goo

五浦六角堂

2012-10-22 23:51:24 | 日々の建築ウォッチング

週末、茨城・五浦の六角堂へ行ってきました。

昨年3.11の大津波で一度は流されてしまいましたが、

今年の4月に再建かない、海辺に懐かしい六角の姿を見ることが出来ました。

 

再建された六角堂

 

こちらは、津波前の以前の六角堂です。(2007年9月撮影)

こうして見ると、殆ど姿変わらず再建されているのが分かります。

 

変わったところと云えば、

内部は

床が板張りになり、炉が再現されていました。

 

以前は、

六角に従属した形を持つ畳敷き。(2007年9月撮影)

 

また、基礎石が新しいものになっていました。

 

この地は、岡倉天心の別荘地。

日本美術院をこの地に移し、横山大観、菱田春草など

天心の門下生たちが移住してきて、数年過ごします。

 

“空気を描け”

天心の言葉どおり、絵に表現できた大観や春草たち。(そこがさすがです)

当時はまだ世間に受け入れられず、「朦朧(もうろう)体」などと批判を受けて

相当大変だったようです。

 

東京から離れたこの地に、創作活動の場を移して

己を信じた道を進んだ日本美術院の面々と引率者の岡倉天心。

 

その瞑目の場が、六角堂。(天心自身は「観瀾亭」と名付けていました)

愛船の龍王丸を海に浮かばせて釣りをしたり、六角堂にこもったり。

 

 

そんな天心の精神的シンボルの六角堂、

津波で一度は流されてしまいましたが

こうして再建されている姿を見れてとても嬉しかったです。

 

諸行無常を乗り越えた天心の“方丈庵”

 

六角堂前の広場も写真のように綺麗に整備されていました。

 

 

goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )