-08-25 05:59:45 | Weblog
デラニー&ボニー&フレンズ、クラプトンが参加したバンドの中で、最も注目される事のないバンド、しかしクラプトンのキャリアの中でターニングポイントとなった重要なバンドでもある。

スティーブ・ウインウッドと共にブラインド・フェイスを結成、そしてUSツアーを行うのですが、そこでステージを共にしたのがデラニー&ボニー。

かねてから興味があったんだろう最もアメリカ的なスワンプ・ロック、デラニー&ボニーにすっかり魅せられてしまったクラプトン、世紀のスパー・グループ「ブラインド・フェイス」をスッパとやめてしまう。
そしてデラニー&ボニーのバック・アップ・メンバーになってしまう。

さぞかし回りのスタッフは困惑したでしょう。

しかし後々のクラプトンにとって非常に重要な選択になったわけで、ブリティッシュ・ブルース系のロックからの脱却し、デラニー&ボニーを母体として1stソロ「エリック・クラプトン」、そしてデレク&ザ・ドミノス、「461 オーシャン・ブールバード」等の名作へと繋がって行くわけです。

このCDはクラプトンをバックに入れたデラニー&ボニーの、1970年12月21、22日のフィルモア・ウェストでのライブを収録したもので、問題なのは22日の音源。

おそらくオフィシャルで録音されていた音源が流出、クオリティの高い音源です。

1枚目と2枚目のCD、実際には同じ音源が使われており、1枚目はマスターとなった音源をそのままCDにしたもの。
しかしマスターには2箇所程音がよれる箇所があり、それを目立たなく編集したものが2枚目となっています。

2枚にするのは一見無意味に思えるでしょうが、私なんかにとっては元のマスターも聴けるというのは嬉しく思える。

クリーム、そしてブラインド・フェイスと、ある意味気合を入れて臨まなければいけなかったクラプトン、ここではリラックスして音楽を楽しむ事が出来たようで、音質のよさもあり、そんなクラプトンの様子を手に取るように窺う事ができます。

十八番である「クロスロード」も披露してるのですが、実にリラックスした演奏で最高にいかしてます。

温かみのある家族の中で演奏してるようなクラプトンです。

CD面も写真のようなピクチャー仕様で、パッケージも最高です、ただし値段も高い(笑)

Al Kooper/Black Coffee

2005-08-21 04:47:26 | Weblog
お盆休みとは全く関係のない私です、しかしそれにしても忙しい1週間だった、しかも暑い!

毎年そうなのですが、この時期には夏バテしてしまう。
8月のお盆以降は全然ダメなんです。

理由は大体わかっています、子供が夏休みの今、仕事が空いた時は100%子供と遊び倒しているからです。
とくに仕事が忙しい時は、なおさら子供と遊ぶ時間を作ろうと意地になります。
7月後半からこういう生活が続いているわけです。
この一週間を思い出しても、映画、ロイヤル・ウイングのディナー・クルーズ、プール、昨日は早朝から大江戸温泉物語、そして夜は連日花火です。
疲れがとれるわけがありません。
今日ですか、もちろん遊びにいきます。

そんなわけで今週はステレオの電源を入れてる時間もあまりなく、車の中でひたすら一枚のCD聴いてました。

アル・クーパー、ライブやらセッション物などいろいろリリースしているのでそうは感じないのですが、30年ぶりのソロ・アルバムなんだそうです。

この何年かで作り溜めしておいた曲を中心に、カヴァー曲、ライブを含むアルバムです。

バラエティーにとんでいて少々統一感に欠ける印象なのですが、それゆえアルを知る誰もが納得してしまう作品です。

聴いていて違和感もつ部分もあるのですが、胸に強くせまる部分もある。
それでいいじゃないですか、とにかくアルの最新の音と声がここにアル・クーパー・・・・(すいません夏バテひどいんでお許しを)

ロックの影の立役者、ロックを聴いていれば知らなくてもアルのオルガンは必ず耳にしているはず。
ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」、あの印象的なイントロもアル。
誰もが知ってる「グリーン・オニオン」、あの印象的なオルガンももちろんアル。
今作には「グリーン・オニオン」のライブ録音も入っています。

