オーディオスペースコア

福井にあるオーディオスペースコアというショップです。
ちょっと拘ったオーディオを楽しんでみませんか?

オーディオ製品の価格差とは

2022-09-06 17:38:00 | オーディオ雑談

スタッフの三屋です。

 
オーディオの製品は、値段が高い方が絶対に音が良いと言うわけでは決してありません。理論上は、素材のコストを掛けて設計がしっかりしていて、精度の高い製品を作れば音は良いはずですが、そうとも限らないのがオーディオの面白いところでもあります。
オーディオは単なる電気製品ではなくて、楽器的な要素もあります。そして、偶然性というものがあるのです。
 
例えば、スピーカーに関しては同一メーカーの同じシリーズのスピーカーにおいて、単純に考えると値段が高い方が音が良いと思えるでしょう。しかしスピーカーによっては、音のバランスが崩れるものもあります。
どういう事かといいますと、同じシリーズのスピーカーは値段が高くなるにつれてウーファーのサイズが大きくなる、ユニットの数が増えていくというのが殆どだと思います。しかし、同じツィターでウーファーの方を大きくしたり、ユニットの数を増やしていくことが、高音質化に繋がる訳ではありません。逆に低音過多になったり、鈍くなることがあります。そのメーカー、そのシリーズのツィターとバランスが取れたウーファーの大きさというものが存在します。
それと、同じシリーズであっても小型2wayが良いのか、トールボーイ型が良いのかも値段に関係なく分かれてきます。
 
 
 


 
次にアンプの場合でも、この音のバランスの逆転現象が起こる場合があります。同じシリーズののアンプの場合は、下のクラスのアンプよりも上のクラスのアンプの方が、出力が大きいと思います。これがまた高音質に繋がる訳ではありません。出力が大きい=出力トランジスタをハイパワーのものを使う、もしくはトランジスタの数を増やす。そして電源トランスを大型にしてコンデンサの容量を大きくするという製品が多いのですが、これをやると力感は上がっているのですが、音がハイバランスになっているものも少なくありません。
音を良くしようとすると、回路自体を見直すか、使用するパーツ自体を良いものにしないと無理だと思います。ですから、小出力の下のクラスのものに、偶然バランスの良いものがあるという逆転現象が起きるのだと思います。
 
CDプレーヤーにおいても似たようなことがあります。ハイビット・ハイサンプリングに対応したDACを搭載したものが良い訳ではありません。確かにUSB入力からの音は良い可能性はありますが、CD再生においては、あくまでもCDの規格16ビット44.1kHzなのです。ですからハイビット・ハイサンプリング対応のDACがCD再生に絶対に向いているとは言えないはずです。音の良いCDプレーヤーを探していくと、CD専用メカを搭載していたり、シンプルに出来ていて従来からのDACを搭載しているものであったりします。
 
こういったオーディオ下克上は面白いのですが、当たり前ですが本当に優れたハイエンド製品には勝てません。抜かりなく設計されていてコストも掛かっていて、楽器のチューニングの域に入っている製品から出る音は、それは素晴らしいものです。
 
コスパの高い製品を探し出すには、超ハイエンドオーディオなどと比較しながらとにかく聴くしかないです。色々と聴いてデータの蓄積と可能性の追求をしております。当店では、こういった観点から商品選びを行なっております。
 
そういったセレクトされたコスパの高いオーディオを揃えておりますので是非ご来店お待ちしております。
 
 
 
 

最近の中古オーディオ市場について

2022-04-29 12:59:17 | オーディオ雑談
スタッフの三屋です。

最近の中古オーディオ市場について思うことを書こうと思います。
当店においても、中古の商品の価格を決めるときには、ネットの市場価格を参考にすることもあります。以前は、ネットオークションでの相場は、オーディオ店で販売している価格よりも安いというのが普通でした。しかし最近は、その関係が逆転していることも多くオーディオ店での販売価格よりも、オークションでの落札価格の方が高いということが少なくありません。

当店において有名メーカーの商品の中古が入荷して、安めの値段を付けているにもかかわらずなかなか売れないということがあります。この価格の逆転現象は、おそらくコロナ禍になってから巣ごもり需要が増え、オークションが過熱しているからだと思われます。
それに、日本にある中古品が海外に輸出されているという話も聞くので、その関係もあると思われます。結構な高額品もオークションで取り引きされています。
特にヴィンテージ、ネオヴィンテージオーディオ系が近年価格が高騰したようです。
オークションでの相場が上がれば、それにつられて市場全体の中古の価格も上昇していきます。

オークションは入札制になっていて、ゲーム性もあるために面白い反面、リスクも色々とあるはずです。並行輸入品や、壊れているもの、改造してあるもの、微妙に中身や外観が違うものが見受けられます。これでは、機器の能力を100%発揮出来ないと思います。知らなければそれまでですが、何でもありの状態になっています。
しかも最近は、ジャンク品までもしっかりと値段がついてしまうという不思議なことになっています。

当店にも、オークションで購入したと思われる製品の修理依頼が多くあります。本当に状態が様々な個体があります。出来る限り修理しようと努めてはおりますが、どうしても修理出来ない場合もあります。そうなるとせっかく購入したものでもゴミになってしまいます。

また最近多いのは輸送中の破損事故とは到底考えられない壊れ方をした修理依頼が多くなってきています。
多分ですが、壊れたものを壊れてないものとして出品し、到着したら壊れていた風にと考えられます。
泣き寝入りも多く聞きますので十分注意したほうがよいかもです。


ネットでの買い物は、非常に便利なものですが、冷静に考えて購入しないと失敗したり、気付かないうちに失敗している可能性もあると思います。改めてメリット、デメリットを一考してみてはいかがでしょうか。







壁コンセントのお話し

2022-01-16 14:45:18 | オーディオ雑談
スタッフの三屋です。

皆さんは、壁のコンセントは交換されていますでしょうか。
たかだか100V60Hz(50Hz)を伝送して、音楽の信号が乗っているわけでもないので、オーディオ機器の電源を取っている大元のコンセント通称 “壁コン” を交換しても、音は大して変わらないと思われている方も多いと思いますが、この部分が電源を供給しているいわば、オーディオ機器にとってはエネルギー源になるのでとても重要になってきます。

では、何故壁コンを交換すると音が良くなるのか。決してこんな小さくて単純な構造のもので商用電源に乗ってきているノイズを取っているわけではありません。結局はピンケーブルやスピーカーケーブルと同じで、使用している素材やメッキの種類やグレードの差が電源の段階でも音の差として出るからなのです。
接点の部分に使用している素材やメッキの差、それ以外の部分に使用している樹脂の品質の差も音の差として現れます。あとはクライオ処理等の物性処理が施してあるかどうかでも変わってきます。論理的な話しでは、接点の部分の接触抵抗の値が高いか低いかでも変わってくるはずです。ただオーディオの世界は数値が全てではなく楽器的な要素もあるので、接触抵抗の値が低ければ音が良いとは限りません。

電源に関する面白い話しとしましては、自己責任になりますが、切り売りのスピーカーケーブルに市販の電源プラグを付けて音を聴くと、見事にスピーカーケーブルとして使用したときの音が、電源ケーブルとして使用したときにも同じ音になります。
電源の段階であってもそれだけ音色や音質に大きく影響していることがわかります。ですから当然、壁コンや電源タップでも音は変わってきます。

この“壁コン”ですが、色々なメーカーから沢山の種類の商品が発売されています。以前も述べさせて頂きましたが、オーディオのアクセサリーで色付けすることはお薦めしません。あくまでも音色を決めるのはオーディオ機器の方で、アクセサリーはその機器の潜在能力を引き出して音のクオリティを上げるのがファインチューニングだと思います。ましてや壁コンの部分は一度交換してしまうと、なかなか次に交換する機会はないと思いますので、チョイスは重要になってきます。
本当に良いものを使うと、驚くほど音の透明度が上がり倍音も伸び、エネルギー量も増え静けさも出てきて良いことずくめです。

壁コンの交換は、オーディオのチューニングとしてはかなり上流の部分になり、音の変化量も大きいのでコストパフォーマンスも高くてお薦めです。壁コンのグレードUPをお考えの方や、交換に関することは是非お気軽にご相談下さい。






