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凌 春から夏の着こなし

不定期にはなってしまうが、凌アイテムのおすすめの着こなしを季節ごとに紹介したいと思う。素材の機能だけを並べ立てるのではなく、凌の美学でデザインされたアイテムがシノギングでどう機能するかを実践的な視点で解説する。

今回は、春から夏の着こなし。

2020年春夏のアイテムから、汗を凌ぎ難所を伴うテクニカルなシノギングにも対応するソフトシェルの着こなしを紹介しよう。

厳しい壁の直登と気持ち良すぎる尾根が入れ替わり現れるようなシノギングでは、いちいちウェアを脱いだり着たりと煩わしいことはしたくないので、着っぱなしでも快適なコンディションを持続できる通気度の高いアイテムが必要だ。暖かい時期に厄介なブヨやマダニ、そしてテクニカルなシノギングに付き物の露岩や藪から身を守るためにも素肌の露出が少ないロングシャツとロングパンツで防御したいものだ。

ハザカヒ

余裕のあるわたりと膝から裾に向かって細くなるシノギらしいシルエットのハザカヒは、そのデザインから「難所を凌ぐ」のカテゴリーに属しているが、実は通気度がとても高いので汗をこもらせないという「汗を凌ぐ」の機能を併せ持っているのだ。薄すぎず厚くも感じない絶妙なドライタッチの生地と、12.1㎤/㎠・Sという高い通気度のおかげで、シノギングにつきものの厳しい急登にも蒸れ知らず。そして贅沢な全方向ストレッチのソフトシェルは、ちょいと高めの足上げが必要な露岩越えにもまったくストレスを感じないのだ。春から夏にかけてどんなパンツを選んだらいいのか迷ってしまうときに自信をもってお勧めするから端境(ハザカヒ)。ウェスト周りは凌の美学によってベルトなしのすっきりデザイン。ウェストに内蔵するゴムを調節をするストッパーは露出せずにひっそりと配置され、絞ったゴムが飛び出して邪魔にならないように下に引くようになっている。股下の丈は少し短めの九分丈なのでクナイを重ねても足首まわりがごろつかないようになっている。凌では、パンツに一般的な腰位置のハンドポケット、大きく膨らむカーゴポケット、いかにも機能的だと言いたげなたくさんのポケットは不要と考えるので、薄手のグローブや手拭いを収納できる程度のささやかなポケットを両サイドに配しているだけ。しかしこのポケットは両手を自然に下ろした位置にあるのでとても使いやすい。必要十分にして機能的というやつだ。カラー展開はというと、鉄紺、千歳茶、墨色といういかにも凌らしい三色。そしてUPF50+というのも紫外線に弱いシノラーさんにはうれしい機能。

ヒトリシズカ round neck ヒトリシズカ wide collar

ハザカヒとセットで着こなしていただきたいのがこのヒトリシズカ。ラウンドネックとワイドカラーはデザインが違うだけで生地は同じ。ドライタッチでとても薄手のソフトシェルを使用している。ヒトリシズカは「汗を凌ぐ」のカテゴリーに属しているので通気度は24.1㎤/㎠・Sととても高く、生地の薄さと通気度の高さの相乗効果によって通気度の値以上の涼しさを感じる。ヒトリシズカは、全方向のストレッチのおかげでテクニカルなシノギングにもストレスを感じることがない。・・・というか、テクニカルなシノギングで実際に使っても何も感じることがないので、それは何もストレスがなく快適であるということなのだ。どんな素材でもそうだが、スペックだけで安心するのではなく実際に使ってどう感じるかということが一番大事なポイントでなので、それをできるたけ正しく伝えるために、我々は毎週のようにシノギングを続けているのだ。

ラウンドネックは首まわりがすっきりしているのでクビマキとの相性が良く、やや短い八分の袖丈のおかげで手首周りにストレスがなく、袖口巾がやや広いので風通しがいい。ワイドカラーはかっちりした衿付きシャツのデザイン。衿先が隠し釦で止められるので浮いてくることがない。袖口のボタンを外せば風通しが良くなり、まくり上げて調節することもできる。行動中はハチジュウハチヤ一枚でという真夏のシノギングでも、休憩時にはヒトリシズカを羽織って汗冷えを防ごう。ヒトリシズカは通気性がとても高いので、それまで掻いていた汗をどんどん放出しながらも適度に保温してくれるから、気化熱による冷えを防ぐことができる。こうすることで休憩後には汗はすっかり乾いて快適な状態でシノギングを続けることができる。シノギングでは、ハンモックを使って最低でも2時間は休憩するので、その間も快適なコンディションを維持することが大事である。

ヒトリシズカとハザカヒの着こなしによる絶妙な着丈と配色のバランス。ブランドネームで主張しなくても色使いとシルエットでそれとわかる。これが凌の美学でもある。

 

シノラーは孤高である。

 

 

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