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日々是好日~にちにちこれこうにち

 幸せ住空間&木の架構の家を提案します!
 小野綾子の日々ブログです。

ラファウ・ブレハッチ日本公演2017

2017-10-07 21:10:30 | 日々のアート鑑賞


こんにちは。
久しぶりのブログ投稿です。

ピアニストのラファウ・ブレハッチ日本公演2017へ、
2日間に渡ってコンサートに行ってきました。

今回は、
10月6日(金)フィリアホール公演、および
10月7日(土)みなとみらいホール公演へ。

約4年ぶりの来日となるこの日を、
昨年から大変楽しみにしていました。


今回は、バッハ、ベートーヴェン、ショパンの演目ですが、


1部のバッハは凄かった。
さすがブレハッチ様!
綺麗で繊細な演奏が、
魔法のように心を非常に落ち着かせてくれて、
バッハの音楽で寝落ちする人、大勢いました(笑)
心地よいイビキの音が・・・(^^;


ブレハッチの一番の魅力は何だろう。


数年前テレビでこの方の『英雄ポロネーズ』を聴いて衝撃を受けました。


繊細でノーブルな演奏。聴いたことのない美しさ。


ショパンの曲を弾いている人の

“自己顕示欲”とか“自我”とかを感じなかったのは、
ブレハッチが初めてでした。


素晴らしい演奏は、今回の公演もそうで
夢見心地の2時間を堪能してきました。


終演後、ブレハッチ様よりCDにサインいただきました!!
サインしてもらっている時に、日本語でとにかく
素晴らしい演奏だったことを伝えると、
優しく微笑んでくれました。(^^)

ベートーヴェンは凄い!2012年交響曲全曲コンサート

2013-01-01 14:41:26 | 日々のアート鑑賞

 

新年あけましておめでとうございます。

 

さて、昨年2012年の締めくくりとして、小林研一郎さんことコバケン指揮、岩城宏之メモリアル・オーケストラ (各楽団等からの一流選抜メンバー:コンサートマスター:N響の篠崎史紀氏)による、「ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会」に行ってきました。

 

まだ大晦日の午後1時前、会場入り口には角松がお出迎え。

 

 

会場入りし、早速特製パンフレットも購入しました。

 

パンフレットの表には「本邦初!第九はマーラー版で演奏!」の文字が。

 幕間の、作曲家・三枝成彰さんの解説によると、マーラー版は、

 

・各パートのスコアで一部、1オクターブ上の旋律に変更しているものがある。

・新しい音が加えられている。

・マーラー版は楽器編成がほぼ倍になる。

 

などが特徴で、楽器編成では例えば、

ホルンは(オリジナル版)4本→(マーラー版)8本。

フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットなどの木管楽器も(オリジナル版)2本→(マーラー版)4本。

トランペット2→4本、

チューバ0→1本、

ティンパニは1人→2人などとなっています。

 

オリジナル版とマーラー版の編成違いを、各パートごとに弾きくらべをしてくれましたが、倍になったぶん音の層が深くなって印象が全然違うものだな~と感じました。

また、このマーラー版の第九第4楽章は、弦楽器、管楽器、打楽器、合唱合わせて総勢335名に。

この大人数編成のため、日本では今まで行った記録がないとのことで記念すべきコンサートとなりました。

 

13時開演と同時に交響曲第1番から始まり、第9番の始まりは22時半ごろに。

いつものことながら、全曲コンサートはあっという間に時間が過ぎてゆきます。

やはり5番の「運命」、そして7番がとてもよかったです。聴衆も惜しみなくブラボーの声をかけていました。

 

 幕間はロビーで軽食をとりながら、前川國男設計の東京文化会館建築ウォッチング。

 

 

 

 

 

そしてマーラー版の第九、いつもの第九と曲の雰囲気が異なり新鮮でした。

ここはこんな感じの曲になっている!と所々感じる部分があり、

ベートーヴェン&マーラー&コバケン・・誰がどこの要素に強く反映しているのか、もうわかりません(笑)。

良い意味で交じり合っており、初めて聴く第九のようでもありました。

 

無事、全曲が終わったのは23:50頃。その余韻に浸る中、ロビーで楽団の首席奏者たちによるアンサンブルミニコンサートが始まりました。

曲目は、シュトラウスの「美しく青きドナウ」。

身近で聴くと、その音色の美しさにうっとり!本当に音が綺麗です。

 

華やかな曲をききながら、いつの間にか静かに、新年を迎えました。

 

どうぞ、今年もよろしくお願いします。

 

 


国立劇場で文楽鑑賞

2012-09-25 13:57:09 | 日々のアート鑑賞

先日、初めて文楽を鑑賞してきました。

今年、大阪で何かと話題にのぼることの多かった文楽ですが、

舞台が素晴らしかったです。

 