電源の極性のお話し

2021-10-19 10:48:57 | オーディオ雑談
スタッフの三屋です。

皆さんは、ご家庭のコンセントに極性(プラス、マイナス)があるのをご存じでしょうか。
コンセントをよく見ていただくと、向かって左側の溝の長さが長い方と、右側の短い方とがあることが分かります。屋内配線の接続が正しければ、左側の溝の長さが長い方が接地側(−)、右側が100V側(+)になります。
こんな事は、普段は全く気にされてはいないと思いますが、オーディオにおいては重要になってきます。オーディオ機器自体に極性(音が良くなるコンセントにプラグを差す向き)があるからです。
家庭用の電気は交流なので、本来はプラグを差し込む向きに関係なく電気製品は問題なく動作します。オーディオ機器も動作はしますが、極性を一致させるかどうかで音は大きく変わってきます。





まずは、オーディオ機器の電源を取っている元の壁コンセント及び、電源タップを使用している場合は、電源タップの所で極性が合っているかを調べる必要があります。それには、上の写真の左側の検電ドライバー及び、右側のデジタルテスターがあれば簡単に調べる事が出来ます。検電ドライバーをコンセントの溝に差し込み、光る側がプラス側になります。テスターの場合はACレンジで、テスターの棒の片側を指でツマミ、もう片側をコンセントの溝に差し込み、電圧が高い方がプラスになります。双方共に大型のホームセンターに置いてあることは多いです。
もし壁コンセントの段階で、プラスマイナスが逆になっているようでしたら屋内配線の接続を逆にして正しくした方が、今後の機器の極性管理はしやすくなると思います。





そして、機器側の極性をどのように判別するかですが、上の写真の左側が日本の製品によく見られるアース無しの2Pのもの、右側が海外の製品及び、社外品に多いのアース付きの3Pのプラグになります。ここでは、3Pの大地アースを取っているかどうかは関係なしとします。アースはまた別の問題になってきますので。

まず、機器の電源ケーブルがインレット(脱着)式になっていて3Pのケーブルを使用し、壁コンセント及び電源タップが3Pが挿さるものをお使いであれば、それで極性は一致しますので全く問題ありません。

次に、2Pで極性が表示されているものの場合(プラグのところにマーキングされていたり、ケーブルの片側に白いラインが入っている等)は、大概はマイナス側を表示しているので、そちら側を壁コンセント及び電源タップのマイナス側に差し込んでいただければ、極性は一致します。

次に、2Pで極性が表示されていないものの場合はどうするかですが、ある程度オーディオを嗜んでいらっしゃる方は、テスターでシャーシ電位を測ればいいじゃないかと思われるでしょう。シャーシ電位の測り方は、機器に何も接続していない状態で電源を入れ、テスターをACレンジにして、棒の片方をシャーシのねじのところに当て、もう片側をコンセントのマイナス側に差して、その状態で電圧を読み、次にコンセントにプラグを差す向きを逆にして、電圧を読み電圧が低いときの方が極性が合っているというやり方です。
大概はこのやり方で問題はないのですが、これは何を測っているかといいますと、電源トランスの極性です。電源トランスにはコイルが使われており、この巻線の巻き始め側から100Vが来るのか、巻き終わり側から100Vが来るのかで、シャーシと大地間の電位差が変わるのです。ですから最近のスイッチング電源搭載の機器は、トランスが非常に小さい為、シャーシ電位の差は出ません。でも音の良い極性はあります。

シャーシ電位が低い方が音が良いという事であれば、大地アースを取るとかアースの代わりになる機器を繋ぐのが良いということになりますが、そう単純な話ではありません。海外のメーカーの中には、シャーシ電位が高い方で極性を一致させている(音が良い極性)設計のものもあります。

結論としましては、極性を合わせたときの方が、音場も広く高域も伸び、低域の輪郭もはっきりとするので、合わせることをお勧めします。
元のコンセントの極性が合っていて、3Pの電源ケーブル及び、極性表示のある2Pの電源ケーブルで正しく繋げばそれでメーカーの意図する極性になります。
それ以外は聴感で決めてもいいと思います。極性が合っていないときは、なんとなく高域が歪みっぽくザラついて伸び切らず、低域も膨らんで形が出にくくなります。

この電源の極性を合わせるというのは、オーディオチューニングの基本になりますし、コストもかからないので是非、皆さんもやってみて下さい。
















オーディオってなんだろう?

