ECHOES

Punk Rock Life

紅蜥蜴/The Destroyer

2005-05-28 14:26:29 | Weblog
少し興味深い噂を聞いたので、このシングル・レコードを取り上げます。

昨年秋、リザードのほぼ全作品が紙ジャケで再発されました。
そしてちかく同じレーベルから紅蜥蜴の音源がリリースされるとのことらしい。

紅蜥蜴の音源はリザードとしての活動が安定して行われていた時期、雑誌「DOLL」のレーベル、シティ・ロッカーからまとめた形で発売された事があり、後にCD化もされています。

それ以前、バンド名が紅蜥蜴からリザードに変わりつつある時期に、2枚のシングル・レコードが極少量つくられたそう。

一枚が「白いドライブ」「セクサス」の2曲を収録、そのうちの「セクサス」はシティ・ロッカーからリリースされたものに収録されたものと同じ音源だそう。

そしてもう一枚がこのシングルです、収録曲は「黒い人形遣い」「デストロイヤー」。
「黒い人形遣い」は、シティ・ロッカーからリリースされているものとは全く違うテイクです。

私がこのシングル・レコードを入手したのはどこかと言うと、モモヨの家です。

当時ある事件に巻き込まれる事になったモモヨ、彼の裁判費用の捻出等、彼を助けるための委員会のようなものが設立されました。
法政大学学館での2回のギグのほか、彼の家に当時いた人物が、彼の許可を得ずにいろいろな物品を販売しました。
そこで入手したのがこのレコードです。
このバザーについては後々いろいろな問題が出てきます、ただこれはここで書くような事ではないんで事情は控えさせてもらいます。

さて今回、このレコードと同じ出所、モモヨの私物、いわゆるデッド・ストックを元にしての再発との事。
どういう形での再発かは全くわからないのですが、こういう音が一般的に世に出る可能性が出てきたわけです。

先日のフリクション79と合わせて、あの時代の音が見直されつつあるという事です。

Arthue Doyle/Live In Japan 1997

2005-05-28 13:49:48 | Weblog
フリージャズ・サックスプレイヤー、アーサー・ドイルの97年日本でのライブです。

吉祥寺にある曼荼羅で行われたライブを録音したものです。

共演は日本人二人、ドラムに豊住芳三郎、そしてギターに水谷孝・・・・

まさに一期一会、この夜だけの特別な夜だったと思われます。

フロントマンはアーサー・ドイル、もちろん彼を前面に出した曲が多いです。
ただし私の注目は、多分このレコードを手にした多くの人もそうであろう、裸のラリーズの水谷孝に注がれてしまいます。

このライブが録音された時点で、裸のラリーズの活動はすでに休止、今現代も活動再開の噂さえありません。

私の知る限りですが、水谷孝の最も最新の録音記録がこのアルバムという事になります。

ここでの水谷孝のギターは、ラリーズでの演奏よりはずっと控えめなものですが、一聴して彼のギターとわかるもので、彼をフィーチャーした曲もあり、ラリーズで見られる彼の魔界のような場を垣間見る事ができます。

ジャケットはこれと違うバージョンもあるようですが、内容は同じようです。
レコードも実にきれいなピクチャー・ディスクとなっています。

裸のラリーズに興味をお持ちの方、このレコードと遭遇する機会がありましたら是非入手をお勧めします。

MAINLINER/Psychedelic Polyhedron

2005-05-27 17:17:04 | Weblog
日本の誇るハード・サイケデリック・バンド、ハイライズ。

そのフロント・マン、南条麻人の別ユニット、吉田達也と組んだMAINLINERの、1997年発表の作品に1曲をプラスしての再発CDです。

以前のブログで紹介した南条麻人のソロ作品、それはハイライズとは違い、自分の内側を向いているような内省的な音と感じました。

このユニットはその中間的な音かなと思います。

プラスされた曲を含めて、1曲ごとにスピードが上がってくるこのCD、聴いていて実に爽快感がある作品です。

いわゆるロック的な展開の曲の中で、歪んだギターが縦横無尽に飛び回る。

サイケデリックやらアンダーグラウンドなんてキーワードで偏見を持つのはやめて欲しい音。

たとえばみなさん、そして私、はじめてロックに興味を持った時、どんな部分に一番惹かれたか思い出して欲しい。
誰でも絶対興味をもっただろう、非日常的な歪んだギターの音、そういうロックのコアな部分を刺激してくれる音です。

