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《読書》瀧口雅仁『平成落語論-12人の笑える男-』講談社現代新書

2009-03-10 06:58:12 | 読書
●〔22〕瀧口雅仁『平成落語論-12人の笑える男-』講談社現代新書 2009(2009.03.05読了)〈2009017〉

○内容紹介
落語はとにかく聴けばいい。それは事実だ。しかし、知っておいた方がいいことだって沢山ある。 今後注目すべき噺家はいったい誰なのか? 平成落語の現状を論じ、その本質を掴みだす!
立川談春―今、あらためて考えてみたいこと。談春はほんとうに名人なのか?
柳亭市馬―落語の基準点。実は柳家小さんに一番近い落語家
柳家花緑―はたして花緑の落語はおもしろいのか?七代目小さんへの険しい道のり
三遊亭白鳥―落語界の救世主!?キーワードは“われわれも体感する日常の緊張感”
立川志の輔―“志の輔らくご”という、既存の落語を凌駕するボーダレス話芸
柳家喬太郎―とどまることを知らない才能の泉は、実は緻密な博打打ち
春風亭昇太―名言“落語は漁師”。だからこそ、『笑点』には染まらないでもらいたい
林家たい平―偉大なるマンネリズム『笑点』と林家一門が再生する将来性
林家正蔵―ただいま醸成中。襲名以降に見えてきた正蔵「らしさ」
笑福亭鶴瓶―狭くて広い落語界の中で、鶴瓶が次に打ち出す企画とは?
春風亭小朝―小朝が用意する次の手の内とは?落語ファンが望む落語へのカムバック
「二世落語家」―やっと出た将来性豊かな二世たち。有望な若手を先物買い

 それぞれが題名にあるとおり、「論」になっていました。それが妥当なものかどうかは私にはわかりませんが。

○最近の風潮
 最近、落語に関する著作が数多く刊行されているが、視点がさまざまであるだけに、興が湧く一方で、落語への接し方が若干ズレているものが多いように思える。
 年間に何人、何席の落語を見たかを自慢の種にし、その中から注目しておきたい落語家のこの一席をオススメするというものがやたらに多い。
(中略)
 質より量を求めれば、いい落語に出会える機会は単純に多くなるだろうが、だからと言って、量は質を必ずしもともなってこない。繰り返しになるが、昨日聴いたある師匠の『芝浜』が、今日もよいとは限らないし、明日のそれがさらによくなるとも限らない。やはり芸というものは演じ手と聴き手の間にある一期一会のものなのだ。(「はじめに」pp.12~13)
 誰を批判しているのでしょう?


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