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日々是好日~にちにちこれこうにち

 幸せ住空間&木の架構の家を提案します!
 小野綾子の日々ブログです。

祝上棟 馬場の家

2010-03-04 13:52:02 | 日々のお仕事
昨日、無事に上棟しました。

いつもより大きめの住宅であったことと、
梁の本数が多いこともあって、
日没までの作業となりました。



こちらの写真は、屋根に垂木が掛かったところを撮影しました。

この後、杉の野地板を貼り、
木のスぺーサーを取り付けて断熱材を敷き、
屋根全面に防水シートを掛けて、終了しました。


ところで、いつも建て主様から言われることがあります。

「基礎だけの状態だと、建物がかなり小さく感じて不安でしたが、
 立ち上ってみると、意外と大きいことが分かりました。」


そうなんですよね。
きっと、スケール感が出てくるからでしょう。
これを上棟マジックと言います。(笑)

住宅版エコポイント

2009-12-15 12:32:13 | 日々のお仕事
既に家電業界で始まっているエコポイント制度ですが、
民主党は、12月8日に「住宅版エコポイント制度」を盛り込んだ予算を発表しました。

省エネルギー性能が高い新築一戸建て住宅の購入には、
定額で30万円相当のポイントを与えられるそうですね。

条件として現在言われているのは、

○2010年1月1日から1年間に工事に着手した物件であること
○省エネ法で定める住宅のトップランナー基準であること
○上記基準に相当すると第三者機関に認定してもらう必要があること

こちらも、また認定のための申請が必要になるのですね。


詳しい内容は未発表。そのため
「長期優良住宅であれば対象となる」
「いや、二重で補助金は貰えないのでは?」
などの憶測が飛んでいるようです。

来週あたり、内容が聞こえて来るでしょうか。

コピー代MAX記録

2009-12-01 16:42:29 | 日々のお仕事
11月のコピー代が、独立以来最高記録をマーク!
白黒コピーだけでも、1800枚以上になっていました。

大型建築でも申請したのか?と思うところですが、
中身は木造2階建ての戸建住宅一件です。

それなのに、いつもと各段に違うのは、
「建築確認申請」以外に「長期優良住宅」を申請したからでしょうか。

図面、構造計算書、申請書類、添付資料etc・・
チェックを含めて何枚もコピーしました。


長期優良住宅の申請手続き手間ですが、実感として
確認申請の10倍エネルギーを注いだ感じでした。


ただいま技術審査中。
適合証が交付されたら、今度は申請書類を丸ごと一式またコピー。
それを行政庁に提出し、審査の後、晴れて認定が下りるシステムです。


省エネ&環境に優しい建築を目指すはずの長期優良住宅で、
紙資源を膨大に使ってしまいまいました。


住宅と家電の関係

2009-11-27 19:30:02 | 日々のお仕事
住宅設計で、収納やパントリーの計画をする際、
掃除機や炊飯器、電子レンジなどの家電は
どのようなものを使われているかを
伺いながら行なっています。

とは言え、

家電の世界は物凄いスピードで変化が起こり、
住宅の使用スピードと合わないことがしばしば起こります。

この15年で一番変わったのは、PC関連のLAN配線でしょうか。
当時は、まだまだ需要は無かったのですが、今は当たり前になっています。
LANが増大した一方で、激変したのが電話モジュラージャックの箇所数です。
携帯電話のお陰でしょう。


さて、家電の大型クラスと言えば、冷蔵庫と洗濯機。
実はもともと大型だったこともあり、
15年たった今でも、設計から見たスペースとしては
殆ど変わらないのが実情です。

それよりも、電子レンジや炊飯器、掃除機、湯沸かし器などは、
施主によって選択が様々です。

また大きな鍋などを、お持ちの場合もあるので、
収納を考えながら提案させていただいたりします。


ところで、家電の世界でもロボットが出始めていますので、
今後どうなって行くのか楽しみでもあります。

例えば、掃除機ですが「“ルンバ”使っています」という方も
出てくるでしょうね。(これは自分が欲しい家電の一つです)
こちらの設置場所検討は案外簡単なので悩まないと思います。

また、
「留守番ロボットを使って(飼って?)います」とか
「ウチの自動車は水素自動車です」とか
色々出てくると思います。



ところで、現在計画中の建物は、
今まで使用したことのない特殊な機器のオンパレードで
この機器が建物の準主役を担います。

ちなみに用途は住宅ではありません。
設備・排水・電気・ガスなど、住宅とまた違った世界が広がっています。

(久しぶりにブログを書くと、長文になってしまいました(^_^;長くてスミマセン)

祝日の朝に

2009-11-23 18:56:35 | 日々のお仕事
今月はブログ更新がすこぶる少ないです(笑)
2週間前までの激務から少し落ち着いて
先週は、体を休めるような日々でした。


さて、今日は勤労感謝の日。

朝一番から勤労に感謝しながら?気持ち良くお仕事しました。

今日は現場での打ち合わせ。
現場監督さんと、初顔合わせでした。

現場は、基本的に日曜日がお休みですが、
このような祝日は現場が動いていることが、良くあります。

久しぶりに天気も良く、暖かくて
現場日和の良い一日でした。



構造解決

2009-11-02 16:57:35 | 日々のお仕事
木の架構あらわしで、計画を進める。
勿論、合板一切使用しない前提で。


解決策は、ロフト収納の床で
ここを杉板30mmで水平構面を作り上げる。

同じく、水周りの天井裏も杉板で塞ぐことで、
結果、合板を使用せずとも建物の水平力を確保できました。


許容応力度計算はシビアに数値を拾うので、
基準法施行令46条の必要壁量軸組計算の結果と、かなり違ってきますが、

令46条の計算時に含めなかった石こうボード効果を、
許容応力度計算では、拾った方が、実質に近い数値になる気がします。


今回の計画ではロフト収納面積が比較的大きいため、
水平構面に有利に働きましたが、

屋根構面の杉板の倍率が、実験&認証手続きで
もう少し高いことが証明されれば、
野地板を無垢板で仕上げ、かつ、木の架構を楽しむ計画が
より広がります。

いずれ、この辺りも整理がなされ、
木の性能も見直されてゆくのでしょう。


構造の悩み

2009-10-30 20:18:56 | 日々のお仕事
・合板類を一切使用しない。
・無垢の杉板と火打梁のみで水平構面の耐力を確保する
・さらに、架構あらわしを希望

となると、非常に厳しい条件。


水平構面を優先すれば、架構あらわしは難しく、

架構あらわしを優先すれば、杉板+火打梁のみでは難しい。


しかし、杉板の床倍率が、低めの値で設定されているのは仕方ないこと?

実験結果で証明しない限り、この数値を引用せざるを得ない。
証明する経費は幾らかかるのだろう。
有難いデータを頂いたけれど、問題は屋根構面の新たなデータが無いこと。


許容応力度計算を優先するか、
それとも木造の場合は、基準法の仕様規定で満足させる方が、
得策となるのでしょうか。

明日、引き続き再検討し、
どのようにして、この問題をクリアしようか?
楽しみでもあり、また諦めでもあり・・・。


日々是悩日
しかし是もまた、いずれ好日の一部に溶け込んでゆくと思います。



真壁づくり

2009-10-17 14:51:48 | 日々のお仕事
現在、計画を進すすめている住宅は、室内全室を真壁造りとしました。


真壁(しんかべ)造りとは、柱をむき出しにした構造で、
どこに柱が入っているかが一目瞭然。

ちなみに、このブログトップの右側写真が
真壁造りです(照明の吊り下げている写真の方)。


40年程前までは、日本の住宅は殆どが真壁造りでしたが、
最近は、大壁(おおかべ)といって
壁で柱や梁を覆ってしまうスタイルが多いです。

その理由は、工事が簡単・比較的安価であることなどが挙げられますが、
そのため、一見したところで、これが木造住宅なのか
鉄骨住宅なのか分からない、という感じになります。


真壁造りの良さは、住みながら木を感じられること。
これこそ「何故、木で家を建てるのか?」という
質問の答えになるのではないかなぁ~、と考えています。


それにしても、全室真壁ですが、
作図していても大変気持ち良いことが分かりました。

建具がシンプルに納まります。
大壁では必要なケーシング枠なんて、全く必要としませんから、
柱にピタッと留めて、スーッと引き込める。
美しい納まり方なのです。


長期優良住宅考 その1~概要

2009-10-03 19:11:44 | 日々のお仕事
この度、長期優良住宅申請を行うことになりました。


長期優良住宅とは、前の福田総理時代に出来はじめた法律で
当時は“200年住宅”と言われていたため、
記憶にある方も多いと思いますが、

正しくは「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」と言います。
平成20年12月5日に制定・公布、
平成21年6月4日に施行されたばかりです。


ちなみに、国交省は盛んに
「200年ではない」「長期優良住宅である」と言い続けています。


長期優良住宅のメリットは、補助金が出ること。
また所得税、登録免許税(保存登記・移転登記)、不動産取得税、固定資産税の減税があげられます。



ところで、この法律で言う長期優良住宅とは何でしょう。
そのポイントは以下の内容となっています。


 1) 劣化対策・・《劣化対策等級3》

 2) 耐震性・・・《耐震等級2など》

 3) 維持管理対策・・・《維持管理対策等級3》《更新対策等級3》

 4) 可変性・・ライフスタイルの変化に対応するための階高確保

 5) バリアフリー性・・・《高齢者等対策等級3》

 6) 省エネルギー性の確保・・《省エネルギー対策等級4》

 7) 住宅面積・・良好な居住水準確するための必要面積
 
 8) 居住環境・・・景観など
 
 9) 維持保全の方法


さて、上記の《 》内の内容がキーポイントなのです。
《 》の内容は、平成12年に出来た「住宅性能表示制度」の等級です。

この制度を利用しているのは、マンション業者や建売業者が殆ど。
一般の建て主さんが造る戸建住宅では殆ど利用されてきませんでした。

何故なら、
「あなたの家は、等級2ですよ」「等級3ですよ」と認定をもらうのに、
申請料と図書作成で最低十万円以上、おおよそ数十万円程度の経費が
掛るのですから・・・。

