(ネット生作品/今年度のネット生は過去最多!夏期講習会参加者も過去最多!)
(ネット生作品/毎月200作品以上が集まります。)
6月中旬。先日から募集を開始したばかりの夏期講習会2024は1週間ほどで外部から約20名の参加申込がありました。例年を大きく上回るハイペースで応募が殺到しています。
沢山申し込み頂きありがとうございます。今年度は兵庫県、大阪府の他の画塾に通っている方の申し込みが特に多いです。コンクール兼京芸模試2024の募集も残り僅かとなっておりますのでお早めにお問い合わせください。
さて本日は昨年度の京都市立芸術大学の実技試験問題について。
描写課題「止まっている水、動いている水」は過去に例のないとても優れた良い問題だったと思いました。それに比べ立体課題は悪い問題だと感じました。その理由は下記画像(2021年の金沢美術工芸大学過去問)です。
昨年度の京都市立芸術大学と非常に良く似ていると思いませんか?使用されている4種類の画用紙の色も全く同じため、「これ【明快な立体】の作品じゃないの?」と勘違いした人も多いはずです。
(金沢美術工芸大学2021年度環境デザイン過去問:引用)
また2015年度東京藝術大学で「ケント紙を使用し、『空気』をテーマに立体構成をしなさい。」という課題が出されたことがあります。これも2020年度に京都市立芸術大学から「空気を支える立体」という似た課題が出題されています。
偶然問題が似てしまったのか、参考にしたのかはわかりませんが、受験生の人生がかかっている試験でこのように他大学と類似した問題を出すこと自体賛成できないです。今後は今まで見たことがない問題の作成に期待したいと思います。
(受験コース/通常レッスン作品)
(受験コース/対策レッスン作品)
さて少し先の未来の話をします。これから10年後、15年後の美大受験はどうなっているのでしょうか。
前にもブログに書いたことがありますが、2040年頃には京都市立芸術大学を含め関西の美大は努力しなくても誰でも入学できるようになっていると予想しています。
京都市立芸術大学も後2~3年ぐらいは新校舎移転の影響で今の倍率を保つと思いますが、5年後には以前の倍率に戻り、10年後には過去最低倍率を更新しているはずです。
理由はまず少子化。昨年度の受験生である2005年の出生数が約106万人。2023年は72万人です。18年間でなんと2/3(67%)になっています。
次に一般大学から美術系学部の開設の動きが出始めていることです。例えば来年度開設予定の立命館大学のデザイン・アート学部もその一つです。これから色んな大学から美術系学部が増えるのも間違いないです。
さて京都市立芸術大学は今後どのように変わっていくのでしょうか?おそらく数年後には優秀な受験生の確保のため、推薦入試制度を導入する可能性が高いです。
昨年度のアトリエ伊丹で一番実技が上手いと言われていたMさんの第一志望は京都市立芸術大学でした。しかし先に実施された推薦入試で第二志望の金沢美術工芸大学に合格したことで、第一志望校を受けることが出来ませんでした。(国公立大学の公募推薦は専願型)
Mさんは金沢美術工芸大学の推薦入試がなければ、京都市立芸術大学を受験し確実に合格していたはずです。
美大受験のシステムは毎年少しずつ変化しています。画塾はその変化に柔軟に対応していかなければ経営を継続することはできません。アトリエ伊丹が毎年人数が増え続けているのは「未来を予測する力」が優れているからです。