 

人形遣いは頭と右手、左手、両足の3名によるチームプレー。

息の合った動きに、、まるで人形が自らの意思で動き、生きているかのようでした。

黒子をかぶっている、いないに関わらず、まったく気にならなかったのが印象的でした。

 

一人で役のセリフや状況を語る大夫。節をつけて場の盛り上がりを左右しています。

語りは古文が多いので、個人的にあまり得意ではないものの、

劇場横に字幕がでるので、時々確認しながら見ることが出来ました。

 

もし内容が分からなくても、人形の動きや、三味線の音、大夫の声で

何となく伝わってくる“雰囲気”自体が楽しめます。

そこが伝統芸能ならではなのかも知れません。

一つ一つの芸が深くて、わからないながらも

上手だなぁ~、素晴らしいな・・と感じるところが沢山ありました。

 

 

また、会場で購入したパンフレットが凄かった。

 

演目の解説本(舞台写真、出演者の顔写真入り)だけでなく、

別冊の床本集まで付いてきます。(字幕ででるあらすじ&全セリフ)

おまけに演目「冥途の飛脚」で、主人公が町をさまようその行程をしのぶ特製地図付き。

(この充実した内容で、たったの600円とは、凄い!の一言です)

 

文楽を楽しんでもらいたい、という意気込みが感じられて

何だか嬉しくなってしまいました。

ということで、初めてでも、大変楽しめた文楽。

もう一度見に行きたいと思っています。

 

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国立劇場 第二部 4時間公演

演目:

「傾城阿波の鳴門」~十郎兵衛住家の段~ 

(あらすじ)

 今は訳あって大坂で盗賊生活を送る夫婦の家に、国に残してきた娘が両親を探す旅の

 途中に訪ねてきます。

 娘に難儀がかかると思い、実の親だと名乗ることのできない母。

 (いとしさと切なさが伝わってくる場面でした)

 娘も何らかの縁を感じながらも涙ながらに別れたものの、気持ちがおさえられず娘の

 後を追う母。一方、外で乞食にたかられていた旅の娘を助け、

 家に連れてきた十郎兵衛。

 そこで娘が小判を持っていることを知り、金を預かってやると言いますが娘が抵抗し

 誤って窒息死させてしまう。

 変わり果てた娘の姿を見て驚く母。十郎兵衛も初めて実の娘と知る。

 すると、亡き娘の懐から、十郎兵衛の母親からの手紙が出てきます・・・

 

「冥途の飛脚」~淡路町の段~

(あらすじ)

 飛脚屋に、持参金つきで来た養子の忠兵衛は、最近、遊女の梅川に夢中。

 その梅川が他の人からの身請け話が持ち上がったため、お店のお五十両を

 身請けの手付に使ってしまう。

 そんな中、江戸からの為替金三百両が届き、お客のもとへ届けるつもりが、

 足が梅川のいる新町へ向かってゆく。

 


「頼朝と重源」展

2012-08-16 21:18:21 | 日々のアート鑑賞

 

今回の奈良訪問を機に、

国立博物館で開催中の、「頼朝と重源」展にも足をのばしました。

 

 

平重衛による南都焼打によって、

伽藍の大部分が焼失してしまった東大寺の再建にあたったのが重源。

重源は、自ら中国にわたり、建築技術を習得したといわれています。

 

ここちらの展示が素晴らしいのは、

全国から集まってきた国宝・重要文化財級のゆかりの品々を

一同に見せてもらえることでした。

 

個人的に一番興味深かった展示品は

「東大寺大仏殿図」でした。

 

鎌倉時代に描かれた建築設計図(1284年)で、

よく見ると、グリッド線が薄く引かれていたりして。(^_^)

紙が古くて一部虫に喰われてはいるものの、

何だか生き生きとした息吹を感じられた気がしました。

 

その他にも、見事な仏像やら、

直筆の手紙やら、

見応え十分の内容でした。

 

最後に、秘仏の「国宝 僧形八幡神坐像」を拝み、

800年たった今も、鮮やかな色彩を放つ姿に感動して帰ってきました。

 

余談ですが、

この特別展がなければ、小野市の浄土寺(重源の建築)も見たいと思っていたのですが、

展示品が奈良博に来ている今、次回のお楽しみとすることにしました。

 

実は、帰りの新幹線で同じくした今回の研鑽会仲間に

「小野市の浄土寺へ行ったことがあるか?」と聞いてみたところ、

4人全員が、「行ったことある」と答えました(^_^;

行っていないのは、私だけ・・・何だか寂しいやら(笑)、

さすか皆さんと云うところでしょうか。

 