いわゆるロックにおけるオルガンの音を確立した人のひとりです。

初回デジ・パックのジャケの中に使われているアルの写真、昔とは若干イメージは違うけど、醸し出す雰囲気は昔と同じ。

CDのレーベル面に使われている愛犬とのツー・ショット、アルと犬の目つきが全く一緒だ(笑)

Iggy & The Stooges/Telluric Chaos

2005-08-14 18:03:13 | Weblog
私には一切関係ないのですが世間一般ではお盆休みだそう、幹線道路や行楽地は大変な混みようです。

まあ、一足早く夏休みを取り、南アルプスのふもとに行っていたので文句言う筋合いはないのですが、やはり人が遊んでいる時に仕事をするのは嫌なものです。

今日は子供とみなとみらいに映画を観に行っていたのですが、今日はさすがに混んでいた。

実は先週も行ったのですが、先週は盆休み前という事で普段の日曜より人出は少なかった、今日は凄かったです。

映画は先週が「ロボッツ」、今週は「マダガスカル」を観ました。
ネットであらかじめ席を予約しておくので映画はストレスはかからないのですが、人ごみだけは苦手です。
遊園地に行っても先週はのんびり、今週はかなりイライラ、蒸し暑さも加わり気分まで悪くなってきました。

こういう時は避暑も兼ねてレコード店が一番です。

子供も母親から言われているらしいのですが、父さんイラついて機嫌悪そうだったらレコード店に連れて行け、そこでCDの一枚も買えば幸せになれるんだからと。

「暑いよ、こいう時はユニオンでも行きたいよな~」
「父さん、それがいいよ、映画観たら行こうぜ、涼しいしね」

えらい息子だ!

行って来ましたユニオン横浜、涼しいし気分よく帰ってくる事が出来ました。

アル・クーパーの新譜を買ったのですが、もう一枚買ったのがこれ。

先日まとめてブログに書いたイギー・ポップ、昨年の再結成ストゥージーズでの、日本公演がオフィシャルでリリースされてました。

3月22日東京でのライブです。
オフィシャルですので当然音質は最高。
内容も通常のソロでのライブよりは、かなりエキサイティングに感じます。
イギーはもちろんですが、他のメンバーもかなり気合の入った演奏でした。

私の好きなジェイムス・ウィリアムソンは不在、アシュトン兄弟を中心としたストゥージーズなので、曲目も最初の2枚から、「ロウ・パワー」からの曲が演奏されてないのは少し寂しく感じました。
しかしそれでも十分満足できるリユニオン・ストゥージーズの演奏です。

ジャケもなにやら日本風味で、「つぼ八」の看板なんかが写っていて楽しいです。

ユニオンでもうひとつ気になっていた事を済ませて来ました。

少し先になるのですが、11月に村八分のボックスが発売となります。
未発表音源がたっぷり入った8枚組+未公開映像も入ったDVDのセットだそう。
別に早く予約する必要はないのですが、ユニオンでは例によって何か特典が付く予定、それを期待しての早期予約です。
う~ん、これは非常に楽しみだ。

Bruce Springsteen/THE LIVE

2005-08-13 14:21:16 | Weblog
ブルース・スプリングスティーンのこだわりの紙ジャケ発売の中で、一番気になっていたもの、それがこの盤です。

以前にも書いた事ですが、私はブルースに対して偏見を持ち、聴く事を拒否してきました。
詳しくは書きませんが、ブルースのナショナリズムとかそういう姿勢に対する反発、ボーン・イン・ザ・USAヒット時のマスコミの扱い、特に日本の、そんなところです。