そういった意味で、いわゆる一般的なロック・ファン(俺もそれ)に、ハイライズより受け入れやすい音と思います。

ギリギリのラインで制御されるノイズ、行きそうだけどとどまるノイズ、射精の瞬間の快感がしばらく続く気持ちよさ(失礼しました!)、そんな音です。

先日、興味深い音源を含む、裸のラリーズのブートレッグが密かにリリースされました。
そのような音に興味を持つ人には絶対の自信をもってお勧めします。

PINK FLOYD/Damn Braces. Bress Relaxes(Sirene)

2005-05-26 19:12:04 | Weblog
ピンク・フロイドですが、最近まで「ザ・ウォール」以降のものは、まともに聴いた事がありませんでした。
聴かず嫌いとでも言うのか、ロジャー・ウォーターズのソロ作も、数年前に出たライブ盤しか聴いてませんでした。

ところがいろいろなきっかけが重なり、最近は「ザ・ウォール」、そしてロジャーのソロにどっぷりハマッテいます。

今まではあまり意識してなかったんですが、どうやら私はピンク・フロイドのファンのようです。

これは以前から好きだった頃の時代のブートレッグです。
1972年、ハリウッド・ボウル、フロイドファンの間ではあまりにも有名音源、アルバム「狂気」発売以前、狂気のプロトタイプの演奏をメインにしたツアーのものです。

このCDセットには同じ日の演奏を2種類のソースで、そしてやはり同じ日のライブの、20分程の断片的な映像を収めたDVDのセットとなっています。

2種類の音源は、ひとつは昔から有名なアナログ・ブートレッグ、「Crackers」を実に慎重に、スクラッチ・ノイズもほとんど無い状態でCD化してあります。

もうひとつの音源は、あらたに見つかったマスタ-に近いテープからのCD化ということです。
若干テープの劣化がある部分も感じられますが、高音質に違いはありません。

基本的に同じ音源なわけですが、私はアナログ落しの音が好みかなと思いました。

この時のツアーの目玉は先程も書いたプロトタイプ狂気(あくまでも私の言い方です)、フロイドの代表作だけでなく、この時期のロック・アルバムを代表すると言ってもいい「狂気」、これの発表以前の演奏を聴けるという事でしょう。

「狂気」発表以後のライブ音源と比較すると、曲構成は同じでもデイブ・ギルモアのギターなど、かなり自由度が高くアクティブな演奏を聴く事ができ、興味深いです。

後半はECHOESをはじめ、いつものサイケデリック空間に誘う演奏が聴けます。

さて、全く期待していなかったDVDです。
予想どうり画質は悪く、そして完奏してる曲もなく演奏の断片だけ。
ライトはボヤケ、メンバーの顔も楽器も識別できない映像・・・・

しかしこれが当時のライブの雰囲気を垣間見る事ができる、貴重な映像でした。
映像が後半になると、まずドライアイスによる(と思う)スモーク、そしてライティング、凄いのが花火です。
この花火、演出で一発二発なんてものでなく、PAの脇、メンバー至近距離、それこそいたるところから火の手が上がっています。
その花火の出す煙がまた凄く、それとライトの光が融合、それこそぶっ飛びもののサイケデリック空間になっています。
そこにあの時期のフロイドの演奏が被さるわけです、想像するだけでもの凄いです。

イタリアのサッカー中継を観た事があるでしょうか、今朝イスタンブールで行われたチャンピオンズ・リーグのファイナルで負けた(寝不足です)A.C.ミラン、それとインテルがホームとするミラノのサンシーロ・スタジアム。
そこは構造状煙が抜けにくくなっており、ナイト・ゲームで発炎筒を炊くと、煙とライトが混ざりなんとも幻想的な雰囲気になる事があります。