新年はコバケンで@日本フィル横浜定演

2012-01-10 09:53:30 | 日々のアート鑑賞

先週末、日本フィルの横浜定演に行ってきました。

今の座席になって初めてのコバケン・・間近で鑑賞♪、幸せです(笑)

 

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【プログラム】

 

モーツァルト:

オペラ《フィガロの結婚》序曲

 

チャイコフスキー:

ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35

    ヴァイオリン~千住真理子

 

ドボルジャーク:

交響曲第9番 ホ短調 作品95 《新世界より》

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明るいモーツァルトの序曲から始まったコンサート。

コバケンさん、譜面見ないで指揮するんだと、今更ながら知りました。(遅いですね)

 

そして、お次はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。

緑のドレスをまとった千住真理子さんが登場しました。

 

この方、とてもキュートな美しさがありますね~

それに、愛用楽器は世界遺産的ストラディヴァリウスの「デュランティ」。
はぁ~~、悲しいかな。ヴァイオリンに詳しくなくて、その凄さが分からずじまいでした・・とほほ。(T_T)

 

普通のヴァイオリンとは音が違うんでしょうね。ただ、高音がとても繊細で美しいなと感じました。名器のなせる技か、千住真理子さんの腕なのか。

 

そして、後半はドボルジャークの“新世界から”です。

第1楽章から第4楽章まで、どれも聴いたことある有名なフレーズを、コバケンの熱い指揮で堪能しました。

 

 

演奏終了後、挨拶するコバケンさん。これは定番ですね!

そして何とアンコールを2曲用意しているとの嬉しいアナウンス。

 

1曲目は、シュトラウス兄弟の「ピチカート・ポルカ」

ピチカートが醸し出す繊細な音が感動的。それにニューイヤーコンサートの雰囲気バッチリです。

 

2曲目は、ブラームスの「ハンガリー舞曲 第5番」

コバケンと言えばハンガリー。今回は「日本流」の演奏とのことでしたが、独特のテンポがまさにコバケンワールドで良かったです。

 

終演後は、ロビーでシーズンファイナルパーティーが開かれました。

ビールを頂きながら、コバケントーク、ミニコンサートを楽しませていただきました。

 

そうそう、先日横山幸雄ベートーヴェンジルベスターコンサートの指揮をした山田和樹さんが、

日本フィルの正指揮者就任決定とのこと!これは、楽しみです。

今度は、間近で山田さんの指揮姿が見れるかな。

 

そんなことなどを色々思いながら、

次回の3月公演を楽しみにしています。

 

写真は、終演後のみなとみらいの風景。イルミネーションが綺麗でした。

 


横山幸雄 ベートーヴェン ジルベスター コンサート

2012-01-04 16:34:19 | 日々のアート鑑賞

新年明けましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

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さて、2011年最後の夜は、横山幸雄ベートーヴェン ジルベスターコンサートに行ってきました。

 

横山幸雄さんのピアノで年越し・・2011年も横山さんの212曲コンサートがあり、プレイエルコンサートにも足を運び・・・締めくくりコンサートとしては嬉しい企画です。

 

 

さて、今回はベートーヴェン。そして、横山さんらしく今回も「全曲」系。

ピアノ協奏曲全5曲と、主要ピアノソナタ5曲の、7時間にわたるロングコンサートです。

 

そして、指揮者は若手実力派の山田和樹さん、そしてオーケストラは横浜シンフォニエッタと、こちらも楽しみな組み合わせでした。

 

 

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《第1部》 開場17:00 開演17:30 終演21:20

 

ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 作品15

 

  休憩1(20分)18:10~18:30

 

ピアノソナタ第8番 ハ短調 作品13 「悲愴」

ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2 「月光」

 

  休憩2(20分)19:00~19:20

 

ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品19

 

  休憩3(30分)20:10~20:40

 

ピアノソナタ第17番 ニ短調 作品31-2 「テンペスト」

ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 作品37

 

  休憩4(50分)21:10すぎ~22:00


《第2部》 開場21:30 開演22:00 終演24:45

 

ピアノソナタ第21番 ハ長調 作品53 「ワルトシュタイン」

ピアノソナタ第23番 ヘ短調 作品57 「熱情」

 

  休憩5(15分)23:00~23:15

 

ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58

 

  ~ カウントダウン ~

 

ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 作品73 「皇帝」

 

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ピアノソナタは、「悲愴」、「月光」、「テンペスト」、「ワルトシュタイン」、「熱情」の5曲。これだけでもコンサートとして十分価値あるラインナップです!