元来頑固、そういう固定観念持ってる俺、誰が何を言おうと聴く事を拒んできました。

私の音楽的親友H氏、彼はブルースの熱烈なファン、確か彼にも言ったはず、ブルースは聴かないよと。

今年の春頃だったと思う、きっかけは忘れたが彼が突然ブルースを押してきた、しかもベスト盤を含めCDも5タイトル程プレゼントしてもらった。

他ならぬ彼のプッシュ、いつもはクールなH氏、彼がそこまでが押してくれれば心を開くしかないでしょう。

まずは意識的に固定観念を捨て、プレゼントしてもらった「明日なき暴走」から聴き始める。
元々は好きなタイプの音楽、そのCDの中、特に彼のお勧め「夜に叫ぶ」の向こう側に、彼の若き姿を見たような気がしました。

氷は溶けました。

さてこのライブ盤には思い出があります、ニアミスをしているのです。

これのオリジナルが発売された時期、渋谷クアトロの近くに「リバプール」という輸入盤店がありました。

そこでいつものようにレコード漁りをしてました、その時店内でかかっていたレコードに凄く惹かれたんです。
なんだかジョン・ケールの声にも似たそのヴォーカル、非常に気になりました。
そろそろ店を出ようと外に出かけたのですが、やはり気になるそのレコードの演奏者。
買ってみようか・・・店に戻り、店主にそのヴォーカルの主を尋ねました。
(ボスの新しいライブだよ。)
(あ、いりません、その人嫌いなんで!)
真っ直ぐ店を出てきました。

固定観念とは恐ろしい、その時点でこのライブは凄く気になってたのは事実なんです。

実はその後もこの盤を気にしてた、私の愛するパティ・スミス、彼女がブルースからもらった「ビコース・ザ・ナイト」、ブルースのオフィシャル盤ではこのライブにしか収録されていない、聴いてみたかったんです。
何しろ携帯の着メロにもしている程好きな曲なんです。

そんな行き違いのあったこの作品、20年弱の時を挟み、ついに手にする事が出来ました。

さて今回の紙ジャケ化ですが、実にこだわりを持った仕上がりとなっています。

アナログ時代と同じように5枚組に戻し、オリジナルと同様の箱に収納、俺と20年後の再開を祝するよな俺好みの体裁。

既発の3枚組CDと違い5枚組にしたのは大正解!

オリジナルのアナログを出した時は、ブルース、そしてスタッフは、この大作の編集にいかに気を使った事だろう。
5枚、一枚一枚にいろいろな考え思いを入れ編集していったんだと思う。

もちろんコストの問題、売りやすさの問題、いろいろとあると思う。
しかし5枚のレコードを、そのまま3枚のCDに順番に収録していく、なんと無粋な事だろう。

私は2in1のCDはもちろん、取って付けたようなボーナス・トラックには反対派です。

今回のこの盤、紙ジャケ再発の鏡でしょう。
盟友じみへんさんの真似をしてみたくなる程です、拍手パチパチパチ。

これとは逆に少し前に発売されたギルモア・フロイドの紙ジャケ。
ライブ盤で「パルス」というのがあります。
これは発売当時すでに主流はCDになっていました。

このCDは当時限定で赤い豆電球が点滅し、自ら自己主張するという素晴らしいジャケのものが発売されました。

私もこれを持っていて、電池が切れるとわざわざ交換し、いまだにCDラックの中で光続けています。

で、これの再発が紙ジャケで、当時発売されたアナログ盤を復刻させてあるという。
店で見ると結構な大きさで、CDは2枚なのに、アナログと同じ枚数の内袋も入れてあるそう。

意味ねーじゃん。

どうせ大げさなもの作って高額で売るなら、豆電球付きのCD再現させた方がうけるぜ。

買いもしないのに文句いうのは変だけどね。

さてこの大作ライブ、あの夜「リバプール」店内で聴いた曲はどれなんだろう、見当つきません。

ただ題名の「THE LIVE」、名前のとおり数あるロックのライブ盤の中でも代表的なものでしょう。

ボリュームのわりに一気に聴けてしまえる盤です。



The Mojos/本牧ロック化計画

2005-08-12 05:10:21 | Weblog
レコード店というより、私のなごみ空間のひとつ、サイケデリック・レコードショップ・ゴクラク。

一昨日の夜、いつものように在庫のほとんど変わらない棚チェックしながら、店番ミドリちゃんと話をしてました。

前々から気にはなっていたのですが保留していたCD、チーボー率いるモージョーズです。

(これさぁ、気になってるんだよな。)
(いいですよ、凄く。)
(聴いたの?)
(聴いてないですよ、凄くいいと誰かが言ってたんですよ。)
(聴いてなくて、いいとか言って勧めちゃうわけ。)
(TKさん、絶対好きですよ、これ。)

