goo

勝手に出張シノギング 茨城編の様子

兼ねてより温めていた企画「勝手に出張シノギング」

凌 販売店との共同開催の出張シノギングでは、どうしても訪れることができない府県がある。まだ見ぬシノラーがそこにはいるかもしれない。そんなシノラーさんと凌ぎたい。そして、我々もまだ見ぬ日本各地の低山を凌いでみたい。。

ということで、記念すべき第一回目は、様子見もありつつ、、茨城県と相成った。

私的ではあるが、低山では筑波山が圧倒的な知名度を誇り、且つ全国でも有数の湖として知られる霞ヶ浦に引っ張られてしまっている県の印象。それでも探せば当然低山は無数に広がっており、特に北側県境寄りに密集している。”奥久慈”という地名と共に、渓谷や有数の瀑布が存在していると聞いたことはあるが。

今回は7月末初夏ということもあり、テーマとしては夏の定番「暑さを凌ぐ」とし、沢歩きを主としたルートを選定。凌ぎ甲斐のあるルートだと良いな。

そうそう。一番の懸念点であった参加者の有無だが、ありがたい事に、2名2組の計4名が参加して下さった!(1名残念ながら体調不良にてキャンセルあり。。)

残念ながら茨城県在住シノラーさんはいらっしゃらなかったが、開催に漕ぎつけ一安心。

アクセスは車を前提としており、まずは駐車スペースに各々集合。遠路遥々お疲れ様です。

軽く各々の準備をしていただいた上で、集結し、簡単なご挨拶。

次いで、早々にシノギングの定番製品、クナイ、ツユハラヒ、そして停滞時のお供にハヲリモノoctaを(半強制)お貸出し。我々の荷物も最小限化 笑

それら装着し整ったところで、シノギングとは、地図読みとは、地形図とは、コンパスとは、、実際の道具を元にもしながら、座学ならぬ立学にてうんたらかんたらと談合。

たっぷり1時間掛けて語らった後、暑さを凌ぐため、いざ出立。まずは林道をタドルタドル。

この林道歩道は、沢の最後の方まで続いており、いつでもエスケープ出来る。手軽な沢歩きには非常に向いている。

単調になりがちな林道歩きも、随所で立ち止まり、方角の確認、その重要性を説く。総じて沢沿いは尾根と違って特殊な地形となるので、明瞭な林道といえども、方角現在地の確認はしっかりしておきたいところ。それが単調な行動に「自分で考える」という色を添えてくれる。これがシノギングの醍醐味でもある。

次第に道幅は狭くなり、登山道のような様相へ。残念ながら植生は今のところ針葉樹林帯。

ただ、ところどころ小さな滝の名所もあり、沢筋は狭めで流れも良好。時折ゴルジュのような立派な岩肌も垣間見れる。なるほどなるほど。。

そして見えてきた見えてきた。入渓ポイント。最初にして最大の核心と思われるポイント、3m程2段の立派な小滝!!

行けるかな、、と戦々恐々しつつ、人柱として谷島が先陣をきる。うん、大丈夫そう◎ 見た目以上にキワや流れの中に段々の足掛かり有。SN氏が次に続く。。

2段目。私はボスの指令により?斜面が急な右岸側の詰めを命じられる。素直に応える笑 手がかりが少し心許なかったが、膝もつきつつなんとか完登。

他皆さんは、無難に左岸の段々になっている方にて。ただここも高低差が意外にあって、ヒュンヒュンしそうな感じ。。

上から見下ろすとこんな感じ。

無事乗り越えると、広がる渓相。しばらく段々小滝が続く。どことなく針葉樹も植林というより残されて立派に育ったものが多く、全体的にとても良い雰囲気。

もはや濡れざるを得まい。

一通り登り、一段落。のっけの核心から始まり、ここまできてもらえば、もはや濡れへの耐性は無問題。足元含め一度濡れてしまえば潔くなれるもの。変に濡れないようにヌルヌルの露岩に足を置いてスッテンコロリンの方が非常に危ない。濡れに慣れてしまうのは非常に重要で、大切なのは濡れた後のことをどう考えられるか。凌の考え方にも通ずる。