この中でも特に「テンペスト」の演奏が素晴らしいと思いました。正確な指さばきに、流れるような滑らかな演奏。曲の魅力が引き立ちました。

一方、「熱情」は、激しい演奏となり、ベートーヴェン自身の内なる激しさを超えてしまったのではないか、と感じるくらいでした。

 

ピアノ協奏曲の全曲を一度に聴けたのも、よかったです。第3番が短調ですが、他は全て長調

の明るい曲です。

 

そして、第4番の演奏が終了した時、2011年も残すところ3分というタイミング。

 

横山さんと山田さんのミニトークがあり、いよいよカウントダウンをしたかと思うと、2012年と同時に第5番「皇帝」の演奏が始まりました。華やかに始まるこの曲の冒頭は、「ハッピー ニュー イヤー!」と言っているようでした。

 

ところで、会場には、今年も年越しソバが出ました。

 

海老天つきで400円とリーズナブル。温かいソバですし、大人気でした。

 

お祭り騒ぎ的な要素はありませんでしたが、熱演に圧倒されて7時間もあっという間・・・

楽しい年越しの夜をすごすことができました。

 

一つだけ、残念だったのは、指揮者の山田和樹さんの姿が、席から見るとちょうどピアノの影に隠れてしまって見れなかったこと。いつか、山田和樹さんの雄姿をどこかのコンサートでおがみたいと思います。

 


第九の季節

2011-12-19 16:03:48 | 日々のアート鑑賞

子供の頃、毎年年末になると第九コンサートが溢れる状況に、

飽きもせず毎年やるのかな・・などと思っておりましたが、

最近、第九コンサートを楽しみにしている自分がいます。

歳をとった証ですね。(笑)

 

ということで、先週末、日本フィル横浜公演の第九を聴いてきました。

  

昨年は、コバケン指揮の炎の第九でしたが、

今年は、広上淳一さん。

広上さんのパワーに圧倒されて帰ってきました。

 

第一部は、バッハ シャコンヌの斎藤秀雄氏編曲のオケバージョン。

 無伴奏ヴァイオリンのための・・が有名ですが、オケバージョン、かなり素敵です。

今年は、未曾有の大災害の年でしたが、私には何だか鎮魂歌に聴こえました・・

何事も無く、今年も演奏会に来れたことに、感謝の想いがでてきました。

 

第二部の第九、

やっぱり、良いですね~(笑)

全身全霊の指揮、日フィルの演奏、ソリストの声

そして、第一部の選曲も・・・。

 

今年も残り2週間となりましたが、良い年末をお過ごしください。

P.S. 横浜クイーンズスクエアのクリスマスツリーです


第32回 吉田桂二先生の個展

2011-11-01 08:36:13 | 日々のアート鑑賞

10月28日~11月9日開催中の吉田桂二先生の個展に行ってきました。

 

今年のテーマはチェコ・プラハ+南ボヘミアの3つの町、

和紙に墨で線をひき、水彩絵の具で着色された絵について

会場にいらした吉田先生に、着色技法について少しお聞きすることが出来ました。

 

ところで、今年の個展案内の絵はがきは、例年と少し感じが違いました。

チェコの建築壁面に施された、立体画だまし彫り?のスケッチ。

 

平面な外壁に薄くモルタル、しっくいを塗り、僅かに削って

さらに影の部分を着色して、凹凸感を出しているそう。

 

日本の建物と違って、窓が小さく、外壁面が多いため、

色々な装飾技法が生み出されては、流行ったりしたのでしょうか。


壁が大きなカンバスとしたら、建築美というより装飾美と言うべきか・・

などと理屈っぽいことは会場では考えませんでしたが(笑)

チェコの建物は、歴史が古くて町並みも綺麗ですね。

(東京も戦前はとても美しい町並みだったようです・・残念)

 

一方で、プラハには「ダンシング・ハウス」なる現代建築もあり、

昨年プラハを旅行した友人に写真を見せてもらいましたが、

隣同士のビルがお互いに抱き合いながら踊っているようなデザインです。

冷戦が終わったあとの自由の踊りを建築で表現?でしょうか。

 


日本フィル横浜定演2011年10月

2011-10-31 17:57:35 | 日々のアート鑑賞

29日土曜日の日本フィル横浜定演へ行ってきました。

秋の芸術鑑賞・・今回の演目は、

ヴィヴァルディ:オーボエ協奏曲 ニ短調 RV454
グリーグ:ピアノ協奏曲
サン=サーンス:交響曲第3番《オルガン》

の3本立てです。

 

指揮は、ハンスイェルク・シェレンベルガーさん、

オーボエ奏者でもいらっしゃいます。

 

一曲目は、オーボエを演奏しながら、指揮もされました。

ヴィヴァルディってやはりいいですね。四季のイメージが強いですが、

バロック音楽ならではの音、チェンバロと弦楽器にオーボエの音色がかぶさって

心地よい響きでした。

 