店番ミドリちゃん、長い付き合いなんで私の好みは本当に良く知っている、大当たりでした。

元パワーハウスのチーボーですが、私は子供過ぎて実際に観る事は出来ませんでした。

私がチーボーをはじめて観たのは中学生、横浜野外音楽堂でした。
当時はパワー・ハウス・ブルース・バンドを率い、実に渋い声でブルースだけをレパートリーに演奏してました。

とくにパワー・ハウスを観に行くという訳ではないのですが、横浜野音でライブがあると必ずと言っていいほど出演してました。
中学高校時代はあまりお金を持っていなかったので(今も)、1000円持って行けば昼から夜まで一日ライブが楽しめる横浜野音、よく通っていました。

当時ハードロックにどっぷりだった私、はじめて聴いた本格的なブルースがパワー・ハウス、チーボーの実にクールなたたずまいに、大人の世界を覗いたような気がして、憧れみたいな気持ちも持ちました。

さてそんなチーボーがモージョーズを率いて新譜を出す、気にはなってジャケを見たりして様子をうかがってました。

昔のチーボーのイメージとは全く違うジャケのセンス、メジャー展開しているクレイジー・ケン・バンドとの関り、日本語オリジナル曲の題名、帯に書かれたコメント。
実に嫌な予感がしてました、狙っているなと(笑)。

過去にもありました、伝説引っ張り出してメジャー・バンドと関わらせてイメージ壊されちゃった人が。
突然化粧して出てきて(ヘ~イ!みんな盛り上がってるか~い!いきなりサンシャイン!!)とか言って失笑をかったあの人。
旅行が好きで、旅に出すぎてメジャーから手の平返されたあの人。

さてモージョーズ、そういう危惧は全く不要でした。
ジャケの中に入っていたチーボーの写真は確かに狙ってると思った、しかし音楽の方は最高にイカシてました。

ブルースというより、ルーツ・ロックという感じ。
実に黒っぽいヴォーカル、それもさりげなく、ベタつかず。
昔と変わらない声、それに上手い!

さりげなく、ベタつかず・・ここらへんがチーボーの歌の魅力でもあるんですよ。
押し付けがましくお客に迫ったり、寄ってくる事をしないで、クールなんですよね。
聴きたかったら勝手に聴けばって雰囲気がね、かっこいいんだな。
そんなところに憧れたな~昔、今も変わってないや。

カヴァー曲のセンスもこれまた最高。
ウィルソン・ピケットのDanger Zone、ディランのKnockin'On Heaven's Door、カール・パーキンスのBlue Suede Shoesなんて、言っちゃ悪いけどエルビスより10倍かっこいいよ、マジで。

これ聴いてて何故か思ったのはルースターズ。
ルースターズのファンや、私の博多の友人達に是非聴いてもらいたいなと。
多分気に入ってくれると思う。

私が高校の時かな、内田裕也の恒例のニュー・イヤー・ロック、その年は晴海の倉庫で行われました。
多分夜中の3~4時頃だったと思う、パワー・ハウス・ブルース・バンドが登場しました。

最前に陣取ってた俺が声かけたんですよ。
(横浜のパワーハウスだぜ!)と。
するとチーボー(嬉しい事言ってくれるジャン、ありがとう)と答えてくれました。

今もう一度ここで。

横浜のチーボーだぜ!!