タガが外れたか、恐れることなく積極的に濡れまくるSN氏、SH氏ペア。

濡れながらも、効率的なルート選定で進むY氏、SK氏ペア。

針葉樹メインだが、沢筋と緑の良さが相まって、結果良い渓相だぞ。

時折沢筋も拓ける。この緩急の付き方もなかなか乙。

皆さん、積極的に濡れて(濡れざるを得ない?)くれて何より。少し沢登りぽいスリリングなところもあるが、見た目よりはイージーで適度なバランスだ。

上流に上がるにつれて、少し広い穏やかな渓相へ。なんだか不思議な地形だ。。

おなかいっぱいなれば、林道へエスケープ。

そして第二の核心地。激深釜の小滝。どんよりと底が仄暗い。。

あまりに深いので、当然巻きま~す。

林道に上がると暑さがまたにじみ出てくる。足が浸かっていた間、如何に涼しさを感じられていたかがわかる。

凌いだ感満載の図。

暫し林道をタドリ、再び入渓。したと思ったらこちらも中々の深さの釜が...早々に右岸を高巻くグループと...

果敢に挑むSN氏。

ただその先の見えづらかった2段目の滝がそもそも急斜で且つこちらも釜が深く、潔くエスケープ。

そしてそこを抜けると非常に景観の良い、半ナメ沢部。うむ、素晴らしい。

植生と苔生し、沢筋とのグラデーションが良き。

沢筋部は流れもしっかりあり、完全に滑り台出来る感じだったが。ひ~

この辺り最後の登り上がり部。流されてさっきの滑り台へ行かないよう、細心の注意を払って詰める。

登り上がったところで、そろそろ尾根へシフトする頃合いでもあったので一部は脱渓。ただ、凌足りない柳谷とSN氏はギリギリまで沢を楽しむ。

今回一番楽しんでいたであろうSN氏笑 いや、嬉しい限り。

そんな柳谷、SN氏にもこの最後の釜には敵わず、脱渓。

いやー渓相といい、釜具合といい、コンパクトにまとまった非常に良い沢であった。この雰囲気も地域柄なのかな。茨城北部、沢ルートは開拓のし甲斐がありそうだ。

さて、この先は拓けた湿地帯に出ると地形図の情報。その辺りで目ぼしい尾根に乗り登り上がって、良い所でハンモック休憩といきたいが、、湿地帯はこの有様。。

周辺支尾根を含み、各種藪が青々と育ちまくっている。これはとてもじゃないが詰められそうにない。実は最後の脱渓した辺りの尾根も見ていたが、少し藪っぽさ残るが、そちらの方が現実的に詰められそうな様相であった。再度下見のため、再び沢筋へ戻る。

尾根は右岸側。左岸林道から視察し、あの辺りから行けそうと目星を付け、最後の渡渉。

尾根に掛かる。この感じ、少し急峻だがさっきの湿地エリアよりは断然マシであろう。

尾根上がりきった小ピーク周辺、広葉樹メイン。ここが白場多く休憩ポイントに目星つけていたが、残念ながら灌木と笹が五月蠅く。。早々に後にする。視界がはっきりせず、稜線へ延びる尾根がわかりづらかったが、コンパスを駆使してしっかり乗り移る。

後は平たんな尾根を詰めれば一先ず登山道か林道かの破線に出るはず。とにかく以降は良さそうなポイントがあれば即休憩としたいところだが、次第に倒木と藪藪しさが増していく。嫌な予感しかしない。

林道の凹みは眼中に捉えるも、盛大な藪とそれに紛れるトゲトゲの枝木。いてぇいてぇと言いながら、とにかく進む。

解放~

短い区間ながら、久しぶりのヒリヒリするような藪漕ぎであった。その後の安堵感たるや...