さて、お次はグリーグのピアノ協奏曲で(出だしが有名ですね)、

ピアノは16歳の天才ピアニスト、小林愛実さん。

 

真赤なドレスに身を包んで登場しました。

まだ、あどけなさの残る笑顔ですが、リストが絶賛したというこのピアノ協奏曲を

全身で奏でる迫力に参ります。

 

 

幕間をはさんで、後半はサン=サーンスの交響曲第3番《オルガン》。

パイプオルガンは勿論のこと、ピアノの連弾もオケに加わる壮大な曲でした。

この曲はリストに献呈されたもの・・

 

グリーグとこちらと、今回の隠れキーワードはリストでしょうか(^_^)

 

さて、終演後、楽屋出入口でハンスイェルク・シェレンベルガーさんにお会いでき、

周りの皆さんに交じって、サインを頂いてきました。

 

一曲目のオーボエの音色、とても綺麗でした!

 


大井浩明氏 ヤニス・クセナキス全鍵盤作品演奏会

2011-09-24 13:34:58 | 日々のアート鑑賞

昨日、HAKUJUホールで行われたヤニス・クセナキスの全鍵盤作品演奏会に行ってきました。

 

ヤニス・クセナキスに興味を持ったのは、やはり建築家にして作曲家であることは否めません。

かの有名なコルビュジェの元で働きながら、図形的かつ数学的解釈でもって新しい音楽を生み出していった作曲家・・その作品はどんなものだろうと興味を抱いたことと、何といっても「全曲」コンサートですから(笑)。こういうの、好きなんです。

 

ピアニスト横山幸雄によるショパンピアノソロ全曲コンサートを聴いて思うのですが、

一人の作曲家の作品を通しで聴くことは、美術館で云う「○○展」のように、その作曲家の作風や想いに触れやすくなる利点があります。

しかしこのようなコンサートはやはり演奏家も大変ですので、企画自体が少ないのは少々残念・・。有名曲の寄せ集めコンサートより、よほど興味深い企画なんですが。

そんな、挑戦状?をあえて拾われた大井浩明さんというピアニストが、これまた現代音楽の難曲ぞろいのクセナキス全鍵盤曲コンサートを企画されたのは、凄いことだと思います。

 

全曲聴いて分かったことは、難しい曲だな~ということです。(笑)

西洋古典音楽に馴染んでいる身(=音楽は情緒的・感情的なものと認識)としては、理論と形状的なものから入って作られた曲というのは、同じ音楽とは思えない部分を感じました。

 

音の鳴る図形?、グラフやら数式、水玉などの模様が頭に浮かんでは消えてゆくような感じです。

また「全鍵盤曲」という意味は、ピアノとモダンチェンバロのことだったのですが、モダンと言ってもチェンバロ、しかしこんなチェンバロの曲聴いたことがないという驚きでした。シンセサイザーのように聴こえるのは、楽器のせいというより曲のせいのような・・・。

 

終演後、ホールにいらした大井さんに少しお話を聞くことができました。

一番知りたかったのは、曲として認識できるか分からない次元の曲を、本当に覚えていられるかということでした。(譜面を見て演奏されていました。)・・3日で忘れるいきおいの曲だと。(笑)

また、打楽器との共演曲は、ズレずによく合わせられる・・さすがプロと思いますが、それも、クセナキスという作曲家は、合わせられないように作ったかのごとく難曲・・。

これは、ショパン全曲コンサートとはまた違った次元で、よっぽど大変な企画に違いない・・と、認識した貴重なコンサートでした。

 

ということで、HAKUJUホールの屋上からの写真。

 

 

よく分からないけど、凄い・・そんな今回の、

【プログラム】

 

6つのギリシア民謡集 (ピアノ)

  1.「踊るとムスクの匂いが」

  2.「むかし恋ひとつ」

  3.「やまうずらが山から降りてきた」

  4.「クレタ島の3人の坊さん」

  5.「今日は暗い空」

  6.「ススタ」

 

ヘルマー記号的音楽 (ピアノ)

 

エヴィアリ (ピアノ)

 

ホアイ (モダンチェンバロ)

 

ミスツ (ピアノ)

 

 ~休憩~

 

コンボイ (モダンチェンバロ+打楽器)

 

ナアマ (モダンチェンバロ)

 

ラヴェル頌 (ピアノ)

 

オーファー (モダンチェンバロ+打楽器)

 


横山幸雄プレイエルピアノ・ショパンコンサート

2011-07-08 07:32:43 | 日々のアート鑑賞
101年前と聞くと、ずいぶん昔のようですが、西暦で言えば1910年。
父方の祖母が生まれた年と同じかと思うと、つい最近のことのように感じてしまいます。