このサンシーロを思い切り凝縮した感じ、この映像を見ているとそんな事をも思い出してしまいました。

消防法等の問題もあるだろうし、今では絶対にありえない状態でのライブだったわけです。

音源を聴くだけでは絶対に理解する事のできないこの時期のフロイドのライブ、雰囲気だけではあるけど垣間見る事が出来る、そういう意味で非常に嬉しい+1のDVDでした。

あの雰囲気を頭に思い浮かべながら改めて音を聴く、また違ったイメージで音源を聴く事ができます。

Paul Weller/STUDIO 150

2005-05-24 05:32:42 | Weblog
元ジャムのポール・ウェラー、ジャムでのキャリアよりスタイル・カウンシル、ソロとしてのキャリアの方がずっと長くなったけど、私の中ではやっぱり元ジャムのポール・ウェラー。

それだけあの3ピースのバンドで、ギターかきむしりながらジャンプしていた時の印象が強いわけです。

考えてみると、当時日本の雑誌とかが作り上げたロンドン・パンク5大バンド(笑)、その中のメンバーでコンスタントに作品をリリース、それなりの評価を得ているのは彼だけです。

ちなみに誰が言ったかしらないけど5大バンドをあげると、クラッシュ、ピストルズ、ダムド、ストラングラーズ、ジャムというメンツです。

そのポール・ウェラーが昨年秋に発表したのがこのアルバム、カヴァー・アルバムです。

よく友人、もしくは気になる女性に自分の好みの曲をテープに編集(今はMDでしょうね)、プレゼントするなんて事は多分誰でも経験があるでしょう。
私ももちろんあります、自分の話を書き出すとまた脱線しちゃうんで・・・
少しだけ。

26歳の頃、川崎の某病院に4ヶ月ばかり入院した事があります。
それだけ長くいると仲の良いナースさんも出てくるわけです。
今のようにオヤジではなかったんで、ついでに調子がいい部分もあったんで、年齢もちょうど良く恋愛感情も生まれました。
音楽の話もし、こんど外泊したらテープを作ってくるよという展開に。
作りました一生懸命、ところが当時の私です、女の子にもわかりやすいような曲をと選曲するんですが、今思い出すと凄いバンドばかりで。
クラッシュ、バズコックス、エコー&バニーメン、はたまたオンリー・ワンズまで。
彼女も一生懸命聴いて感想を言ってくれました。

また違うナースさんですが、奇特な人で私に興味を持ってくれました。
彼女もテープを作ってほしいという、あまり気が乗らないんで、暗い音楽ばかりだからつまらないよ、と言いました。
彼女は中島みゆきのファンなんで、暗い音楽も大好きだから大丈夫と言う。
それならばと、ジョイ・ディビジョンの曲を編集、最初と最後にキャバレー・ボルテールを入れてみてと・・・
彼女は一生懸命聴いてくれました。

今なにかで入院、突然ナースに編集したCDRプレゼントしたら「あのオヤジ、マジ!キモイ~」と言われるんだろな。

で、ポール・ウエラーのスタジオ150です。

これは彼が好きな曲を、テープに録って友人に聴かせるというコンセプトで作ったんだそうです。
かなり渋い選曲で、ほとんど知らない曲ばかり、ディランやニール・ヤング、バート・バカッラック作でカーペンターズでヒットした曲までやってます。
本編の収録曲です。
IF I COULD ONLY BE SURE (ノーラン・ポーター)
WISHING ON A STAR (ローズ・ロイス)
DON'T MAKE PROMISES (ティム・ハーディン)
THE BOTTLE (ギル・スコット・ヘロン)
BLACK IS THE COLOUR (トラディショナル)
CLOSE TO YOU (バート・バカラック)
EARLY MORNING RAIN (ゴードン・ライトフット)
ONE WAY ROAD (オアシス)
HERCULES (アーロン・ネヴィル)
THINKING OF YOU (シスター・スレッジ)
ALL ALONG THE WATCHTOWER (ボブ・ディラン)
BIRDS (ニール・ヤング)

