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国立劇場で文楽鑑賞

2012-09-25 13:57:09 | 日々のアート鑑賞

先日、初めて文楽を鑑賞してきました。

今年、大阪で何かと話題にのぼることの多かった文楽ですが、

舞台が素晴らしかったです。

 

 

人形遣いは頭と右手、左手、両足の3名によるチームプレー。

息の合った動きに、、まるで人形が自らの意思で動き、生きているかのようでした。

黒子をかぶっている、いないに関わらず、まったく気にならなかったのが印象的でした。

 

一人で役のセリフや状況を語る大夫。節をつけて場の盛り上がりを左右しています。

語りは古文が多いので、個人的にあまり得意ではないものの、

劇場横に字幕がでるので、時々確認しながら見ることが出来ました。

 

もし内容が分からなくても、人形の動きや、三味線の音、大夫の声で

何となく伝わってくる“雰囲気”自体が楽しめます。

そこが伝統芸能ならではなのかも知れません。

一つ一つの芸が深くて、わからないながらも

上手だなぁ~、素晴らしいな・・と感じるところが沢山ありました。

 

 

また、会場で購入したパンフレットが凄かった。

 

演目の解説本(舞台写真、出演者の顔写真入り)だけでなく、

別冊の床本集まで付いてきます。(字幕ででるあらすじ&全セリフ)

おまけに演目「冥途の飛脚」で、主人公が町をさまようその行程をしのぶ特製地図付き。

(この充実した内容で、たったの600円とは、凄い!の一言です)

 

文楽を楽しんでもらいたい、という意気込みが感じられて

何だか嬉しくなってしまいました。

ということで、初めてでも、大変楽しめた文楽。

もう一度見に行きたいと思っています。

 

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国立劇場 第二部 4時間公演

演目:

「傾城阿波の鳴門」~十郎兵衛住家の段~ 

(あらすじ)

 今は訳あって大坂で盗賊生活を送る夫婦の家に、国に残してきた娘が両親を探す旅の

 途中に訪ねてきます。

 娘に難儀がかかると思い、実の親だと名乗ることのできない母。

 (いとしさと切なさが伝わってくる場面でした)

 娘も何らかの縁を感じながらも涙ながらに別れたものの、気持ちがおさえられず娘の

 後を追う母。一方、外で乞食にたかられていた旅の娘を助け、

 家に連れてきた十郎兵衛。

 そこで娘が小判を持っていることを知り、金を預かってやると言いますが娘が抵抗し

 誤って窒息死させてしまう。

 変わり果てた娘の姿を見て驚く母。十郎兵衛も初めて実の娘と知る。

 すると、亡き娘の懐から、十郎兵衛の母親からの手紙が出てきます・・・

 

「冥途の飛脚」~淡路町の段~

(あらすじ)

 飛脚屋に、持参金つきで来た養子の忠兵衛は、最近、遊女の梅川に夢中。

 その梅川が他の人からの身請け話が持ち上がったため、お店のお五十両を

 身請けの手付に使ってしまう。

 そんな中、江戸からの為替金三百両が届き、お客のもとへ届けるつもりが、

 足が梅川のいる新町へ向かってゆく。

 

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