さて、先日横山幸雄さんのプレイエルピアノによるショパンのコンサートへ行ってきました。
101年前のプレイエルピアノで演奏するというのが、このコンサートの醍醐味。
今まで、コンサートと言えばスタンウェイ社のピアノ、またはフォルテピアノしか聴いておらず、その「音」の違いが作品の印象をどのように変えてしまうのか、興味津々でした。

プレイエルはショパンが愛したピアノ。舞台上のプレイエルを見たとき、まさに調度品のような色と形を見て、室内サロンに良く映えるだろうな、と感じました。

当日のチラシより


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2011年7月5日(火) 19:00開演 (18:30開場)
【上野学園 石橋メモリアルホール】
横山幸雄 プレイエルによるショパン ピアノ独奏曲全曲演奏会 第10回

 バラード第3番 変イ長調Op.47
 2つのノクターンOp.48 
 前奏曲 嬰ハ短調 Op.45
 演奏会用アレグロ イ長調Op.46

 幻想曲 へ短調Op.49
 バラード第4番 へ短調Op.52
 ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄」Op.53

[アンコール] (記憶に間違いなければ・・ですが)
 ノクターン 第8番 変ニ長調 op.27-2
 前奏曲 第8番 嬰ヘ短調 op.28-8
 ワルツ第10番 op.69-2

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最初、バラード第3番を聴いて、プレイエル・ピアノのせいだけとは思えない長い残響音に、戸惑いました。ホールの設計のせいなのでしょうか?バラード第3番の出だしが残響音で不明瞭になってしまったことに、やや残念さを感じてしまいました。

しかしノクターンに曲が移ると、これが良かった。
静かでスローな曲に実に合います。残響音もこの頃には慣れたのかもしれませんが、プレイエルピアノの何となくこもるようなソフトな音色が、ピアニッシモを上手に奏でているのには、想像していた以上に良かったです。

同じく、幻想曲、バラード第4番も、スタンウェイよりプレイエルでの演奏に軍配があがると感じました。

特にバラード第4番は、ショパンの曲の中でも最高傑作と言われてますが、それはプレイエルピアノで聴くと正にそうだと感じるものがあります。スタンウェイピアノは音が明瞭なので、冒頭のピアニッシモ系の旋律が、私にはやや単調に聴こえてしまっていたのでしょうか。

そして、アンコールの三曲は、さすがプレイエルピアノ向きと、思わず唸るような選曲でした。

個人的感想として、
 ノクターン
 前奏曲
 ワルツ
 マズルカ
 幻想曲
 バラード第4番
このあたりが、プレイエルピアノ向き。

一方、
 バラード第3番
 英雄ポロネーズ
こちらはスタンウェイ向きかも。

演奏会用アレグロは、どちらでしょう?難しいですね。


今回のコンサートですが、自分にとってバラード第4番の真の美しさを感じられたことが一番の収穫だったかも知れません。


日本フィル横浜定演シーズンファイナルコンサート2011年7月

2011-07-04 13:52:24 | 日々のアート鑑賞
先週末、日本フィルの横浜定演に行って来ました。
シーズンファイナルということで、日フィルさん、力入っている!?
とにかく、個人的に今シーズンで一番感動したコンサートでした。

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 指揮:広上淳一
 ソプラノ:谷村由美子
 合唱:東京音楽大


  ドビュッシー:小組曲
  
  カントルーブ:《オーベルニュの歌》より
   ・バイレロ
   ・「3つのブーレ」
     泉の水
     どこで羊を見つけよう?
     あちらのリムーザンには
   ・カッコウ
   ・きれいな羊飼いの娘
   ・チュッ、チュ(しっ、静かに)
   ・女房持ちは不幸せ
 
  ホルスト:組曲《惑星》

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まず、ドビュッシー作曲・ビュセール編曲の小組曲は、
ウットリするような綺麗な曲で、この暑さも涼やかに感じてしまいそう。


夢見心地になったところに、
ソプラノ谷村由美子さんによる、カントルーブのオーベルニュの歌。
この一曲目「バイレロ」を聴いて、心が揺さぶられて涙が出そうになりました。

幕間に友人と会ったところ、その友人が、
「あの歌の一曲目、ずっしーんとハートに来たね。涙が出そうになった~」
と(@_@)、感動の壺がまったく同じ! さすが心の友。


後半は、ホルストの惑星。全曲通しで聴いたのは、今回が初めてでした。
さすがに迫力ありました。(広上さんの指揮効果!?)
事前に知人の作曲家Sさんからこの曲の解説をして頂き、興味深く鑑賞しました。
最後の海王星では女声合唱団が登場し、神秘的なヴォイスが響きました。
この世のものとは思えない、気分はすっかり神秘の世界の奥深くへ・・。