実は日本盤には+2曲のボーナス・トラックも入っています。
発売当初、店頭の試聴機で聴き、かなり気にいっていたんですが、輸入盤ではDVD付きのがあり、それと日本盤で迷い、いつの日はDVD付きが無くなってしまい、なんとなく買う気持ちが萎えてしまい、購入を見送ったんです。

しかし今年になってから、輸入で5曲のライブ+Come Togetherのカヴァーを収録した2枚組仕様の盤が発売になりました。
これは買うっきゃない、と思っていると、なにやらSACD盤も出ているではないか。
ボーナス・ディスク付きは絶対欲しい、しかしSACDの高音質盤も聴きたい・・・・
迷う事1ヶ月半、両方買いました。

内容ですが、カヴァー集とはいえ知らない曲が多い、誰々の曲なんて意識せず、単純に良い曲が多いアルバムとして非常に楽しめます。
ボーナス・ディスクのライブをいいんですが、ビートルズのCome Together、こういう曲はポール・ウェラーの十八番、かっこいいです。

ただし自分にとって思い入れの強い曲、オリジナルの印象が強い曲のカヴァーは受け入れ難かったりするものです。
今回のアルバムでいうとディランのALL ALONG THE WATCHTOWER、これはやっぱり変にアレンジするよりオリジナルに忠実にやった方がいいかなと感じました。

バート・バカラック作でカーペンターズでヒットしたCLOSE TO YOU 、これなんて中学生の頃好きな曲でね、カーペンターズの曲とか聴くと思春期の胸がキュンとなる感じ思い出してしまいます(遠い目・・・)。
これなんかはポール・ウェラー版凄くいいですよ。

ホントいいアルバムですよ。

なんか、誰かに好きな曲編集して強引に聴かせたくなってきたな、クラプトンとかラリーズとかグチャグチャにしてね、最後はラリーズの「ラスト・ワン」で決まりだ。

東京ロッカーズ

2005-05-21 07:18:21 | Weblog
先日ユニオンで中古コーナーを見ていると目に入ったのがコレです。

私にとってはとくに珍しいものではありません、オリジナルのアナログが発売された当時から購入、聴きまくっていたタイトルです。

この紙ジャケでの再発、別に知らなかったわけでなく、発売された頃買っとくかな、とも思いました。
オリジナル同様に作られたジャケ、それはいいんですが些細な事で買うのを止めたんです。
PASSからの発売なんです、オリジナルは確かメジャーCBSソニーだったはず、もちろんPASSに恨みはないし、どちらかといえば好きなレーベルですが、CDの印刷面に例によってPASSとでかく印刷されてしまっているんです。
発売時その事を何かで読んだ俺、違和感ありで見送ったわけです。

で、今回1800円、クーポン券使って実質1300円で購入して、盤出してみるとでかくPASSと印刷されている、う~ん、なんか変だ(笑)。

ただし内容は言うまでもありません、自分にとって大きな曲がり角となったタイトルのひとつであります。

たとえばここに収録されたバンドの音に出会わなければ、今の音楽の趣味は全く違うものになっていただろうし、今親しくしている友人との出会いもなかっただろう。
もしかしたら、とっくにロックなんてヤクザな音楽との付き合いを止めていたかもしれない。
それだけ自分にとっては重要なレコードであるわけです。

さてここに収録された5バンド、リザード、ミラーズ、ミスター・カイト、S-KEN、そしてフリクション。
残念ながら私は行かなかったんですが、新宿ロフトで各バンド2回のステージを行い、そのライブの中から2曲ずつ収録されています。

解説の大鷹氏も書かれているのですが、音をかなりクリアに仕上げてしまい、客席の声も全く聞こえず、少々臨場感に欠ける音となり、あの狭いロフトの熱狂を伝えていないという欠点もあります。
また、収録の都合もありミスター・カイトの2曲が分断されて収録されているのも私としては不満です。
ただし、あの時点でこの音をメジャーから出し、このような形で残されている事実、これは非常に重要な事です。