2020-02-07 15:00:58 | オーディオ雑談
最近はスマホ1つで映画も見れるし音楽も聴けるし電話も出来るしメールも出来るので仕事も出来ます。
買い物も出来るしコミニュケーションも取れるので人と関わることも昔に比べたら少ない方も多いと思います。
スマホもオーディオ機器のひとつですし、ヘッドフォンもそうでしょう。
そんな時代の中で趣味って昔に比べたら多種多様色々ありますが、「オーディオ」という趣味について少し考えてみました。

昔私が学生時代にはインターネットも携帯電話も無かったので、とにかく音楽を聴こうと思ったら自宅に帰って聞くか、ジャズ喫茶行ってで聴くかオーディオショップやレコード店行って聴くくらいしかなかったんです。
コンサートは昔からあったので、楽器大好き人間の私は、ジャズ、クラシック、ポップス何でも聴きに行ってました。
学生時代は楽器も演奏していろんなコンクールや大会などにも出場経験があるせいか、オーディオと生演奏は切っても切れない仲になっていました。

未だによく聞く話なんですが、
「オーディオにそんなにお金かけるなら、生演奏何回聴きに行けるかな?」
とか、
「オーディオって生演奏には絶対勝てない」
とか、
「いかに生演奏に近づけるか」
とは、生演奏と比較したり、オーディオを生演奏よりも下に考えてしまう、そんな話をされる方が多いですね。

もう一度昔を降り返って、
学生時代の「オーディオ」ってどんなんだったっけ?と、そういえば前のブログにも書きましたが、ジャズ喫茶で衝撃の4350を見たときに「欲しい!!」と思ったこと(その時は音が出てなかった(笑))を思うと、生演奏と比べることだけがオーディオではないなと思います。
また、
当時は簡単に良い音が聞けなかった環境だったのでオーディオは音楽を聴く道具として絶対に欠かせない存在でした。
それから、とっても重要なことは、生演奏には絶対に無いものがオーディオにあることです。

それは、既に亡くなってしまったシンガーの歌声は生では絶対に聴けないけど、オーディオではかなりリアルに再現し聴けることです。
シンガーに限らず、ピアニストやバイオリニスト、ギターリストも同じです。
それから、当時の空気(メンバーやホールやその歳の演奏(声))はもう生演奏では再現できませんが、オーディオならその当時にタイムスリップすることが出来ます。

そう考えると「オーディオ」って魅力的なことが沢山あるのに、今のオーディオにはかなり忘れかけてきているような気がします。
それは、商品の魅力にも思うし、私たちみたいに商品に携わる人間の扱い方にも思うし、それを購入するユーザーの立場としてもそう感じます。

是非、今後やっていくべきだなぁ~と思うことは、オーディオショーなんかで「オーディオの歴史」「オーディオの魅力」「オーディオって何」みたいな、文化的なコーナーを設けてもらいたいです。
原点に返って、「オーディオの文化」をもう一度見直していきたいなぁと思っています。

今のオーディオに足りないものとは

2020-02-03 15:07:10 | オーディオ雑談
私がオーディオに興味を持ち出した頃を思い出して、今のオーディオと何が変わって何が違っているのかを考えてみました。

今みたいにスマホ1つで好きな曲をいつでも簡単に音楽を聴くことが出来ない時代だったので、FM曲に番組表を貰ってFMエアーチェックするか、高いけどレコードを買いに行くか…、せいぜいそんなもんでした。

そして、学生時代にジャズ喫茶へ行ったり、オーディオ店に行ったりすると、ドカン!と鎮座するブルーのスタジオモニターに憧れましたね。
4350をとあるジャズ喫茶で見たときは、鳥肌が立ちました。(その瞬間はまだ音は出てなかったのに(笑))
音もそうですが、あの佇まいといい存在感といい、いつかはお金を貯めて買おうと思ってました。

そんな「憧れ」というものが現代のオーディオには足りないんじゃないかと思ったんです。

何故「憧れ」というオーディオ製品が少ない?無い?ある??、昔には確実にあった「憧れ」のオーディオ製品が今は何となくボンヤリとしているような気がします。
理由はいろいろあるでしょう。

趣味というものは「憧れ」を持ってこそ趣味です!!
そしてその「憧れ」には「モノ」という存在が必要かと思うんです。
単純に「欲しい!!」という「モノ」です!