そして、最後はアンコールで、シベリウスの「アンダンテ・フェスティーボ」
このシーズンファイナルをお祝いするかのような、美しい曲でした。



さて、コンサート終了後は、ロビーにてドリンクが配られ、乾杯。




指揮者の広上淳一さん、ソプラノの谷村由美子さんのミニトーク




ロビーでミニコンサート!チェロの大澤さんはじめ日フィルの若手演奏家の皆さん。




そして、ロビーにはまだまだ日フィルメンバーさんがいらっしゃいました。
ヴァイオリンの加藤さんと記念撮影。




トロンボーン首席奏者の藤原功次郎さんを囲んで。明るく屈託の無い人柄から皆の人気者。
今日は出番が無かったけど、コンサートにいらしたとのことでした。



演奏も、内容もこの一年で一番盛り上がりました。
来期も定期会員一年間申し込んじゃいましたので、これからも楽しみにしています。

現代音楽の世界

2011-06-08 23:53:10 | 日々のアート鑑賞
先日、知人の紹介で現代音楽のコンサートへ行ってきたのですが、
シュールで面白かったです。


ロビーに演奏の楽譜が置かれていたので、拝見したのですが、
全てが無調性。4分の2.5拍子なども当たり前の世界。

これを演奏する人は凄いなぁ・・と漠然と思い描いていたのですが、
実際に演奏を聴いて、想像以上に凄かった。

聴いたというより、観た、という感じですが、

ある、チェロの独奏曲。
第一楽章の激しい演奏で、弓が切れる、切れる。
しまいには本体の弦も切れるし、駒の下で演奏するし、
そのパフォーマンスが、なぜかおかしくて笑いを必死にこらえていたのですが、

最後には、弓を両手に1本ずつ持ち、2本同時演奏。
もちろん、指で弦を押さえられないので、開放弦での演奏だったのですが、
最後は、アゴで弦を押しての演奏でした。(@_@)

この場面に、隣の隣に座っていたMさんが思わず声を出して笑う。
私も本当に可笑しくて、でもコンサートで笑っていいのか分からず、
必死で抑えて、抑えて・・(笑)

演奏後は、その熱演にブラボーと声掛けたくなりました。

多分、数百万はするであろう楽器を
そこまで痛めながら演奏する熱意って、一体何ものだろう。(笑)
現代音楽の作曲家Kさんに聞いてみたのですが、上手くはぐらかされ(?)ました。作曲家さん自身が凄いキャラクターをお持ちだということは、分かりました。(笑)


でも、全体に無調性で表現したかった何かを感じることが出来ました。
感情的なもの、生命の動き・・
あるときは、ささやかで、
またあるときは、核分裂のような激しさでした。

指揮者ペリー・ソー&(p)横山幸雄&日フィル

2011-05-17 19:00:34 | 日々のアート鑑賞
最近、音楽鑑賞ブログの傾向あり。
気楽に書けて楽しめて、ほっと一息できる感じなんです。


先週土曜日は、横浜の日フィル定演に横山幸雄さんが登場しました。
先日のショパン212曲コンサートから10日ばかりで再会できて嬉しいです。

嬉しいと言えば、今期の座席が最前列の中央ですから、間近で拝める幸せをかみしめつつモーツァルトのピアノ協奏曲第24番を鑑賞しました。

第一楽章の後半のカデンツァ部分ですが、横山幸雄さんにマッチしたメロディーでした。何版なんでしょう。どこかショパン系入っている?という感じでした。ネビル・マリナー&ブレンデルによる演奏CDを持っているのですが、聴き比べても違うようです。

個人的には最後まで短調な第三楽章が好きです。最初に聴いた時、モーツァルトにしては悲愴感が漂う珍しい感じだな~と思ったのですが、トコトン短調なところがかえってクセになりました。安易に長調に転調ないところがかえって考えられた凄さを感じます。


ところで、指揮者は香港のペリー・ソーさん。日本初上演だったそうです。



休憩時間には、ロビーでペリー・ソーさんの日本へのメッセージが配布されました。心優しい方なんですね。
指揮の方も、情熱的でハキハキした動きが素晴らしかったです。若くて爽やかな指揮者さんも、もちろん間近で鑑賞して参りました。(笑)