日本のロックを語るうえで、比較的「東京ロッカーズ」は軽くみられていると思う。
今日本にはパンクとジャンルわけされるバンドが沢山いるだろうけど、それの原点の音がこれだと言ってしまってもいいと思う。
音的にはロンドンよりニュー・ヨーク系の音だろうけど、その後出てくるハード・コア・パンクのメンバー、ギズム、ガーゼ、あぶらだこ、そこらの連中はみんなここに集まっていたんです。

ライブの再発等で話題になり、再評価されているフリクションですが、彼等だけで大きなうねりをつくれたか、多分難しかっただろうと考えています。

むしろ紅蜥蜴の時代から、メジャーに出て行くチャンスに恵まれていたリザードの方が動きやすかっただろう。

リザードのモモヨ、彼は頭脳警察のパンタ、トシとも親密な関係があり、パンタ&ハルの関西ツアーにも同行、後の「東京ロッカーズ」関西ツアーへとも繋がっていくわけです。

当時パンタ以外のハルのメンバー、パンクには批判的な発言をしていました、その中でもリザードだけは認めているという発言もありました。

それだけメジャーとの繋がりがあったリザード、彼等なくては恐らくあれだけのうねりを起こせなかっただろうと考えます。

あの5バンドが集まり、周辺のバンドも巻き込み、あの熱狂が生まれたわけです。

このタイトルのレコーディング時の完全版のテープがどこかにあると思っています。
実際にリザードに関しては、モモヨのHPで一時期配布された事があります。
それには2回のライブの全容が記録され、もちろん未編集、客席の声も入っています。
2回とも同じセット・リストです。
ロボット・ラブ、レクイエム、モダン・ビート、マーケティング・リサーチ、ガイアナ、TVマジック。
このうちの2回目の冒頭の2曲がこのCDに収録される事になります。

いつの日か他のバンドの完全音源が出てくる事を強く希望してます。

ここに収録されているミスター・カイト、ほとんど話題になる事もないバンドですが、ニュー・ヨークのパティ・スミス、テレビジョンを思わせる事もあるバンドで、凄く良いバンドです。
数年前にキャプテン・トリップ・レコードより単独のライブがリリースされました、これは必聴です。
フリクション’79ライブだけで盛り上がってるみなさん、表面だけを見ないで是非こういうバンドにも興味を持って欲しい、今ならまだ買えます、どこで買っていいか判らないみなさん、是非「ゴクラク」で(笑)


The Allman Brothers Band /INSTANT LIVE , NC 8/9/03

2005-05-21 05:52:03 | Weblog
このブログは基本的にCD購入後直ぐに書くのでなく、最低でも1週間、長ければ1ヶ月くらい聴いてからと思っているのですが、今回は特例です、昨日購入したものです。

一部のマニアの間では(自分はマニアではないと思っているんですが)結構話題になっている、オールマンズのINSTANT LIVEというシリーズがあります。
03年のライブ、そして今は04年のライブを、ネット通販限定で販売するというもので、日本ではちょっと考えられない程の人気のアメリカでは、発売直ぐに完売、かなりのプレミアがついて取引されていたりするそうです。

03年の1タイトルのみストアで販売され、こちらでも大手輸入盤店、タワー、ユニオン等にも入荷、私も購入しました。

ネット通販のもので一番人気と言われているのが、デレク&ドミノスのレイラや、オールマンズのフィルモア・ライブをプロデュースしたトム・ダウド、彼が亡くなった事への追悼の意味で演奏された「レイラ」を収録されたものです。

私はブートでオールマンズ版「レイラ」は聴いていたのですが、現オールマンズのギタリスト、デレク・トラックスのデュアンを彷彿させるスライド・ギター、感情むき出しに歌うグレッグ、かなり感動的な演奏です。

