昨日の続きです・・
幸い山ビルの発見が早く、吸血事態は避けられましたが、
昼食時に、同行のOさんの靴下が、赤く染まっているのを発見。
吸血されると、なかなか血が止まらず、結局Oさんは、
手当てのために一旦帰社することになりました。
山に入るたびに吸血されては、林業関係者も、さぞかし大変なことと思います。
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神奈川県HPに
ヤマビル対策共同研究報告書が掲載されており、
抜粋すると、以下のような内容です。
■ヤマビルが吸血する動物・運搬される動物■
・県内7ヶ所で捕獲したヤマビルについて、DNA検査により調査した結果、
吸血する動物としてニホンジカが最も多く、次に多い動物はイノシシだった。
・ヤマビルが繰り返し吸血したことを示す「有穴腫瘤痕(ゆうけつ しゅりゅうこん)」
を持つニホンジカの割合を調査た結果、丹沢北部や東部で高いことが分かった。
・上記は、ヤマビルの生息地がこの地域を中心に広がっていることと符合した。
・このことから、ニホンジカなどの動物によってヤマビルが運搬されている
可能性が高いと考えられる。
そして、以前は丹沢の山奥だけに生息していたヤマビルが
急激に人里近くで増えたことは、シカやイノシシが
それだけ、山奥から出てきていることの結果であって、
ダムによる環境の破壊、
ニホンオオカミ絶滅の影響、
エサ場の損失、
山の荒廃などが、その要因を後押ししています。
私たち人間が、自分の生活のため良かれと思ってやってきたことの
「負の側面」が、明らかにされてきたのです。
物事には二面性があることを理解した上での決断だったのか、
はなはだ疑問です。
また、目先の利益や己の都合しか
見えていなかったことなど。
無明無知であったがゆえに、後々苦労するのは自分たちなのだと
つくづく思いました。
山ビル駆除の方法として、強い殺虫剤を散布すれば、
効果もあり、速効性もあるでしょう。
「山ビルを徹底的に駆除したい」と云う、一面性だけで物事を判断し、
そのように行動した場合どうなるか。
山ビルが居る場所は、水源地でもあります。
もし、それを行えば、山ビル被害以上の被害を受けることになりかねません。
水源地では、下草をかったり、落ち葉かきを行なうなどの、
地道な作業が続いているそうです。
駆除したい気持ち(ニーズ)を第一に、速効性・確実性を求めること。
また、それを評価することは、意外と危険な落とし穴が待っているのです。
(これは、家づくりでも同じことが言えます)
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ところで、山ビル対策として、木酢液が効くことを
材木屋さんに教えていただきました。
靴にスプレーして入山する。(露で流されるので、こまめに)
そして、山ビルが体についたら、塩をかける。
(ナメクジと同じ効果があるそうです)
または、エタノールでも効くそうです。
服装の対策について、「
ヤマビル対策共同研究報告書」
に載っていますので、これから山に入る予定のある方は、
是非参考にしてみてください。