ブラームスの交響曲第2番、良かったな~・・


さて来月は、指揮ラザレフさん。こちらも楽しみです。

横山幸雄ショパン・ピアノソロ全212曲完全奏破コンサート~第4部

2011-05-06 15:03:17 | 日々のアート鑑賞

●第四部 22:00~26:00

30代はじめから晩年まで。

【 】 は、通称名を追記

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Part1(10曲)22:00~23:00

179 バラード 第3番 変イ長調 op.47
180 ノクターン 第13番 ハ短調 op.48-1
181 ノクターン 第14番 嬰ヘ短調 op.48-2
182 幻想曲 ヘ短調 op.49
183 マズルカ 第30番 ト長調 op.50-1
184 マズルカ 第31番 変イ長調 op.50-2
185 マズルカ 第32番 嬰ハ短調 op.50-3
186 即興曲 第3番 変ト長調 op.51
187 バラード 第4番 ヘ短調 op.52
188 ポロネーズ 第6番 変イ長調 op.53 『英雄』

[15分休憩]

Part2(8曲)23:25~00:35


189 スケルツォ 第4番 ホ長調 op.54
190 ノクターン 第15番 ヘ短調 op.55-1
191 ノクターン 第16番 変ホ長調 op.55-2
192 マズルカ 第33番 ロ長調 op.56-1
193 マズルカ 第34番 ハ長調 op.56-2
194 マズルカ 第35番 ハ短調 op.56-3
195 子守歌 変ニ長調 op.57
196 ソナタ 第3番 ロ短調 op.58

[15分休憩]

Part3(16曲)0:50~2:00

197 マズルカ 第36番 イ短調 op.59-1
198 マズルカ 第37番 変イ長調 op.59-2
199 マズルカ 第38番 嬰ヘ短調 op.59-3
200 舟歌 嬰ヘ長調 op.60
201 ノクターン 第17番 ロ長調 op.62-1
202 ノクターン 第18番 ホ長調 op.62-2
203 マズルカ 第39番 ロ長調 op.63-1
204 マズルカ 第40番 ヘ短調 op.63-2
205 マズルカ 第41番 嬰ハ短調 op.63-3
206 マズルカ イ短調 WN60 (1846 op.67-4) 【マズルカ第45番】 
207 マズルカ ト短調 WN64 (1846 op.67-2) 【マズルカ第43番】 
208 マズルカ へ短調 WN65 (1848 op.68-4) 【マズルカ第49番】 
209 ワルツ 第6番 変ニ長調 op.64-1 『小犬のワルツ』
210 ワルツ 第7番 嬰ハ短調 op.64-2
211 ワルツ 第8番 変イ長調 op.64-3
212 ポロネーズ 第7番 変イ長調 op.61
   『幻想ポロネーズ』

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この部は、華々しい大曲と、深い憂いを帯びた曲、天上を思わせる曲など
ショパン晩年の傑作が出てきます。
特にPart1のプログラムは、バラード3、幻想曲、即興曲3、バラード4、ポロネーズ英雄、と名曲が目白押しで、横山さんの演奏が凄かった。会場は大興奮に包まれました。どこか格闘技のような(?)凄まじさでした。

Part2以降、段々と奥深い曲が増えます。
ショパンの健康不安、親友や身近な人々との死別、そしてジョルジュ・サンドとその子供達との不和。
不運な晩年に生まれた曲の中には、「ノクターン第17番」のように静かな平穏を夢見るような曲もありました。

最晩年のワルツ「小犬のワルツ」は、Part3の最後の方に登場。ここで聴くとショパンが小犬の可愛さに深刻な自分の立場を忘れて慰められていたのではないかと受け取ってしまいました。

ラストの「幻想ポロネーズ」は横山さんも心を込めた演奏。
ついに終わりました! 212曲全曲弾ききりました(聴き終えました)。
ショパンの生涯を追って朝の8時から夜中の2時まで。振り返ればあっという間の18時間でした。会場はスタンディングオベーションで称えました。


そのまま、ギネス認定式と横山さんのインタビューが行われ、
「日本の復興を考えると、自分はたった18時間弾いただけです・・」という内容の話をされた横山さん。このコメントはこちらもビックリ。いやー結構大変だったはずです。どこまで自分に厳しいのでしょうか(笑)。

会場に聴きにいらしていた
 作曲家 三枝成彰さん
 指揮者 大友直人さん
 華道家 仮屋崎省吾さん
 俳優 辰巳琢郎さん
 作家 平野啓一郎さん
 女優 姿月あさとさん
 アコーディオン奏者 COBAさん
が壇上に呼ばれてお祝いのコメント。

三枝さんが、「是非全世界でこの全曲コンサートをしてほしい」と言った後で、
大友さんが、「それは何度も出来るものではないですよ」と語っていました。
そうですよね(笑)本当に大変です。


無事にコンサートが終わり、客席にいらした平野啓一郎さんに握手してもらって帰ってきました(笑)。ショパンの伝記的小説「葬送」の作者の平野さんにはリスペクトの思いです。


長丁場でしたが、横山幸雄さんの演奏は聴いていて全く飽きることがありません。18時間があっという間です。楽しい記念に残るコンサートでした。