さて今回のこの盤、これがそのアンコールで「レイラ」が演奏されたタイトルです。

新宿の某店では1万何千円、またはボックスで10万オーバー、そして最近では店頭販売されたものを含めて抱き合わせ、たしか3万6千円くらいというとんでもない値段で販売されてました。

聴いてみたい、欲しい、しかしそこまでは金銭感覚マヒしておらず眺めるばかりでした。

昨日別件でタワー川崎店に出かけ、いつものように巡回しているとオールマンズのINSTANT LIVEが並べてありました、(あ~、店頭販売したのが再入荷したんだな)などと思い眺めていると、あら、これ違うと気が付きました。

ネット限定で販売されていたもののうち、5タイトルが並んでいるではないですか、ドキドキしながら1タイトルずつ確認していくと・・・ありました、「レイラ」収録のもの。
しかも値段は1タイトル3枚組ですが税込み3015円でした。

最近浪費が重なりかなりヤバイ懐具合を考慮して、この盤とあと1タイトルだけ、2年前に出たスタジオ盤に収録されたストーンズのカヴァー「ハート・オブ・ストーン」と「エリザベス・リード」収録のものを購入しました。

最初に店頭販売されたものも今では一般の輸入盤店では見かけません、このタイトルの足はもっと速いはず、この値段でこの内容、オールマンズやクラプトンのファンに限らず、ロックに興味を持つ人全てに言わせてもらいます、無くなる前に買いなさい。

今ならタワー川崎店では全タイトル揃ってます、一昨日の時点でユニオンには入荷してませんでした。

FACES/A Nod Is As Good As A Wink・・・

2005-05-19 10:36:45 | Weblog
フィエセスの邦題「馬の耳に念仏」です。

フェイセスの4枚組ボックスが発売され、かれこれ1年近く経ちました。
とにかくよく聴いたボックスで、夏の間1ヶ月以上レコード店に行くのが嫌になってた俺、家でステレオの電源を入れる事もなく、車の中で繰り返しフェイセスばかり聴いてました。

少し前にユニオンで見つけたこのCD。
これはかつてDCCというレーベルで出していたパッケージと同じ、レーベル名はオーディオ・フィデリティと変わってますが、マスタリングを担当してるのはDCCと同じ、スティーブ・ホフマンです。

当時から一方の雄、モービル・フィデリティと比べ明るめの音、スピード感のある音という印象をもってたけど、この盤もその伝統を受け継ぐ音と感じました。

以前持っていたアナログの音を思い出すと、もったりとして音の分離が悪いというイメージがあります、ただ今とはオーディオ環境が全く違うので一概に比較はできないのですが。

この盤は予想どおりそういったイメージを変えてくれる盤でした。

演奏の内容は言う事なし、最高にかっこいいロックン・ロールです。

このメンバーだから出来るこの演奏、このフェイセスのようなバンド、どこにでもいるようでまずいない、誰にもマネできない独特のグルーブがあります。

後に日本人ベーシスト山内テツが加入して、ライブ盤を出すわけですが、凄く好きなんだけど微妙に雰囲気は変わっていったように思います。

そう、ロニー・レイン、ロッド・スチュアートを前面に出した曲の中に、ロニー・レインのほのぼのとした曲が挟みこまれている、そこら辺がこの作品、このバンドの魅力でもあります。

ボックスで聴くのもいいけど、このように丁寧にマスタリングされ、オリジナルと同じ曲順で聴くのはまた違った魅力があります。

復活したモービル・フィデリティのCDもですが、ある期間マスターを借り受け丁寧に音を仕上げ再発するもの、これは思い入れのある好きな盤に限らず、少しでも興味があれば買っておくべきだと思います。
市場から消えるのも早いです、後悔する前に買いましょう。