そして私が昔、何のモノに憧れたかといえばやっぱり「スピーカー」でしょう!

スピーカーこそオーディオの原点だと思います!

あのカッコいいスピーカーを部屋に置きたい!
(カッコいいというのは見た目も音も歴史も何もかもひっくるめて!)
そんな単純なところからオーディオは始まるんだと思います。

何故そんな話をするかと言いますと、後日書きますね。





あなたはシングルワイヤー、それともバイワイヤー

2019-08-09 12:56:58 | オーディオ雑談
スタッフの三屋です
 
 
 
 
 
 
あなたのお使いのスピーカーは、シングルワイヤーでしょうか、それともバイワイヤーでしょうか。
スピーカーターミナルはメーカーの考え方の違いにより、シングルワイヤー、バイワイヤー、トライワイヤーまであります。元々は、各ユニット間の逆起電力による干渉を減らそうという考えからスピーカーターミナルを分け始めました。ただ、流行り廃り的なところもあり最近はシングルワイヤーに戻してきているメーカーも多いようです。
今お使いのスピーカーが、シングルワイヤーであれば迷う要素はありません。しかし、バイワイヤーのスピーカーをお使いの場合は注意が必要です。
 
つい先日、興味深いことがあったのでお伝えしておきます。
お客さまが、システムのグレードアップの相談の為にご来店され、スピーカーやアンプをいくつか聴いていただきました。そのお客さまは、バイワイヤーのスピーカーをお使いで、色々とやってみたが結局シングルで繋いだ方が良かったという事で、私は理論上そんなハズはないとお伝えました。でも今までも、そのように言われたお客さまは何人かはおられました。
 
まず試聴は当店の厳選したオススメのシステムを聴いていただきました。前からそのお客さまも気にしているブランドの最新のスピーカーで、シングルワイヤーです。いい感じのバランスで鳴っており、納得されておりました。
次に別のバイワイヤーのスピーカーを、シングルのたすき掛け接続にて聴いていただきました。
???・・おやっ。おかしい、音のフォーカスが甘いし、音像も大きい、違和感がある感じでした。それで次に低域側に接続してみました。するとたちまちウェルバランスで鳴りだし、お客さまもそのスピーカーの可能性を感じ始めたようでした。
次に、アンプの方のグレードアップの可能性を探るべく、当店でおなじみのロングセラーのアンプを繋いで鳴らしました。???・・おやっ。何とまた先程と同じような違和感が出てきました。おかしいな本当はいいアンプなんだけどなあと思いつつ、再びたすき掛けにしてみました。するとこちらの方が、音のフォーカスが合い良い面がありましたが、一長一短という感じでした。
 
なるほど、某輸入元の方が同じスピーカーでも使用環境によって同じバイワイヤーのスピーカーでもシングルで繋ぐ場合ベストな接続方法が変わると言っていたのを思い出しました。これは、スピーカーとアンプのダンピングファクターの相性だと理解しました。それと、このような現象を体験するとスピーカーによってはバイワイヤーのスピーカーでもシングルで繋いでしまった方が音が良くなることもありえるなと思いました。いわゆる逃げのチューニングです。ワザと安いケーブルを使ったりしてレンジを狭くしたり鈍らせて聴きやすくしたりするのと一緒です。
 
そして話は試聴に戻ります。先程の組み合わせでは結局グレードアップにはなりません。そこでアンプは同じのまま元のスピーカーに戻しました。これは最高でした。アンプの駆動力が上がった分、力感が出てそれでいて音はキツくならず、お客さまの持ってこられたCDのライヴ感が出て拍手の密度が上がっていました。これにはお客さまも唸っていました。でも、お客さまが今使っているスピーカーのままアンプのグレードを上げても可能性は低そうなので、今使われているアンプを同価格帯の別のメーカーに入れ替えてて聴き易い音を狙うか、前向きにシステム総入れ替えで満足度の高い音を狙うかどちらかになりました。
いずれにせよ色々と試聴して理解していただけたので良かったです。あとは今後の方向を決めていただければ幸いです。
 