そのような公の認定を取らなくても、
「このくらいの耐震性です」と
建て主さんには、今まで口頭で説明してきたのですが、
今回、それでは済まされません。
認定をとらなければ、等級が取れないからです。


と云うことで、すっかり不振の住宅性能表示制度でしたが
今回の長期優良住宅で見事に起死回生ということになりました。


長期優良住宅を申請するということは、
性能表示制度を申請することが前提になっています。

(続く)

色彩~プレゼン図

2009-07-30 20:20:00 | 日々のお仕事
プレゼンテーションの図面は、手描きが多く、着色にカラーを使います。

最初は色鉛筆を使用していたのですが、
6年ほど前に、某画材メーカーのマーカーに切り替えました。

ムラも出ず、コピー用紙にそのまま着色できる手軽さが便利で、
重宝していたのですが、


それが、最近、ベージュ系の色がどれも、赤茶っぽく変色してしまったのです。
(インクの酸化でしょうか?)

そんな訳で、最近のプレゼン図面は
灰色+緑色+赤茶色 の三色が主流となっていました。(笑)


マーカー自体が廃番になってしまったようで、
良く似た別の文具が、店頭では売られています。


また購入しても同じになってしまうんだったらなぁ・・と思い、
友人Yさんに透明水彩絵の具を紹介してもらい、早速購入。


タイミング良く、伊勢佐木町の有隣堂文具館が改装セール中で、
定価の30%オフになって、お買い得でした。(^_^)


固形絵具は、見た目と塗った色が全然違うから、
カラーチャートを先に作った方が良いとのことで、
最初の作業となりました。



Winsor&Newton社のコットマン・ウォーターカラー

綺麗な色ですね。


タイトル

2009-06-25 09:14:12 | 日々のお仕事
先日、「いぶき野の家」を施工した工務店さんから、
今度、ホームページ上で紹介するので、
家のタイトルを考えてほしいとの連絡が入った。


すでに、「いぶき野の家」と呼ばせてもらっているので
それでどうですか?と話したところ、
地名ではなく、特徴で表現してほしいとのこと。
要は、設計主旨を一言で表すとしたら?ということに近い。


そこで、他の家はどのように紹介しているのか、見たところ、

「敷地の高低差を利用したスキップフロアのある家」や
「白黒のコントラストと片流れ屋根が美しい家」など、
やや長めの文のようなものでした。


それで、ふと思ったのが、
設計事務所での紹介の仕方は「○○の家」と地名で表現することが多く、
工務店の場合は、前述のように形態で表現することが多いということ。

これは当然と言えば当然なことだと思いました。


何故なら、設計事務所の仕事は
依頼主が異なっても、設計者の個性や感性が反映されやすく、
建物を見て「これは誰それの設計だろう」と何となく見て分かると思います。

例えば、F.L.ライトだったら、ここはこんな感じで納めるのでは?とか
これは安藤忠雄っぽいなぁとか、何となく伝わってきます。

私の場合は、そのようなレベルの話ではなくて、(^_^;
地名で表現する方が整理しやすいので、使わせてもらっています。


一方、工務店は、地場の仕事なので、
同じ地域に、何軒も施工物件があります。
ですので、地名でタイトルをあてると、
「いぶき野の家」「いぶき野の家Ⅱ」などと、
徐々に増えていってしまうのですね。


話を戻して、家の設計コンセプトを一言で表現することは、
感じたことを俳句にする世界に似ている(?)ようで、
このようなセンスに欠ける私には、難しい作業(泣)ですが、

そのものズバリ・・思いついたものがあるので
それで提案してみようかな?、と思った今日この頃です。

祝・竣工「いぶき野の家」

2009-06-15 17:10:59 | 日々のお仕事
“いぶき野の家”が無事竣工しました。


お施主様と共に、さまざまな想いを込めて造った
こだわりの家が完成です。




・天然乾燥の杉で組まれた、柱と梁
・珪藻土と和紙の壁
・建具や床材は無垢材の杉
・建物にベニヤ合板は一切使用しませんでした


しかし、この家のこだわりとは、
このような“仕上げにこだわった”から言うのではありません。

その要素を一言で表現するとしたら、
「愛着」ではないか、と思います。


近況報告など

2009-06-08 23:00:05 | 日々のお仕事
このところ、ブログの更新が出来ませんでしたが、
元気に過ごしております。

もうすぐ引き渡し物件があり、今日も現場の確認。
数日後には完了検査とお引き渡しです。
今週は、事務所にいられるのが1~2日のみ、

さて、完成間近の物件ですが、
出来上がると、自分で図面を引きながらも、
想像以上に良いものに出来上がったように
思えるものです。

それは、やはり無垢の木と自然素材の効果のせいではないか・・と
ふと今思いました。





写真は、庭から見た外観の一部。
バルコニーは鉄骨をベースに、桧材のデッキ材と手摺を採用しました。