他にはドゥービーのものが出てたはず、モービル・フィデリティではバッド・カンパニーの1stを出すと聞いたがまだか・・・

TELEVISION/In To The Dream

2005-05-15 04:07:00 | Weblog
テレビションの昨年6月のロンドンでのライブ、ブートレッグです。

昨年あたりライブをやっていたのは知っていたけど、こうしてライブ・ブートを聴いていると不思議な気持ちになります。

突如再結成してCD出して、日本でもツアーやったのがすでに10年以上前、その頃と全く変わらない演奏です。
オリジナルの活動期のような、張り詰めた緊張感ではないけど、バンドの醸し出す雰囲気は初期とも変わらないと思います。

カラーコピーのお手軽なジャケですが、そこに使われている写真のトム・ヴァーレイン・・・
うーん、頭髪がかなり後退していた。
パティ・スミスが言った「世界一美しい首を持つ男」も、確実に年はとるんだなと。

再結成時に出したCDの曲を含め代表曲をずらり、トム・ヴァーレインのソロの時の十八番「サイコティック・リアクション」も収録。
音質もバッチリきれいに録音できてます。

一昨年あたりからのライノ編集での再発、ライブの発売もありましたけど、今現代も全盛時のクオリティを落とす事なくライブを行っている、そんな事を確認できる嬉しいリリースでした。

The Stranglers/Friday the Thirteenth

2005-05-15 03:36:21 | Weblog
ストラングラーズ、97年のロンドン・ロイヤル・アルバートホールでのライブDVDです。

ヒュー・コーンウェルが脱退したのが90年、もう15年前になってしまいました。
その後新メンバーポ-ル・ロバーツ、元ヴァイブレーターズ、ジョン・エリスを加えての来日、この時と同じメンバーでのライブです。

以前から発売していたのは知っていたのですが、私は映像作品があまり好きでなく未購入でした。
友人の店、サイケデリック・レコードショップ「ゴクラク」の店主が、廉価版を気まぐれで仕入れ、天井付近に置いてあったのを見るに見かねて引き取ってきました。

苦手な映像とはいえ、何故大好きなストラングラーズのオフィシャルDVDを買わなかったか、それはもうひとつ苦手が重なっていたからです。
ストリングスをバックに従えての演奏なんです、ダメなんです。
たとえばジョン・ケールがライブでやった(そいうばパンタもやった)、少人数のストリングスとの共演とかは面白いと思うけど、総勢16人のストリングスとの共演とかになるとまずダメです。
ジャズの世界では必ずやるんですよ、あちら側では(ひも付き)なんて言ったりします、これもダメでした。
ましてストラングラーズでしょ、合わないですよね。

見た結果、結構面白かったです。
ストラングラーズのメンバーとストリングスのお姉さん(全員女性、さすがだ)とのギャップが面白い。
いつもより上品に構えてるストラングラーズのメンバーの、化けの皮がはがれて行く様が面白い。
でもな~、やっぱりストリングスいない方が好きだな。

ストラングラーズの演奏は結構楽しめます、ジャンは相変わらず腰を低く構え、足をクネらせ時折蹴りを入れながらベースを弾いています。
コレ、実はムチャクチャきついはずです、空手の経験者ならわかるはず、常にどちらかの足に体重をかけながら移動、直ぐに蹴りを入れられる状態、それの鍛錬ともなります。

演奏も後半から終盤になると、メンバーはいつもどおりの不良中年に戻っていきます。
ストリングスのお姉さん、「いい人だと思っていたのに、こんな人達だと思わなかったわ」、なんて思ってる人もいるかも。
裸になっちゃう人もいるし。

このメンバーでの来日ライブ楽しめました。
それに昨年出た新作も好きです。
ヒューが抜けたというのも、自分の中ではケリついてたはず。
しかしこのDVDを少しマイナスな気持ちを持って見て、こんな気持ちが出てきました。
「ヒューがストラングラーズに戻って欲しい」。
今のバンドも凄く良いバンドだとは思う、ただ俺達が引き込まれたあのストラングラーズとは違う。

SISのHPで最近のヒューのライブの事が出てました。
ヒューがストラングラーズの曲を演奏するようになったとか。
そして「サムシング・ベター・チェンジ」をベーシストに歌わせてるらしい。
今ヒューはジャンの事を意識してるのは確かなんじゃないのかな・・・・