 
皆さんもバイワイヤーのスピーカーをお使いの場合は、接続方法によって音が大幅に変化しますので、色々と試してみてください。
それと今回の件で、バイワイヤー問題とは別に改めてスピーカーの能力は大事だと思いました。スピーカーの基本能力さえ高ければ今回のようなことにはならなかったと思います。
スピーカーというモノは、存在感も大きく愛着が湧き易いですが、その潜在能力に縛られることになります。さらにいい音を目指したいと思うのであれば、思い切って入れ替えることも必要だと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

イタリア家具のMinottiに訪問してきました♪

2019-05-20 13:00:24 | オーディオ雑談
タイムロードの社長のお計らいのもと、イタリアの高級家具メーカーMinottiのショールームに行って来ました♪

オーディオと何の関係があるのか?と思うかも知れませんが、
オーディオは音によって空間を演出するのと同じように、家具もお部屋の空間を演出します。

このMINOTTIのショールームには、イタリアのPATHOS社のアンプとChario社のスピーカーが家具に馴染んで展示されています♪








私も実際にMinottiのソファーに座り、生地の肌触りやデザインに触れながら家具の文化をじっくりと堪能してきました♪


高級家具の在り方、高級オーディオの在り方、お客さまの求める癒しとは何か、世界の一流品を所有する喜び、価値観などオーディオと家具の共通性を感じながらも、オーディオ業界の改めてるべき点もたくさんあって考えさせられることも多々。
同じような金額なのでオーディオ製品も自らの手で丁寧に扱い納品セッティングしたいものです。
売り手と買い手と、そして文化としての価値観を一致させることで、素晴らしいオーディオライフが実現できるんだと思いました。

色々お客さまの豊かな人生の為にオーディオを通じて何かお役に立てたらと思っています♪




凄いのはどっち!?

2019-02-09 17:23:37 | オーディオ雑談
先日お客様宅にYG Acousticsのボードをご自宅試聴しにお伺いしてきました!

一番音に影響があるのはCDPやプリも重要ですが、ここはセンターに鎮座しているパワーアンプのボードを交換して比較しようと。
イタリアのMusictools社のコアお奨めのボードのようなラックからの比較試聴です♪


綺麗に3つ並んでいますね♪

それをこんな感じに!




センターなのでこれはこれで素敵な感じでいいですね♪

さて音はどうか!??

今回なぜこんな題名のブログを書いたかと言いますと、今回この違いが凄まじかったんです!!!
コアの試聴ルームのFM411MK3の違いも凄いですがYBAも想定外に大きかったんです。
それで何が凄いんだ!??と思わず心の中で叫んでしまったというわけです。

YBAのサウンドって女性的な優しさや音色を持っていながらしてガツン!とした男性的な骨格もある、ゆるい音もでるしバシッ!と締まった鋭い音も出る、という、とても理想的なサウンドですが、若干そういった聴き心地のよいシルキータッチな音色を持っているのがYBAというのもあって、FMAほど期待をしてませんでした。
また、FM411MK3と比べてしまうと価格差もありますしFMAに軍配が上がる音質的ポイントも多々ありまして、これは仕方ないと思っていましたが…

今回YGボードに乗せたYBA SignaturePOWERがこんなに凄まじい能力があって、何故FMAよりも効果が大きいのか!?と色々理由を考えてみました。

多分、筐体がアルミ合金モノブロック削り出しでヒートシンクレス、要するにトランジスターがダイレクトに固定されている関係でインシュレーターやボードの効果が凄く出る構造になっているからでしょう。



造りのよさが音に出るんでしょうね!

この音はYGボードがYBA Signatureの真価を発揮しているからこそ出ているサウンドなのです!
凄いのはどっちかというと、能力を持っているYBA Signatureが凄いんですが、それをこんなにも発揮させてくれるYGボードも凄いんです。

この音を聴いてしまうと…
本当の機器の能力が出てないんだなぁ~と思ってしまいます。汗
YGボードに色々な機器を乗せて真価を聴いてみたくなりますね。

ご興味ある方は、お使いのパワーアンプ(プリメインアンプでもOK)を持ってきていただければ簡単に比較試聴できますので是非ご連絡くださいませ!





複雑な嬉しさ♪

2017-05-01 09:48:54 | オーディオ雑談
先日行いました10社ケーブル試聴会で多くのお客さまが一番高い製品でもあるノードストバルハラの音がいいと評価していただきました。

コアでは常に新製品なども含め世界中のあらゆるケーブルメーカーの試聴サンプルなどを聴き比べてヨルマデザインの素晴らしさを超えるものが無いとのことで未だにヨルマデザインを奨めております。
が、試聴会でヨルマはユニティで40万、ノードストはバルハラで78万と倍近い価格なので仕方ないとは思いながらも正直絶対的にお奨めしているヨルマよりも注目を浴びることに悔しい思いでいました。

とあるお客さまから自宅試聴のご希望があり、ノードストのバルハラとオーディンの自宅試聴を行いました。
このお客さまは既にヨルマの最高峰を使っていただいております。
それはPRIMEという最高峰シリーズでバランスケーブル1.0mで130万円というものです。
ODINは220万円と、今回も価格では倍近い価格なのでヨルマの最高峰よりも良くて当たり前かも知れません。
しかし、コアで絶対的なお奨めのヨルマデザイン、しかも最高峰がそんなに簡単に負けて欲しくはない気持ちでいっぱいでした。
ただ、こちらも商売ですから、買い替えをしていただくのは嬉しいことでもあります。(^_^;)
とっても複雑な気持ちです。。

お客さま宅に私も出向き、繋ぎ替えて一緒に試聴♪
ノードストのゴージャスなサウンドはヤッパリいい感じですね♪

細かい評価ポイントは省略しますが、
78万のバルハラはオンの音がくっきりとしていてゴージャス感が前に押し出し分かりやすい音調です。
130万のヨルマのプライムは特別ゴージャスな音にしてるわけでなく、そのままの音を自然に表現している音なので「オッ!!」と思うようなインパクトのある音ではありません。でも、オフの音とのバランスがとてもよく、空間表現が非常に魅力でもあります。
そして220万のオーディンは、ゴージャス感プラス空気感が出ていて、前者の2つを足して2で割ったような音です。
自分もお客さまも同じリアクションでしたが、圧倒的な次元の違う音を今まで体験してきて導入をしてきたので、今回はそれほど驚く音では無かったです。

自分はヨルマとの価格差を考えると入れ替えるほどではないとあっさり思ってしまいましたが、暫くお貸しして聴いていただくことにしました。

後日、ご返却いただきましたが、すぐに再度聴きたいと試聴依頼がありました。
その時にお客さまに感想を聴きましたが、もっとじっくり聴いてみたい!入れ替えるとしたら価格差はいくら払えばよいの?などかなり導入に前向きな感じでした。
こちらは商売でもありますから正直嬉しい気持ちでいました!
でもヨルマがそんな簡単に負けるわけが無いという気持ちも…

10日くらいお貸しして、お客さまがご返却に来られました。

そして感想はいかがかとお伺いしましたら、「やっぱりヨルマに戻したらヨルマの方が根本的にいいね!」と言って来られ、思わず「そうでしょう!?そんな簡単にヨルマを超えられるわけじゃないですって!」と喜んでしまいました!笑

正直な話をいいますと、
こちらはプロなので音を1分くらい聴いただけで10項目中10項目評価が出来ます。
多分お客さまだと、鋭い方で10項目中せいぜい8項目程度の評価が出来たらいいほうだと思います。

お客さま宅で比較試聴に立ち会ったとき、瞬時に感じたのは、ODIN2は10項目中8項目の平均点90点で残り2項目は該当無し、PRIMEは10項目中8項目は平均点85点なのですが、残り2項目も85点あるんです。

要するに、パッと聴きODIN2の方が平均点が高いので良く聞こえますが、じっくり聴くと2項目ほど評価ポイントが無い、ヨルマは2項目の評価ポイントがしっかりとあるんです。

そんな感じで正直最初の試聴で売れないと思ってました。
そしたら、そのお客さまもしっかりと理解されていて、案の定でした!(^_^;)笑

とっても複雑な嬉しい気持ちになったひと時でした♪