そうそう、横浜と言えば加部正義のぞくぞくかぞく、9月に新譜が出る予定だそう。
興味があるけどどこで買えばいいかわからな~い、なんていうお嬢様、是非ゴクラクにお問い合わせ下さい、代引き通販でOKです。
まだ出てないけどね。

紅蜥蜴/ケシの華

2005-08-11 08:01:32 | Weblog
リザードの再発が終わり、紅蜥蜴のシングルを復刻させていたSSレコード。

そういえばシティ・ロッカーから出た「ケシの華」が出てないなと思いきや、今月末には復刻発売されるそう。

たまたま友人よりコピー依頼があり最近聴きなおしました。

以前にも一度CDで発売され、自分では買ったつもりだけどブツがない(アルツハイマー症候群)。
アナログ盤を引っ張り出してきました。

なんとも思い出深いこの1枚でして、発売告知があってからかなり待たされた記憶があります。
時々発売元Doll編集部に電話で問い合わせしては楽しみにしていました。

その日は新宿ロフトでリザードのGigが行われる日でした。
携帯電話、ましてインターネットなんてない時代です、新宿に出向く前にまたまたDoll編集室に電話、問い合わせてみると今日レコードが出来上がって来たとの事。

これは行くっきゃない!

新宿通り越して高円寺に向かい編集室に押し掛け、今はミュージック・マガジン等でもレヴュー書かれている行川氏から直接買いました。
世界で最初にこのレコードを購入したのが、実は俺なんです。
モモヨが手にするより早かったもんね。
まあ自慢にはならないけど・・・自慢にならない自己満足ってやつですね。

さて新宿ロフトに向かうと、知り合いもそうでない人も、俺が仕入れてきたこのレコードに興味津々、なんとなく自慢してました。

ところがだ、ロフト店内に入り暫くするとステージに行川氏登場。
(今日出来てきたばかりのレコードです、持って来ましたのでよろしくお願いしま~す)と来たもんだ。
オイオイ、持って来るなら電話の時に一声かけろよ、行川さん。

内容はアナログAサイドとBサイドでは少々趣きが違います。

Aサイドは1977年頃に録音された音源を収録、先日シングルで発売された「セクサス」も含まれます。
まだ後のリザードのような音とは違うのですが、モモヨの詩は当然ながらリザードへとの繋がりを感じさせれものです。

当時私達が注目し、期待したのがBサイドの4曲の音源。
これは紅蜥蜴からリザードに変わって行く過程とも言えるか、リザードの出発点と言えるのか。
この当時は場合によって紅蜥蜴とリザード、名前を変えながら活動していたそう。

東京ロッカーズの出発点、モモヨは自らプロデュースを行い、ミラーズ、カイトのシングルをゴジラ・レコードから発売しべくレコーディングをします。
そんな中、自分達のバンド、リザードも当然レコーディングをする訳で、この4曲がそれなんです。

結局はゴジラ・レコードからは発売されないわけですが、日本のパンクの出発点のひとつがこの4曲と言ってしまっても過言ではないと思います。

収録された「ロッキン・ドール」は後の「TVマジック」の元となります。

また「ロック・クリティック」はリザード最後期まで、ラスト・ナンバー、アンコール・ナンバーとしてよく演奏されました。
この曲は題名の通りくだらないロック評論家を攻撃するパンク・ナンバー、後に歌詞を変え「浅草六区」という題名でシングル、そして「バビロン・ロッカー」に収録されます。

題名を変えレコードに収録された理由は、ロック評論家なんて連中は、題材にしてレコードに残してやる価値もな奴等だから、という理由だそうでした。

フリクションなどに比較すると何故だか再評価されないリザード。
しかし私の考えるパンクやらロックの核心部分、それがこのあたりの音源にあります。

このアナログが発売された当時、中に一枚のソノシートが封入されていました。
発売当時リザードのギタリストだった北川、彼がやっていた螺旋というバンドのラスト・ライブを収録したものでした。
いろいろと問題があった時期ではあったけど、音的にはとても面白い時期でした。
その当時のライブ音源などが出てきた面白いんだけど・・・
どこかに眠るその時期の音源、おそらく絶対に出てくる事はないと思う、モモヨが許可出さないと思う。