林道に出た後は、私的に放心状態で写真も忘れて、とにかく休憩ポイントを隈なく探していた笑 残念ながらこの上がった主稜線も針葉樹がメインで、林道周辺も管理されていない下草が五月蠅い場所が続く。はてどうしたものか。

少し平たく見えた小さなピーク周辺へ、一縷の望みを掛けて登り上がる。及第点だが、先までの荒れた場所よりは全然マシ!ということで、ここらでハンモック休憩とす。

この辺りから間伐もしっかりされており、林業系の方々の休憩ポイントでもあるのかな。

仲良く休憩をハンモックと共に楽しまれていたSN氏と、SH氏。

昼食早々に済ますと、颯爽に昼寝に就きしっかり堪能されていたY氏とSK氏。

昼飯を食べていたかもわからない?ボス柳谷はモック日向ぼっこでがっつり昼寝を決め込んでいた。

割と険しめの沢歩きから、あの尾根歩きと更に藪漕ぎと、、凌らしい道が続き、皆さん程よい疲労感だったかな?私も30分ほどウトウトzZZ

そのまま皆さんゆっくりしてもらっても良かったが、、一応イベントなので、ロープワーク!いつもの森勝式のシンプルさを織り込みながら、よりシノギング向けな使い方として伝授ご提案。本当にこの2つのロープワークを覚えていれば大概は凌げるし、応用も利かせやすい。

それらを踏まえて、持参されたタープをピシッと張ってみる。タープもやはり無駄なシワが入らないよう綺麗に張るのが凌所作でもある。

さてさて、休憩もしっかり堪能凌いだところで、パパっと撤収。概ね予定再出発時間通りにて出発!

帰りは林道をタドリ、沢寄りに下りる尾根に分け入る予定だが、もし先のように藪がひどそうな場合...そのまま沢から離れる集落側へとなるが林道をタドリ無難に下りる選択肢も残しておく。

次第に荒れだす林道。逆にこの状態だったらタドリやすそうな尾根をタドッた方が楽と判断し、林道を意識しつつ尾根沿いに進む。

尾根上は幸いご機嫌なルート。

時折藪に突入するか、、と思わせるような箇所あるも、先頭のY氏が率先して確認し、「藪抜けました!」の合図で安堵する。

そんな安心感を持って後からついてくる第2班。(私も含む笑)

途中の茂みにカモフラージュされたヌタ場。

この尾根の感じならば問題なさそうと判断。(むしろ林道の方が荒れ放題で歩きづらい可能性ありそう)ということで予定通り沢寄りの尾根を下る。

途中までは全く問題なし。最後ご覧の通り藪っぽいか?と思わされたが、フミアト(獣道)がしっかりついており、無理なく沢筋右岸へ下りれた。

そして最後の難関、朽ち気味の木製吊り橋笑 心配する一同。

またまたY氏が先陣を切って渡る。うむ、大丈夫そう◎

以降念のため1人ずつそろりそろりと渡っていく。靴を洗いたかった私は、がっつり渡渉。これが一番安全だよ~

そしてこの程度の高さでも高所恐怖症が発生してしまう柳谷は、当然ヒーヒー言いながら渡りきる。

無事最初の林道へ回帰。笑ってはいけないが、思わず安堵の笑みがこぼれる。

しっかりと尾根もタドレていたようで、駐車スペース間近までピンポイントに下りれていた。

戻ったらばまずは簡単に身なりを整える。何よりグショグショの靴から解放だぜー!

一段落した所で、最後のご挨拶。良く凌げましたとさ。

 

参加して下さったシノラーさん達は皆、沢歩き自体も初めてで、その楽しみ方、そして思わぬ藪漕ぎ尾根歩きと、存分に楽しんでいただけたよう。

ありがとうございます。

我々としても、今回のルートは非常に凌ぎシノギングがギュッと詰め込まれた良いルートだったなと回想。都内から車ならば無理なくアクセスはできるこのエリア。注目度もグッと上がった。

 

そして初めての勝手に出張シノギング。残念ながら地元周辺のシノラー勢のご参加は叶わなかったが、手ごたえは感じられた。まだまだ未知のシノギングエリアは存在する。次回は島根?鳥取?はたまた青森?秋田? 極地での開催となっても、この企画の意図を組んで1人でも参加して下さるシノラーがいれば幸いだ。まぁ最悪参加者いなくとも、我々だけでそれこそ、勝手にシノギングしてしまっても良いし。。

今後の勝手に主張シノギングへも乞うご期待下さい!

 

記念すべき、初・勝手に出張シノギング且つ、初?・茨城シノギング開催の、決して笑ってはいけない奴。

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする